白な虚空
真っ白な虚空の中で目を覚めた。
全身が痛むような感覚を覚えた…待て…
「なんで俺はまだ生きてるんだ!」
すぐに立ち上がり、周囲を見渡した。
どれだけ遠くを見ても、白い虚空しか見えなかった。
自分の体に何か傷がないか必死にチェックし始めた。
シャツを上げてお腹、次に背中、そして下半身を確認した。
傷のようなものは見当たらなかったので、俺は深呼吸をした。
「もしこれが地獄だとしたら、それほど悪くはない。
もし天国だとしたら、神は本当にひどいユーモアだ。
まあ、多分地獄だろう」
しばらくここが新しい住処になるだろうと思い、
空っぽの虚空を歩き回り始めた。
しばらく歩くと、何か硬いものにぶつかった。
突然現れたように感じたが、よく見ると、壁らしきものだった。
「少なくとも無限の淵ではない」
ここで休むのは良さそうだ。
壁にもたれかかった。
ポケットに何か入っているような気がして手を入れると、スマホと財布があった。
スマホの充電は86%だった。
「しばらくどこにも行かないから、アニメでも見ようかな」
アプリを立ち上げ、スクロールしたが、どれを観るべきか分からなかった。
だが、こんなところに電波が通じること自体に驚いた。
「誰かにメッセージを送ってみようか?
もし俺が死んでいたら、
あの世からみんなにメールするのも楽しいかもしれない。
まだ誰もそのアイデアを思いつかなかったことには驚きだ。
あるいは誰かがすでに思いついていて、
俺がまだ知らないだけかもしれない。
あー!観られる番組のアイデアがようやく浮かんだ」
やっと見つけた番組を見始めた。
しかし、番組に集中しすぎてバッテリーが少ないことに気づかなかった。
「Damn、バッテリーを取っておくべきだった。
コンセントがないのが残念だ」
壁の側面を見ると、コンセントがあるのに気づいた。
残念ながら充電ケーブルを持っていなかった。
「今は俺をからかっている」
スマホをポケットに戻し、壁に沿って歩き始めた。
この空っぽの虚空がどこかに続いていることを願っていた。
足が耐えがたいほど痛くなるまで歩き、再び壁に倒れ込んだ。
「ここはどれくらい大きいんだ?」
「こんなところで何をしてるんだ?」
突然の声に俺はたじろいだ。
その声はとても深く、まるで悪魔から聞こえてくるようだった。
突然の声がどこから聞こえてきたのか、あたりを見回した。
そして上を見上げると、すぐに天井に埋め込まれた暗い形に気づいた。
それは人間の顔のように見えたが、真っ黒で様々な色の斑点が散らばっていた。
それはまるで星や惑星の集合体でできているかのようだった。
しかも口も鼻もなく、目だと思われる楕円形が2つあるだけだった。
「ええと、あなたは何ですか?ロボット?」
口から出た瞬間、これがロボットではないと悟った。
体に星がついているロボットなんているのだろうか?
「俺を金属の塊に例えたことはなかったことにする」
突然、天井から一本の手が飛び出した。
手には顔と同じ模様のほかに、星と岩のまだら模様の黒い炎が出ていた。
そして、もう一方の手が屋根から芽を出し、天井を押し下げた。
ゆっくりと文字通り天体のような体が現れた。
「天井で何してるの?」
「あなたにも同じことを尋ねたい」
「えっ?」
足元を見ると、足が浮き上がり始めていた。
そして、自分が落ちていくのを感じた。
まるで部屋の重力が突然逆転したかのようだった。
着地するとき、まるで巨大な枕に落ちたかのように感じた。
しかし、着地した瞬間、再び木のように硬くなった。
「今何があったの?」
俺は床から顔を上げて尋ねた。
「お前は天井にいただけだ」
「床にいたのは間違いない」
それは何なんだ?
そして、なぜそんなに大きいのか?
床、つまり天井まで届きそうだ。
「あと数時間は起こされる予定ではなかったんだがね」
「起きる?待って、あなたは誰?ここはどこだ?」
「時間内に答えが出る良い質問ばかりだ」
冗談だろう?
間違いなく死んでいる。
そして今、俺はここにいる。ここがどこであれ。
こいつとここで行き詰まっている。
そして、何の答えも教えてくれない!
「ご存じの通り、あなたは列車事故で亡くなりました」
「うわー、トラックくんも最近はサボってるんだね」
「あれは何だったんだ?」
「何でもない」
「さっきも言ったように、あなたは列車事故で死んだ。
他の多くの人たちのようにあの世に送られるのではなく、
俺らのチャンピオンに選ばれたんだ。
新しい人生にふさわしい能力を授ける。
俺たちが対抗できない邪悪な力に立ち向かうことだ」
基本的なことにしては説明が長かった。
その部分は自分でも理解できたのに。
「質問いい?」
「どうぞ」
「私に選択…」
「いや」
「でも、こういうのは普通なら、
私に選択の余地があるんじゃないの?」
「あなたには選ぶ権利がない。
仮にあなたがやりたくなくても、
もう選ばれてしまった。
選択がない。」
まあそんなにひどい話ではなさそうだ。
あの世で永遠に過ごす生活よりは面白いだろう。
それに、これはよくある異世界の物語のように思える。
「せめてお願いしてもいいですか...」
「今から向こう側に送る」
「えっ!?待て、私はあらかじめ何かしらの能力をもらってるんじゃないのか?」
「今から向こう側に送る」
「ちょっと待って!口答えして悪かった。
このまま私を送らないでください!死んでしまう!」
「今から向こう側に送る」
「待て―」
読んでいただきありがとうございます。
私はまだ日本語が流暢ではないので、小説は進行中です。
見逃した間違いがあれば教えてください。
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