02「初めてのフライト」
飛行機になるのは、初めてなので、体に違和感がある。その上、体が重い。この体で、本当に空を飛べるのだろうか。
山田先輩「さぁ、そろそろ出発の時間よ。」
山田先輩が、操縦席のマイクで語りかけて来たので、僕は返答をした。
タケル「この姿で、本当に飛べるんですか?体…重いし。」
山田先輩「飛べるわよ!飛びはじめはあたしがサポート(操縦席の『離陸ボタン』を押す)するわ!ていうか、あまり喋らないで。飛行機が喋ったら、おかしいでしょ。」
タケル「あ、はい。分かりました。」
確かに、飛行機が喋ったらおかしい。しかし、僕は元々人間だ。長い間黙れと言われても、無理がある。
約20分後、沢山の乗客が僕に乗ってきた。
僕の体はさらに重くなった。
山田先輩「そろそろ離陸するから、あたしが今から言うことを言って。『皆さん、ご乗車ありがとうございます。…』」
タケル「皆さん、ご乗車ありがとうございます。…」
山田先輩「いいわ。じゃあ、離陸ボタン、押すわよ。」
と言って、山田先輩は離陸ボタンを押した。
僕の体は、浮き、たちまち空へ向かった。
山田先輩「ここからは、あたしが言う通り動いてね。」
僕は、山田先輩が言う通り動いた。僕は、立派なアムズリカ国のミョーユーコ行きの飛行機だ。
こうして、アムズリカのミョーユーコへ着いた。
遂に着陸だ。滑走路へ着陸しないと、命はないだろう。
先輩達は皆、成功しているんだ。山田先輩もだ。
僕がここで失敗するわけにはいかない。
こうして、僕は、滑走路へ向かった。
山田先輩「頑張って!」
山田先輩も応援してくれてるんだ、頑張ろう。
無事に着陸できた。本当に良かった。
20分後、乗客全員が僕から出て、山田先輩が「人間」ボタンを押した。
すると、僕は人間に戻り、山田先輩は、僕から追い出された。
久しぶりの人間だ。なんだか、体が軽くなったような気がする。




