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5 舞踏会

 何はともあれ、あれから、ライ君は私のことをお母さまと呼んでくれている。

 私を見かけると寄ってきてくれるようになった。後ろをひょこひょこ付いてくるヒヨコみたいだと思ったのは言わないでおこう。


 いきなりだが、明日は月に一度の舞踏会である。結婚して初めての舞踏会である。この舞踏会で結婚したことを他の貴族に正式に報告して回る必要がある。もちろん王様と王妃様にも。


 そしてこの舞踏会で事件は起こった。


 舞踏会の会場に着くと、そこは夜の煌びやかな世界だった。

 旦那様にエスコートされて舞台に入っていく。ライくんはまだ幼くデビューには早いという事で、今回はお留守番になった。


 会場に入り、他の貴族の方々に挨拶回りをしていく。その時だった。


「っジェイ様!やっと会えましたわ!」

 一人の女性がこちらに向かって歩いてくる。ジェイとは私の旦那様、ジェイ・ラーダ伯爵のことかしら?え、旦那様が浮気?なんて考えていると女から衝撃的な一言。


「こんな女なんかと別れて私と結婚しましょう!」


 うん、どちら様…?





「ジェイ様!なんでこんな女と結婚したんですの?!この女は性悪ですのよ!お姉様が亡くなった時にどうして妹の私を選んで下さらなかったの?私悲しいですわ。」


 どうやら亡くなった元奥様のご家族の方のようですね。旦那様が離婚する気はないことを話してらっしゃいますね。え、私のことを大切って…。そ、そんなに褒めても何も出ませんわ、旦那様!

 旦那様の服を掴んでもうやめてほしいとサインを送ると、それを見た女がキッと私の方を睨んで


「あなた!ジェイ様を誑かしているのね?なんて醜い女なの !?」


 その声が舞踏会に響き渡った。



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