Dランク仲間と進むことになる
とりあえず一度落ち着こう。俺はカピバラみたいな生き物を助けて、意思疎通を図る事ができた。
ここまではまだ頑張れば理解できる。
なんか犬と意思疎通する人とかも存在するしね。
でも流石に話したりとかは……
「どうしましたもしゅ?急に黙られると心配になっちゃいますよ、もしゅ。」
めっちゃ喋ってるし!!しかもなんかもしゅもしゅ言いながら心配されてるし?!
「君は、人間の言葉がわかるのか?」
「当然ですもしゅ。ボクのスキルは、他の種族と意思疎通を図る事が可能になるというスキルもしゅ」
まじか………なんでもありだな、異世界。
「んじゃ、なんでさっきは襲われていたんだ?あいつらと会話する事もできたんだろ?」
「話しかけてはみたんですけど、エサだ!ひゃっは〜〜とかしか言わないので、諦めましたもしゅ。」
なかなかこのカピバラも苦労しているらしい。
「しかし、なんでお前はこんな所にいるんだ?そんなスキルだけじゃ魔物とは戦えないだろぅ?」
「ボクの飼い主と逸れてしまったのもしゅ。ご主人を探してウロウロしてたら、さっきのやつらに食べられそうになって、貴方に助けてもらったのもしゅ。」
どうやらこのカピバラには主人がいるらしい。そいつならもしかしたら、俺の事も助けてくれるかもしれない。
このまま1人でダンジョンを彷徨うのも食料とかないし、現実的じゃないしな。
最初のうちはモンスターでもなんでも食って生き延びてやる!!っとか思ってたけど、流石にゴブリンは食いたくないしな。
「えっと、俺も一緒にお前のご主人様を探してやるから、ここから出るのを手伝ってもらえるように頼んでもらえないか?」
「そんな事おやすいご用もしゅ!さっき命を助けてもらった恩人の言う事ならボクの出来る範囲ならなんでもするもしゅ!」
こうして、俺は図らずともこの世界に来て初めて仲間と言えるような存在と過ごすようになる。
まぁコイツ戦闘は出来ないみたいだけど……。
「俺は成瀬優って言うんだ。お前もご主人様から名前で呼ばれてるのか?」
「優さんですね、覚えましたもしゅ。ボクはご主人からぴ〜ちゃんって呼ばれてるので、そう呼んで欲しいもしゅ。」
ぴ〜ちゃん?なんとも言えない名前付けられてんな……やっぱりコイツも苦労人らしい。
まぁ人じゃないんだけどな。
「流石に俺がぴ〜ちゃんって呼ぶのは恥ずかしいから、俺はピーって呼ばせてもらうよ。」
「構いませんが、何故かムダにカタカナ表記に変えたんもしゅね。」
「カタカナ表記とかなんでわかるんだよ!?」
「意思疎通を図るスキルだからもしゅ!」
なんてムダにハイスペックなスキルなんだ……
「んじゃ、お前のご主人様に会えるまでよろしくな、ピー!」
「こちらこそよろしくもしゅ!」
こうして俺は謎のカピバラっぽい生き物と探索を進めることとなるのだった。
まだまだ稚拙な文章ですが、1日1部のペースで更新していきたいと思います。
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