表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】婚約者の浮気現場に遭遇致しました……勘違いなさっているようですがお別れですよ?  作者: やきいもほくほく


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/9

4


確かにシャーロット様からは大人の色気を感じます。

シャーロット様とレンティル様の言う通り、シャーロット様に比べると、わたくしは子供っぽいのかもしれません。

恐らく、レンティル様はシャーロット様にわたくしとの関係を色々と話していたのでしょう。


レンティル様の制止を聞くことなく、シャーロット様は衝撃的な事実を次々と口にします。


わたくしはシャーロット様の言葉を黙って聞いていました。

これは思っていたよりも、ずっと複雑な展開になりそうです。



「今更何を言っているの……?この子に私達の関係を知らしめる良い機会でしょう!?」


「……っ」


「それに、私と結婚するって言っていたじゃない!それは嘘だったって言うの!?」


「だからっ、違う!それは…」


「この子とはすぐに"婚約破棄"するから待っててくれって言ったでしょう……!?」


「……っ、シャーロット!それは今、言わない約束だろう!?」


「婚約破棄……?」



わたくしがシャーロット様の言ったことを復唱すると、レンティル様は更に顔を青くさせました。


今の今迄、わたくしはレンティル様と結婚式の準備を進めていました。

婚約破棄の話などレンティル様の口から今まで一度も出てきていません。


全くの初耳です。


一体、どういうことでしょうか。

シャーロット様とレンティル様のやっていることと、言っていることが噛み合いません。



「違う、リディア、あのっ、聞いてくれ……!」



レンティル様は慌てた様子で首を振ります。


シャーロット様は我慢出来なくなったのか、わたくしに掴みかかろうとしています。



「貴女さえいなければ……ッ!」


「あの」


「っ、私がレンティルと幸せになれたのに!!」



どうやらシャーロット様は、わたくしの存在が相当気に入らないようです。

レンティル様は、今にも殴りかかりそうなシャーロット様を落ち着かせようと、必死で押さえています。


ここでシャーロット様に殴られるのも、話が早くていいですが、それではレンティル様への罰にはなりません。


わたくしは此処に留まり最後まで話そうと決めました。



「……貴女がッ、レンティルのことを離してくれないと、私が結婚出来ないじゃない!!」


「シャーロット、頼む…!落ち着いてくれっ」


「落ち着いていられないわッ!私はもう二十二よッ!?」


「分かっている、分かっているから……!」


「分かってないッ!どれだけ私は貴方との結婚を待ったと思っているの!?もう限界なのよッ」



二十二歳になるシャーロット様。

貴族の令嬢としては、ギリギリのところでしょうか。

シャーロット様はとても焦っているようにも見えます。


それにしても、話を聞く限りではレンティル様はシャーロット様と結婚の約束をしていたようです。


けれどわたくしと婚約した際も、シャーロット様の話は出て来ておりません。

愛人を作る話も聞いておりません。


レンティル様がもしそのようなことを言いましたら、婚約には至っていませんし、シャーロット様の存在がバレれば間違いなくお父様は、レンティル様と結婚させることはないでしょう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ