表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
地、上部。  作者: 尾崎コウ
2/4

追跡

逃げ続け、早3時間。

自分の家どころかカタコンベすら追い出された俺は少し参っていた。



「住む場所・・・どうしよ?」

俺は吸血鬼。なので、日の光に当たると灰になる。今はまだ日が出ていないが・・・もう空が明るんできている。じきに朝になるだろう。

建物がないならせめて木陰だけでも・・・と思ったが周りには日光を遮れそうな木すらなさそうな野原で、このままだと死ぬ。


「ほんっと、どうしようね・・・」

右を見て、左を見て、あたりをぐるぐる見回して、地面を見て、空を見る。あぁ、もうすぐ朝が来る・・・。

神は俺を見捨てるのだろうか?俺はこのまま無慈悲に太陽に焼かれるのだろうか?

もう覚悟を決めるしかないのだろうか。


「最後くらい祈っても・・・いいよね。」

死ぬ前に教えておこう。俺は神に殺される立場でありながら神を信仰している。と言っても十字架も聖書すら持っていない・・・いや、持てないし近寄れないが。なので自分で作った。弱い物の味方の神。両親にすら隠していた俺の秘密。

なんで信仰まがいのことをするようになったか・・・それは地獄で教えてあげよう。


あぁ、神様、どうか俺の魂を正しくお救いください・・・


ってあれ?


霧となった同属の気配がする。移動している。どこかに行くらしい。

・・・こんな明るんでいる時間に行動するなんて。住処か何処か身を隠せるところに帰る以外ありえない!


ということは、後を付いていけばどうにかなるかもしれない・・・!

そうと決まれば追跡だ!俺は同じように霧になって、同属と思われる霧を追いかけたのだった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ