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アータヴァカ/関口 陽(ひなた) (6)

 狼男が擬似ゾンビ化した動画配信者と、そいつに組付かれていた機動隊員の頭を一瞬で粉々にした瞬間……。

 食われた。

 殺された2人の「気」が……。

 擬似ゾンビに取り憑いていた「門」に……。

 いや、それ自体が剣呑(ヤバ)い「異界の門」でもある物理的な実体が無い魔物か悪霊に……。

 そして……「門」はデカく広がり……。

「マズいぞ……その狼男を止めろ‼」

「どうした?」

「擬似ゾンビが死んだら……逆に、擬似ゾンビに取り憑いてる『門』がデカくなる」

 悪霊が吹き出してる状態で、下手な術を使うのは危険だが……別の機動隊員の胸を「気」を込めたハンマーで殴る。

「ぐへっ?」

「がぁっ‼」

 邪気に汚染された機動隊員と、邪気の源である背中の擬似ゾンビを沈静化……と言っても一時的なモノだが。

 相棒はレンジャー隊の指揮官(レッド)に散弾銃を投げ渡す。

「えっ?」

「弾も受けとれ……一時的らしいが、ゾンビもどきを沈静化させられる」

 続いて、霊力を込めた散弾銃弾を入れている腰のポーチも投げる。

 擬似ゾンビと機動隊員を殺そうとしている狼男に向い……。

「『チタニウム・タイガー』、軍刀を寄越せ」

 その声と共にATV(四輪バギー)が……。

 相棒の元に駆け寄る……んじゃなくて、狼男に側面衝突。

「がっ?」

 相棒はATV(四輪バギー)に詰んでいた軍刀を抜く。

 一見すると、峰が鋸歯になってる中二病チックな日本刀だが、実際は、通常の刃は「技やスピードで剃刀のように鋭く斬り裂く」事に向いたもので、鋸歯の側は「力まかせにズタボロの傷を付ける」のに向いたもの。

 早い話が、片方の刃は通常の相手用、もう片方の刃は……高速治癒能力持ちが相手でも、多少は傷が塞がるのに時間がかかる攻撃をする為のモノだ。

 相棒は、対・再生能力持ち用の鋸歯で狼男の首を……駄目か。狼男の能力で刃は防がれ……。

 狼男は軍刀の刃を掴むと、相棒の顔めがけてパンチを……。

 だが、相棒は、体を少し斜めにしただけでパンチを躱し……その狼男の腕をデカい金属の腕が掴んだ。

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