第36話 テストプレイ ダンジョンマスターG ラストターン
「ジェスカードの【防衛】、防御に回してターンエンド」
「「我々のターン!」」
森 レア度:1
フロアカード
これに配備された緑属性ユニットにパワー+1、ヘルス+1
ソード・フェアリー レア度:1
ユニットカード
パワー:5
ヘルス:2
ポイズン・フェアリー レア度:1
ユニットカード
パワー:1
ヘルス:1
【毒殺2】(これとバトルを行いダメージを受けた、レア度2以下のユニットはバトル終了時破壊される)
大地の怒り レア度:1
魔法カード
条件:相手のダンジョンコアが2枚以下
(C:手札の森カードを4枚破棄する)
ダンジョンコアを1つ選び、消滅させる。
双子はターン開始時の、4連ガチャに成功した。
「今使えば勝てるのです」「ええ、狙いはまるわかりなのですから」
双子は、今引いた大地の怒りを使うつもりでいた。
このカードは森カード4枚を犠牲に、相手のコアを1つ消滅させるカード。消滅させたのが本物であれば、そのままゲームに勝利できる。
ただし、間違ってダミーを選んでしまえばカード5枚分の損失を被る事になる。
現在の成功率は2分の1、だが双子には勝算があった。
シュウトは前のターン、アレックスの効果でライフを減らしていた。
ダミーコアが、どれだけ傷つこうと勝敗には無関係。つまり、それとは反対側のコアを対象に取ればゲームに勝てる。
「おいお前ら。盛り上がってるところ悪いが、そのカードは手札に森4枚必要だろ。さっき引いた2枚と前に温存した1枚で3枚しかねえんじゃねえか?」
シュウトの指摘に対して、双子は手札を公開する。
そこには指摘された森カード3枚とは別に、もう1枚森のカードが。
「後攻ボーナスなのです」「後攻は初手で1枚もらっているのをお忘れですか?」
「それかー、その1枚かー」
双子は、容赦なく大地の怒りを発動。
手札を3枚捨て、シュウトのダンジョンコアを破壊する。
「ふっ」
「「なぜなのです!」」
破壊されたのはダミーコア。
双子の必殺技は、失敗に終わった。
「悪いがお前たちの盤外戦術には、最初から気が付いてたぜ。勝気なお前たちが、勝負を捨てるわけないからな。何かあると思ったぜ」
それに、勝負に興味ない奴はわざわざプレイングの考察なんてしない。
人を騙すなら、もっとうまくやらねえとな。
今のシュウトみたいに。
今回のライフを削るプレイングは、普段のシュウトなら絶対しないプレイングだ。
普段のシュウトなら、前のターンにアレックスよりシリウスを場に出して【防衛】しながらじっくり攻めたはずだ。
そのほうがライフを温存できるし、【リーダー】のダブりも解消しやすい。
「だからオレもチャンスを待った。オレを策にはめようとする、お前たちを罠にかけるチャンスをな。見たか、オレを罠にかけようなんざ100億光年早いぜ!!」
「「ぐぬぬぬ」」
「光年には誰もつっこまへんの?」
その後、双子はメヌエットで攻撃。
ジェスカードで防御され、メヌエットの効果が発動、手札を1枚捨てジェスカードが破壊される。
これで双子はターンエンド、手札を減らした状態では追加のユニットを出す事も出来ない。
「オレのターン!」
そこからシュウトは、前のターンが嘘のように4連ガチャを達成。
防御魔法をも手に入れ、大型ユニットを並べライフをじりじりと詰めていく。
双子側も必死に応戦しようとした。
しかし、大地の怒りで手札を失ったこととアレックスの全滅スキルで小型ユニットが意味をなさなくなったこと。この2点が大きくのしかかり、双子は敗北することとなった。
[……GAME SET……]
「いええーーい。アイムウィナーー。どんなもんだいテイオー、オレの完全勝r「アホーーー! テストプレだつってんだろ、こっちは初見プレイヤーの動きを見たいんだよ、何普通にプレイしてんだよ、何カードプール把握してんだよ、なんで心理戦交えてんだよ、このドアホ!!!!!」」
「……すまん」
「分かればいいんだよ」
まあ頼む相手を間違えた俺にも責任があるし、これ以上は言わないことにする。
「よ、よーし、準備運動終わり、ここから本番もう一回だ」
シュウトが仕切り直しを提案する。
ガチ対戦のデータはそれはそれでありがたいので、ありがたく乗らせてもらう。
「もう1戦するなら、感想戦挟んでからな」
「感想戦? どっかプレミがあったかオレ?」
「シュウトってか、双子側にな」
急に話題を振られて、双子は同時に慌てて顔を上げる。
「大地の怒りを打ったシーンだけど」
そう言いながら、俺は盤面を再現する。
「ここで慌てて撃たずに、いったんバトルしてコアを残り1個まで減らして、次のターン以降に打てばより確実だったな」
「そうか、やば!」
「なんと!」「そのような手が!」
「あともう1つ」
「まだあんのか、逆転の手が!」
驚くシュウトに尻目に、俺は盤面を進める。
大地の怒りを外した、次のターンの形へと。
「これはたらればだけど、このターンは何もせずエンドが正解だな」
「そんな、なぜ」「何もしなければより負けてしまうのです」
「手札を温存して、2枚目の大地の怒りを打つためさ。消耗した状態で無理攻めしても勝機はなかった、だったら引いたら勝てる状態を維持すべきだ」
双子は「「確かに」」と盤面を見下ろす。
「まっこんなところか、んじゃあ今の反省を生かしてもう1戦だな」
「うっし、次も負けねえからな」
デッキをシャッフルし、準備万端のシュウト。
「いやもういいのです」「パパとの対戦は飽きたのです、次はお前たちが相手するのです」
「オレか?」
「私ですか?」
横で見ていた、細井さん長井さんに指名が入る。
「んじゃあ、オレは?」
「その辺でなんかしているのです」「なにかしてればいいのです」
「……娘からの扱いが雑い」
「んじゃあ俺はカジュアルデータを取りに、ちょっくらショップまで行ってくる」
「おい待て、オレも行くぞ、一人にすんなよー」
その後、日がどっぷりつかるまで対戦し、有意義な時間を過ごした。
細井さん達もクタクタになるまで、双子に相手させられたようだ。
そのかいあって、ダンジョンマスターGスタートデッキの調整は完了した。
続く
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