出会い~
もう あれから何年たったのかな。あのころの私たちは 子供で、無知で、なにも知らずに運命ってものだけをただただ信じてやまなかった。本当に愛してた どんなに辛くても…愛していたんだよ。
授業の終わりを知らせるチャイムが鳴り、いつものように綾子と街へくりだす。かわいた喉を潤すために入ったマックでいつもの話。いわゆる「ガールズトーク」だ。「ゆい~あたしもう無理かも。別れるかも…お金もってないし、つまんないし。」中学生にして男遊びが尽きない綾子はまた違う人へ目が行っているようだ。そんな彼氏をほいほい替えるなんてあたしにはできない。…ていうか、あたし彼氏できたことない。まだ中二だし(笑)男なんて分かんないし好きな人もできない。別に今のままでいいんだけどね。なんて思っている矢先ポケットであたしの携帯がふるえた「誰からだろ?」開いてみると一通のメール。
受信:隆史
石川がお前のアドレス知りたいらしい。
教えても大丈夫か?
隆史はあたしの幼馴染。唯一心が開ける男子。男子なんておもったことないけどね。
石川…?誰だろう。石川が誰かわからないまま、ただ何も考えずに「教えていいよ。」と送信。
また綾子と話し出す。
何も考えずに送ったメールがこれから運命に変わるなんてその時のあたしは何も知らずにいた。
その日の夜、一通のメールが届いた。
受信:aki-0218...@xxx
石川彰人です。
隆史に教えてもらいました。
よろしくね(*^_^*)
誰?…あぁそっか。今日隆史に聞かれて教えていいよって言ったんだっけ。
誰か知らないんだけどなーと思いつつも「よろしくね、」と返信。
その日はじめてメールをしたのにも関わらず、話は弾み夜中まで他愛のないメールが続いた。
「俺、山本さんのこと小学校のときから知ってるよ(^v^)」
「あたしも知ってるよ!」
「うそつけ~絶対知らなかっただろ(笑)」
そんなの知らなかったし。
なんでウソってわかったのかな(笑)
「山本さんは好きな歌手いる?」
「あたし、いろいろ好き~」
「いろいろってなんだよ(笑)答えになってねぇし!」
「山本さんの好きなタイプは?」
「やさしい人かなぁ…あと笑ってくれるひと!石川君は?」
「みんな笑ってくれるよ~俺も笑うし!
俺ギャルが好き(笑)でも笑顔が可愛い人が好きかも。」
好きな歌手の話やよく買い物に行く場所、好きなタイプ。
本当に一晩でいろんな話をした。
次の日学校へ行き石川クンのことを綾子に相談してみた。
「え?…石川って三組の石川彰人?超~~~ギャルの彼女いるよね?なんで唯にメールなんてしてきたんだろ、意味分かんないね。」
「そうなんだぁ彼女いるんだぁ~遊び人なのかもね~きもっ」
綾子の言葉にホントは戸惑ってしまった
へぇ彼女いるんだね
好きなタイプ、彼女のことじゃん 笑えるわ。
別に石川君のことが好きなわけでも好きって言われたわけでもないのになんだか失望してしまった。
隆史もなに考えてんだろ~
その日もメールが来たけれど、あたしは返さなかった。
それなのにまた、メールが来た。
受信:石川くん
彼女と別れた…
はい?