表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
荒神録 ─ Demonic Divinity Saga ─:毒戰寒流  作者: HasumiChouji
第三章:ピースブレイカー
33/89

ニルリティ/高木 瀾(らん) (4)

「基本的に『護国軍鬼』や『水城(みずき)』の視覚センサの仕組みは人間の目に似ている。明るさを検知する素子と光の三原色に対応する波長を検知する素子が無数に集って構成されている」

 私は、そう説明しながら、2つの動画をモニタに表示する。

「何だ、こりゃ?」

「ただし……『護国軍鬼』や『水城(みずき)』の視覚センサには、人間の目には無いモノも有る。例えば……赤外線を検知する素子だ。そして、もう十二月。しかも、昨日は曇り。昼間とは言え、太陽光による赤外線のノイズは少ない」

 画面に表示されているのは、昨日、私の「護国軍鬼」と(ひなた)の「水城(みずき)」の視覚センサが撮影した2つの映像を重ね合わせたもの。

 可視光によるグレースケール動画に、赤外線撮影した情報を色として重ね合わせている。

 良く有る、温度が低い箇所は寒色系の色に、温度が高い箇所は暖色系の色に、ってヤツだ。

「おい……あの狼男より『鬼』の方が体温が低いのか?」

「俗に言う『擬似ゾンビ』……人間に悪霊だか魔物だかが取り憑いて操ってるが、まだ、体の方は生きてる場合じゃなくて、完全な死体を、その手のモノが操ってる場合って、体温は、どうなる?」

「ごめん……そこまで気にした事が有る『魔法使い』系の奴は、そうそう居ねえと思う。あたし含めて」

 昨日の『鬼』の体温は……気温よりは高く、人間の体温よりは低い……しかも、この温度……。

「どうなってんだ? 一体?」

「仮説1。この『鬼』は、多分、死体。でも、何かの熱源が体内に有る。科学で説明出来るモノか、魔法的な現象とか心霊現象とかかは別として。仮説2。この『鬼』は死体になり立てホヤホヤ。なので、まだ、生きてた頃の体温が残ってる。仮説3。この『鬼』は生きてはいるが、人とは異なる生物と化している。人間より低い体温でも生きてけるような……」

 多分、仮説1が可能性として最も高い……。その場合の熱源は……。

 丁度、良かった……。

 もし、私が今思い付いた推測が正しいなら……「その事」に気付いてくれそうな奴が、昨日の現場に居た。

 私が、その2人に連絡をしている内に、動画は進み……。

「えっ?」

 水虎たちが現われた時点で、動画を停止させる。

「どうした?」

「画面の隅に写ってる……機動隊員と動画配信者を見ろ」

「おい、こいつら……死んだのか?」

「判らん……警察が生きてると判断したか……それとも死んだと判断したか……どっちだ?」

 動画を巻き戻す……そして……。

「マズい……私達が動画配信者が擬似ゾンビ化してたのを発見した時点で、体温の低下が始まってる。あの時点で、擬似ゾンビじゃなくて本物の死体になり始めてたようだ」

「あ〜……こんな御時世でも吸血鬼の実在は確認されてなかったよな?」

「流石に作り話でも聞いた事ないぞ……昼間でも出歩ける位ならともかく……触れてもいない相手まで同類に変える事が出来る吸血鬼なんて……」

 あと……もう1つ、やるべき事が有る。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ