息吹
この冬の終りは、
いつになるかしら。
正月が過ぎた後の
底冷えが辛い。
ひと月かふた月、
我慢できたら、
あの枝にあの土手に
咲く花の息吹よ。
はっきりさせて
おこうよ今は、
気持ちで負けない
ように。
命を咲かせる気概、
胸に秘めながら。
人らしい温もりを
時代が求めて、
力ずくじゃない世界に
なればいいのに。
ひと月かふた月、
もうそれぐらいで、
あの国にあの顔に
元々の微笑みが。
いっぱい見えて
くるように、どうか、
気持ちを塞がない
ように。
この星がある奇跡、
胸に感じつつ。
春めいたときには、
詩にしましょう。
自分にしか書けない詩、
生んでおきたい。
ひと月かふた月、
膨らんだ蕾の
あの色とあの夢を
寒さに晒してね。
必ずいつか
この詩が悔いの
ない人生になる。
遥かな愛への期待
胸に燃やすなら。