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続きのプロローグ
僕は数年前にちょっとした旅に出た
自分の国にいただけじゃわからないことを見つけるためだ。
僕の国ではちょっとした風習があった
それは少しでもこの国を出ないことだった
風習というよりもはや規律みたいになっていた
大人たちは皆、口々に「外は危険だ」という
だけど僕はそうは思わない。
この国の一番高い時計塔に上ると国の城壁の外を一望できる
初めて見たときから美しかった、壮大という言葉の意味を真に理解した
それが僕はなんとしても国の外に出ようと決心した瞬間だった。