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【コミカライズ開始!】追放されたダンジョン配信者、《マッピング》スキルで最強パーティーを目指します  作者: 瀬戸夏樹


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第107話 運命の分かれ道

 転移魔法陣が輝くと、中間地点に草間彰人が現れる。


 だが、彼一人だった。


 一緒に入ったチームメイトは一人もいない。


「悪い。遅れちまった」


「草間。お前一人……なのか? 他のメンバーは……」


 彗がおそるおそる聞くと彰人は力なく首を振る。


「全員、戦線離脱した。カボチャ頭に襲われて。ダンジョン内を追い回されて。なんとかここまで辿り着けたのは俺一人だ」


 彰人は彗のチームメンバーが全員無傷で揃っていることに気づく。


「如月さん。あんたのチームは全員無事なのか。どうやって……。転移魔法陣前にカボチャ頭がいて、みんな遭遇してる印象だったけど」


「運よく遭遇しなかったみたいだぜ」


「ほんと豪運だよねー。如月さんってば」


 榛名と美波が呆れたように言う。


「榛名、美波」


(それに真莉と天音もいるな。悟のチームまで!? シーエクはメンバー全員ここまでたどり着いたのか)


「悟、さてはテメーカボチャ頭が出るの予想してやがったな?」


「確証はなかったけどね。ダンジョンに持ち運ばれた〈スペルカード〉の枚数に応じてカボチャ頭が現れるんじゃないかと思ったんだ」


「なるほど。そういうことか」


(ちぃ。盲点だったぜ。やっぱ〈スペルカード〉の知見ではシーエクの方に一日の長があるか。〈スペルカード〉の大会を開いたのが仇になっちまったな)


 彰人は改めて中間地点を見回す。


 如月チームとシーエクメンバー以外にも2、3チームいるが、いずれもフルメンバーとはいかず消耗しているのが見て取れる。


(悟の言い草だとこの後もカボチャ頭は出そうだな。くそっ。万事休すか?)


「ここまでだな」


 悟はマップスキルの閲覧を止める。


「何がここまでなんだ?」


 彗が尋ねる。


「中間地点まで辿り着けた探索者の数だよ」


「何!?」


「ここにいる以外の探索者はすでにギブアップして離脱したか戦闘不能になったか、もしくは魔法陣が閉じて脱落したかだ」


 悟の言葉を裏付けるように中間地点に次の階層へと進む転移魔法陣が現れる。


 それはダンジョンがもうこれ以上ここに辿り着く探索者はいないと判定したことを意味する。


 そしてそれはデュームが決断を迫られることも意味した。


「雪代さん!」


 デュームでもシーエクでもないチームの一人が(すが)るように悟に話しかける。


「この先のダンジョンにもカボチャ頭は出てくるんですか?」


「ああ。マップを確認したところ、これまでよりもはるかに多い数がウヨウヨいる」


「何か対策はないんですか?」


「カボチャ頭に対抗する方法は三つある。1、〈身代わりの護符〉を使う。2、〈ハガネ風車〉を使う。3、アイテムや装備なしの魔法攻撃を使う。この三つのどれかだ」


「アイテムの準備なんてしてません」


「今からできることってないんですか?」


「何も準備していないなら、ダンジョン内で調達するしかない。一か八かカボチャ頭に特攻して〈身代わりの護符〉ドロップを狙うのが唯一の勝ち筋だと思う」


「……」


 悟に話しかけたチームの面々は互いの顔を見合わせた後、気まずそうに笑みを浮かべる。


「じゃ、我々はここら辺で棄権しますー」


「中間地点まで来られたんでまぁ上々かなって」


「失礼しまーす」


「なっ、おい、ちょっと待て」


 如月は止めようとするも彼らはさっさと離脱していった。


(くっ。どうする? これでますますこちらがカボチャ頭の攻撃を受ける可能性は高まったぞ。だが、大会主催者として逃げるわけには……)


「如月さん、お先行くよー」


「上で待ってるぜ」


 美波と榛名は軽やかに転移魔法陣に乗る。


 真莉、天音、こよみ、悟もそれぞれチームに分かれて魔法陣を選ぶ。


「くっ」


「ちょっ、どうするんですか。如月さん」


「俺達カボチャ頭に対抗するアイテムなんて何もないっすよ」


「迷ってる暇はねぇ」


 彰人が発破をかけるように言った。


「主催者が逃げてちゃ話にならねーだろ。ここは運に身を任せて一発逆転に賭けようぜ」


(そうだ。ここまで来たんだ。豪運でなんとかなるかもしれん。いや、なんとかする。気を確かにもて。俺はデュームのリーダー如月彗。どんな困難も跳ね除けてここまで来た男だ。今までもこれからも。この程度のトラブルなんでもねぇ。俺は今までだってもっとずっと厄介なことを押し除けてきたんだ。カボチャ頭がなんだ。そんなもん剛腕で無理矢理突破してやらぁ)


 如月はチームメイトの一人をビンタしてきつけする。


「おう。オメーらビビってんじゃねーぞ」


 狼狽えていた隊員は、闘魂注入されて息を吹き返す。


「俺達は誰だ?」


「「「「「デュームです!」」」」」


「デュームは業界で?」


「「「「「ナンバーワンです!」」」」」


「そんなデュームが逃げていいのか?」


「「「「「いけません!」」」」」


「声が小さい! もう一度言ってみろ」


「「「「「俺達はデューム! 業界ナンバーワン! 逃げるなんてありえない! 前進あるのみ!」


「よし。ビビってる奴はいないな? 行くぞ!」


「「「「「チューッス」」」」」


 そして彗達は魔法陣に乗って次の階層へ転移した。


 転移魔法陣の先。


 果たしてカボチャ頭にランタンを持ったモンスターが待ち構えていた。


「あ、あっ、あっ、あああ……」

新年明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

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