3話
僕とカズヤは今生徒指導室にいる。
「お前たち、なぜ呼ばれたのか分かっているか」
スキンヘッドでサングラスをかけた先生が僕たちに質問してきた。
「さっぱりわかりません」
「同じくです」
なぜ呼ばれたのかさっぱりわからない。
先生はため息をついた。
「先生大丈夫ですか?僕たちで良ければ相談にのりますよ?」
「俺たちは口は堅い方だからな。なんでも言ってくれ」
「…実はな、全女子生徒の約9割から同じ苦情が来たんだ」
僕とカズヤは驚いた。
9割の女子生徒って400人近くいるじゃないか。
そんな多くの生徒が急に苦情を挙げるなんて、深刻なことに違いない。
驚きと同時に、僕たちは少し嬉しい気持ちだった。
この先生は、そんな大問題を僕らに相談してくれている。
信頼されるって嬉しいな。
「それで、なにがあったんですか先生」
「実は、変なメールが届いたらしいんだ。いかがわしい画像やらが添付されていたようでな」
なんてことだ。
そんなこと当然女子生徒が不快な思いをするに決まっている。
「いったい誰がそんなことを」
「許せないな。一発ぶんなぐってやりたい」
・・・
「女子生徒側の主張としては、その犯人を血祭にあげたいと言っている」
「そうですね。それくらいしてやらないと僕だったら気がすみませんよ」
「俺もだ」
「「やりましょう。理事長を血祭りにしてやる」」
「いや、女子生徒はお前たち2人を血祭りにしたいらしい」
「「理不尽だ!」」