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3/10

3 第一歩

 記憶がなかった理由は簡単でしたわ。

 私が気絶したからでしたわ。目を覚ました時にメイドからそう聞きましたの。鼻から血を出して突然倒れたと。

 鼻血を出すなんて、漫画みたいなこと本当になるんですわね。

 おっと、つい口調が元々のミーティアになってましたね。

 たまにぽろっと出てしまうんです。あ、勿論社交のときはこの話し方ですわよ?この口調がルールですの。


 さて、これからどうしましょうかね。私、ぶっ倒れたんですよね。しかもなんかライくんすごい号泣したみたいで。私早速嫌われてしまったかも…。

 様子を見に行こうとベッドから起き上がり、ライくんの部屋へ向かう。

「ライくん?」

 ドアをノックした後にそう声をかける。

 ガチャっと扉が開くと、

「!ミーティア、もう動いて大丈夫なのかい?」

 旦那様が出てきた。部屋の中からは寝息が聞こえている。どうやら寝ているようだ。

「はい、もう大丈夫ですわ、旦那様。ところでライくんは?」

「ああ、眠っていてね、夕食までには起こそうと思うよ。」


 これはチャンスかもしれない。

「旦那様、起こす役目私がしてもいいでしょうか。少しでもライくんと仲良くしたいですわ。」

 私は仲良くしたい旨を旦那様に熱弁していった。途中から少し引いていた気がするが気にしない。

「…だいぶ噂とは違うんだな。」

「え?」

「すまない、高飛車な女だとばかり思っていたから。息子のことを気にかけてくれてありがとう。大切な私の子なんだ。」

  一 つ言い忘れていたことがあります。旦那様もイケメンです。寂しげな笑顔、心に刺さるものがありますね。

 そんなことを考えていると頭の上に何か乗った感覚がした。

 頭を撫でられていることに気づくと勢い良く顔を上げた。

「あ、すまない。私は何を…」

 旦那様はぷいっと後ろをむいてしまったが耳が赤いのが見えた。

 え、え、旦那様ってそういうキャラでしたの?

 私まで赤くなってしまった。

 …なんだかすごく暑いんですが、おかしいですよね。今冬なのに。

 ま、まぁ少し夫婦関係も良くなったので良かったですね。

 バッドエンド回避のために奮闘します!

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