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アータヴァカ/関口 陽(ひなた) (1)

 化物の巣窟と化した警察署の周囲には、様子見に来た仲間によって三重の結界が張られていた。

 一番外は……一般人に「何となく嫌な感じ」を感じさせ、警察署に近付けない為のモノ。

 二番目は、中に居るモノを外に出さない為のモノ。

 最も内側は、中に居るモノから「外の世界」全てを隠す為の逆隠形結界。

 それを1つづつ通り……。

「ガアァァッ‼」

 警察署の玄関から、早速、ゾンビ化した制服警官が現われ……。

 相棒が銃身短かめの散弾銃を撃ち……。

「実験その1。霊力を込めた簡易焼夷弾(ドラゴン・ブレス)の効果を確認」

「効いてるが……その……」

 どう考えても、簡易焼夷弾(ドラゴン・ブレス)の炎だけでは説明出来ない速度で体が崩壊していくゾンビだが……。

「どうかしたか?」

「昨日の『鬼』とは『邪気』の種類がビミョ〜に違う」

「はぁ?」

「変だぞ……。この警察署、2種類の『邪気』で汚染されてる」

「確認させてくれ。確実に2種類だけか? それとも『最低でも2種類』か?」

「え〜っと……判んね。今んとこ感じられるのは……雑居ビルの『邪気』と『鬼』の『邪気』の2種類」

「おい、昨日、雑居ビルのデブにやったマイクロ・マシン・タトゥーは機能してるか?」

『生存中。居場所はドンピシャリ……警察署内だ』

 相棒の質問に対して後方支援チームから返答。

「詳しい状態は判るか? 脈拍なんかから推測出来る事とか……」

『ごめん。GPS付き発信機以外の機能は、まだ試験中で……対象(ターゲット)が本当に異常な状態にあるのか、センサの感度が悪いか……逆に良過ぎるせいで、変なデータが、こっちに送られてんのか判断出来ない』

「実用化まで……先は長そうだな……」

「前向きに考えよう。当面は実験材料(ギニー・ピッグ)には事かかなさそうな御時世が続く」

 ドオンッ‼

 相棒は軽口を叩きながら……更に現われたゾンビ警官に簡易焼夷弾(ドラゴン・ブレス)をブッ放つが……。

「吽ッ‼」

 あたしは、燃えていく警官に気弾を放つ。

「どうした?」

「『邪気』の種類によって……効き目が違うみて〜だ。『鬼』と同じタイプの『邪気』でゾンビ化した奴は……さっきの奴に比べて効き目が薄い」

「なるほど」

「あと、悪いお報せだ。警察署内に居る魔物や悪霊が……あたしらの存在を検知したみて〜だ。これから、どんどん、ゾンビどもがやってくるぞ」

「これも前向きに考えよう。実験をより効率的に行なえる。では、これから、霊力を込めた通常の散弾の効果を確認する」

 そう言いながら、相棒はショットガンに弾を込める。

「お前さ……ホントにサイコ野郎なの? それとも、サイコ野郎のフリしてフザけてんの?」

「さて……中々、興味深い哲学的な質問だ。あとでゆっくり考えよう」

『あと……あらかじめ気付いとくべきだったけど……』

 その時、後方支援チームから無線通話が入る。

「何だ?」

簡易焼夷弾(ドラゴン・ブレス)の炎が、結構な赤外線ノイズになって、体温を元にゾンビかどうか判別するのに支障あり』

 やれやれ。

了解(Affirm)。なるべく、簡易焼夷弾(ドラゴン・ブレス)は使用しない」

 中々、サイコ野郎揃いの職場に再就職しちまったよ〜だ。

「で、あれは生きてる人間か?」

「全部、ゾンビ。『邪気』のタイプは……『鬼』と同じヤツ」

理解した(Confirm)

 そう言うと、相棒は、奥からやって来るゾンビ目掛けて、散弾をブッ放った。

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