6 舞踏会 2
引き続き、かなりうざい・人間的にクズ系の方が登場します。ご注意下さい。
私が言えたことではないが、なかなかな性格の悪さである。以前の私とそっくりだなんて言えない。
「はじめまして、私ジェイ・ラーダ伯爵の妻、ミーティア・ラーダと申します。以後お見知り置きを。自己紹介されなかったので私からさせていただきましたわ。」
普通は喋りかけてきた方から自己紹介するというマナーがある。暗に、貴方礼儀なってませんわねと示しながら自己紹介してやりましたわ。
「貴方の名前なんてどうでもいいわ!早く離婚して!」
おお、この令嬢頭大丈夫か。自己紹介されたら、相手側も自己紹介する。これは社交において基本中の基本である。もししなければ、その家に喧嘩をふっかけると捉えられることすらある。だから、
「自己紹介を返さないなんて非常識にも程がありますわ。」
あれ、私口に出してた?と思ったら別の方が言ってたみたいですね。何処かで聞いた気がするある声でしたが。あれ、その方がどんどん近づいてきますわね。
「結婚式ぶりですわね、ミーティアさん。」
……旦那様のお姉様、登場です。
才色兼備という言葉がありますがその言葉がぴったりな女性ですね。その才能を買われ、公爵家に嫁入りした令嬢達の憧れの存在。それが旦那様のお姉様、マリア様。
「私の弟の妻に何か御用かしら?貴方の家とはもう何も関係がないと思うのだけど。アリスさん?」
優雅に扇子を振りながら話しかけている。
あの令嬢はアリスと言うようですね。おや、他にも人が出てきました。年齢的に父親と母親でしょうか。
「あんまりですわ、マリア様。娘のエイダはすぐ亡くなってしまいました。産後すぐにですわ。それなら責任を取るのが道理というものでは?アリスにまでそのような酷い言葉をかけるのですか?」
母親と思われる人物が必死に訴えている。
「お言葉ですが、エイダさんが産後の肥立ちが悪いにもかかわらず見舞いはもちろん手紙の一つも寄越さなかったではありませんか。それどころか、エイダさんがなくなるや否や妹と結婚するように迫るなど…人間のすることではありませんわ。」
お、恐ろしい。周りの意見も同じだったらしく批判の声が相次いで出ている。
私を悪く言うのはお門違いだと、マリア様が言っているが一向に聞く耳を持たない。
そんなことはない!向こうが悪い!とアリスさん一家が騒ぎ出してしまいその様子を眺めていると、突然、
「そのミーティアとか言う女だって、悪いではないか!婚約者持ちをたぶらかしたり、階級が下のものを蔑んだり!!そんな女よりわしの娘の方がよっぽど幸せな家庭を築けるものを!」
「それとも、子連れでは私の娘と結婚するのに申し訳ないと思っているのか?なら、ライをそのミーティアとか言う女に押し付けて、娘と結婚すればいいだろう?エイダめ、子供なんぞ残しよって…」
私は耐えきれず、言い返そうとしたが叶わなかった。すでに旦那様が殴っていたからだ。