ニルリティ/高木 瀾(らん) (4)
相棒の御要望通り、熊本県内に入ると、一番手近な龍虎興業の下部組織の拠点に寄り道をする。
「えっ?」
荒尾市内の幹線道路沿いに有る民間企業に見える場所だが……従業員と言うか、組員と言うかが、私を見て唖然としていた。
「全員分の地獄行きの片道チケットを届けに来た。届けられる覚えが無くても、受取拒否は許さん」
「ま……待って……」
「な……何を言って……」
「こ……コスプレした頭おかしい奴とかじゃな……」
まず、1人の首を軍刀で刎ねる。
「設問が間違っている。私の頭がおかしい可能性は素直に認めるが、今、お前らが考えるべきは、私にお前らの何人を殺せる戦闘能力が有るかだ。これがコスプレか本物か、私が正気かどうかは、副次的な問題に過ぎん」
「誰か……呼んで来い。居るだけ……」
近くに居た連中の1人が、近くに有った工事用車両に向かう。
まぁ、馬鹿では無いのも少しは居るようだが……。
拳銃を抜いて発射。
元から両手利きな上に、ここ1週間ほど「護国軍鬼」の射撃補正機能のカスタマイズをやってきたので、左手を使ったが一発目で首筋に命中。
「死なないが、戦闘能力を失しなう程度の傷の方が良かったかな? まあ、いいか」
地面に倒れている最初の犠牲者の頭を踏み付け、念の為、「護国軍鬼」の足に有る杭を射出してとどめを刺す。
さて……。
「来い、チタニウム・タイガー」
ここまで乗って来た四輪バギー「チタニウム・タイガー」のトランクから機銃とグレネード・ランチャーを取り出し、グレネード・ランチャーに煙幕と催涙ガスの両方の成分が入った弾をセット。
敷地内の一番大きな建物に向い……。
「音声解析を頼む。おおまかでいいんで、この建物内から近付いて来てる奴が居るか……」
『何人もやって来てるよ』
後方支援要員から返事。
「やれやれ……」
その建物に半歩だけ入り……奥から一〇人ぐらいの連中が、拳銃や刃物を手に走って来るのを視認。
私は、グレネード・ランチャーから、煙幕弾 兼 催涙ガス弾を水平撃ち。
先頭に居た奴の胸に命中した途端に、煙が立ち籠める。
「例のアレは、今、どの辺りだ」
『一五分±3分ぐらいで、そっちに到着する見込み』
「じゃあ、さっさと済ませるか」
私は、護国軍鬼のカメラを赤外線モードに切り換えると、催涙ガスで苦しんでるヤクザ達に向けて、機銃を発射した。




