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21話 黒騎士

 ジンの上段から黒刀の一撃が黒騎士へと振り下ろされる。

 それと同時に、地面から2本の黒い槍が突き出した。


「む!?」


 上下からの同時攻撃に、黒騎士は一瞬動きが止まる。

 相手が格上の存在であるなら、まともな剣のぶつかり合いでは勝ち目が無い。

 どんな卑怯な方法でもいい、相手の虚を突くしか無い。

 ジンは剣士では無いのだから。


「・・・小賢しい。」


 黒騎士の全身を不気味な暗い紫色のオーラが包み込んだ。


 背筋にゾワリッと寒気が走る。

 ジンは、全身から脂汗が滲み出るのを止められない。


 何だこの魔力は!?


 それは不気味で強力な魔力のオーラだ。

 信じられないくらい濃密で膨大な魔力。

 改めて、ジンは目の前の敵が化物だと言う事を実感した。


 ・・・格が違う。


 黒い槍は黒騎士のオーラに触れた瞬間、消滅する。


「なっ!?」


 同じ様に、黒刀の刀身もオーラに触れた部分が消え去る。


 黒騎士の纏うオーラは触れるモノ全てを消し去るのか!?

 そんな化物にどうやって勝てばいい!?


 マズイ!


 黒騎士は一瞬にしてジンの懐に踏み込む。

 正に達人の動きで、予備動作も無く、最小限の動きだけでジンの懐に踏み込んで来た。


「貴様では我に勝つ事は出来ない。鍛え直してから出直せ!」


 黒騎士は魔剣を下段から斬りあげる。

 魔剣はジンの右脇腹から入り、左肩へと抜けた。


「アグアアアアアアアア!?」


 再び、ジンは地面をのた打ち回る。

 黒騎士は容赦無くジンの胸に両手剣を突き刺した。

 両手剣はジンの胸を貫通し、杭の様に地面に縫い付ける。

 頭がおかしくなりそうな激痛が止む事なく全身を駆け巡る。

 直接神経をノコギリで引かれる様な不快感と痛み。

 なぜ苦しい時ってのは時間の進みが遅くなるのだろうか?

 地獄の様な数秒が永遠の様に永く感じる。


「さらばだ、名も知らぬ不死者インモータルよ。」


 黒騎士の纏う破壊のオーラが腕から両手剣を伝ってジンの身体に流れてくる。

 オーラがジンの身体を包み込むと、ジンの意識は完全に途絶えた。



「もう少し成熟していれば、楽しめそうだったが・・・残念だ。」


 黒騎士はジンが完全に消滅したのを見届けると、オーラを消し、両手剣を背中にしまう。


「何だい、殺しちまったのかい!?意外に呆気ないねぇ・・・不死者インモータルなんてレアモノなんだから捕まえて調教すれば便利だったのに!イーヒッヒッヒッヒ!」

 

 魔女は少し残念そうに細い指先で顎をさする。


「中途半端な力など必要無い。我等の目的を忘れるな。 無駄な時間をくった・・・先を急ぐぞ。」


 魔女と黒騎士は再び進み始めた。

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