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不気味な音から始まる何か。

作者: 神名代洸
掲載日:2026/08/14

それは初めのうちは全く気づいていなかった。そう、まるで何かの反響のような音が聞こえてきていた。いつからかって?

それは僕にも分からない。

気づいたら音が聞こえていたのだ。

それはある意味不気味だ。

何処からか聞こえてきているのだ。それがなんなのかはわからない。


それはいつもの日常とは違っており、自分以外の人には聞き取りにくかったりするのだろうか?

自分が聞いた時に周りを見てみても誰も気づいていないのか反応は…ない。

耳がおかしくなってしまったのかと思い、病院に行こうか迷ったのだがこれはそのレベルか?


不安だった為、ネット検索をするもヒットする案件は…ない。病院じゃ…ない?それなら自分の耳はどうなってしまったのか。

鼓膜に響くような音。

更にその後に混じってかすかに聞こえる声らしきもの。誰にどう説明したら良いのか。

自分自身でも良くわかってないのに。

だから今度は違うアクションをしてみる事にした。

検索は検索だけどオカルトのサイトへのアクセスだ。わからないから調べるしかないので、手当たり次第となっていた。

そしたら【音】に関する情報が出てきた。

それは…。



随分と前の書き込みだった。

…そう、10年くらい前のだ。

書き込んだのは女性で、書き込みは恐怖で締めくくられていた。

『いつまで聞こえるの?誰か知らない?怖いよ。お願いだから誰か助けて!』

それ以降書き込みは止まっている。コメント欄にも書き込みはあったが、随分前で止まっていた。

それが今回の僕のと同じならば、僕にも何かが起こる可能性は捨てきれない。

何で?

如何して?しか言葉が出てこない。


夜は怖くて一人で部屋にいる事ができないので、甘えたいと言って両親の部屋に転がり込んでいた。

良い歳なのにと親には言われたが、この状況を話したって信じてはくれないだろう。だから恥ずかしいとか言っていられなかった。

それが本音。


昼間は仕事があるから出かけるが、基本寄り道とかはしないので変わったことをするのが苦手だ。

僕は強くなんかない。

両親と同じ部屋で寝ていても聞こえる時があるので正直どうしたら良いのか戸惑っている。


ある日、職場の同僚と『今日も暑いね〜。』と暑さの愚痴を話していたら話は徐々に怖い話へと変わっていった。暑いから怖い話で涼しくなろうという事なのだろうが、僕からしたら何で今?って思ったんだ。

ただでさえ今怖い間に合ってるっていうのに更に怖い目に?やだなぁ〜。


同僚は数人で盛り上がっていた。

僕は全くそんな気はなく、仕方なく聞いていたって感じだ。いろんな怖い話や都市伝説的な話だったり、とにかくオカルト全般の話ばかりでうんざりだった。でもそんな話を聞いているうちにある都市伝説的な話を聞くことになる。それは今僕に起こっている恐怖の体験とどこか似ていた。

そう、【音】に関する都市伝説だ。

ただ僕だけが初めのうちイヤイヤ聞いていたものだから、同僚は僕に聞こえないように小声で話し始めるので、どうしたって話の中に入るためには聞き耳を立てて近くに寄るしかない。


でも詳しい話は聞けなかったぁ〜。

何故って?

だってそれは噂の域を出ていなかったから。

信憑性が…ねぇ〜。

だからそこでその話はおしまいとなり、違う話が始まっていた。


仕方がないので、諦めて違う話を聞き続けた。

でもどうしたってさっきの話が気になる僕は、どうしたらいいのかと考えるがいい案が思いつかなかった。

さて、話しもネタつきなのか1時間もするとお開きに…。

皆家がバラバラな方向にある為、僕は同僚1人と一緒になる。帰る方向が同じだったから。そう、それだけだったんだけど、さっきの話がどうしても気になるので、つい聞いていた。


「さっき話してた【音】に関係する恐怖話だけどさぁ〜。」

「あ、あれね?あれは別に怖くも何ともない話だぞ。だって単なる【音】だけだし…。」

「いや、さ、そんな事がホントにあったら怖くないか?」

「何だ、お前ビビってるのか?」

「いや、そんなんじゃなくて…。」

「そんなんじゃなくて何なんだ?怖いならはっきりそう言えよ。別に笑わないからさ。」


もうこうなったら話した方が早いかもしれないと考えた僕は、僕自身が今体験している現状を話して聞かせた。すると同僚は真っ青な顔をしていたな。

同僚は怖くなったのか話をぶった斬って早々に走って逃げた。何で?そんなに怖い話かよ。

まぁいいや。ある程度話は聞けたしな。後は…。

何とかなるかなって気になって考えるのをやめた。


その日以降、気にするのをやめた。

そしたらさ、いつの間にやら聞こえなくなっていた。

一体何だったんだろう?

今でもわからない。

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― 新着の感想 ―
結局その音ってなんなのでしょうね……という怪談でした。 でも、分からないからこそ怖い。それでいいんだと思います(^^)
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