第35話 テストプレイ ダンジョンマスターG ③
「なあテイオー、オレ大体わかってきたぜ」
「へぇ~、何を?」
シュウトは、この短期間で何かをつかんだらしい。
レギルド第7騎士団団長 ジェスカード レア度:3
ユニットカード
パワー:4
ヘルス:6
【先制】【防衛】
~フレーバー~
「ええ、もちろん戦えますよ、こんな姿でも騎士団長ですから」
「例えばこのカード、レア度が高ければ高いほど強いだろ」
「まあ基本そうだな」
空き部屋 レア度:0
フロアカード
(効果なし)
~フレーバー~
安物買いの銭失い。フロアは基本破壊されない。
少々高くても、よりよい部屋を用意してあげよう。
「こういうカードが入ってるって事はだ、レアカードを引きつつ4連ガチャを決めろ! そう言いたいわけだよな」
「まあそうだな。そうなるようにバランスは組んである」
ちなみに双子のデッキはその逆、レアカードを極力減らして常に4連ガチャを引けるように組んである。実はエースカードのメヌエットでさえ重い部類で、抜いたほうが強い。強いが、スターターセットの設定で組んであるので、ルールを覚えるため(【粉砕】とか)とデッキの目玉カードとしてあえて入れてある。
「ふふふ、つまりだ、カスレアで枚数を稼ぎつつ、レアカードを並べられるオレのデッキのほうが強い! そういうわけだ」
「まあ向こうはシナジーで強化されるから、どっちがどうとは」
「うっし! 見てろよ今からオレのレアユニットで、玉砕してやるからな」
「分かったからサッサとするのです」「わざと負けてやるためにガードを開けてあげたのですよ、まったく……」
やる気十分なシュウトに対して、心ここにあらずな娘2人。
魔弾の勇者 シリウス=クレアハルト レア度:3
ユニットカード
パワー:5
ヘルス:7
【リーダー】【防衛】
これは、戦闘以外では破壊されない。
~フレーバー~
両の手に魔弾銃を携えた凄腕冒険者。敵国に滅ぼされた生まれ故郷再建のため、富と名誉を求める。
「よっし、レアゲット。次に0を引くだろ」
(フラグ)
雷撃の勇者 アレックス レア度:3
ユニットカード
パワー:5
ヘルス:6
【リーダー】
⦅起⦆(C:ライフを1支払う)
これは次の自分のターン開始時まで、以下の能力を得る。
・【粉砕】
・【先制】
・これが攻撃した時、レア度1以下のユニット全てを破壊する。
~フレーバー~
各地にその名を轟かせる冒険者。強力ゆえに自身をも傷つける雷撃を放つ。
「うっそだろおい、今回2枚で終了かよ!」
「あちゃー、2連ガチャで終了。おまけに引いたのは寄りにもよって、1枚しか場に出ないリーダーカード。とんでもねえ事故だぜ」
「デッキに嫌われているのです」「日頃の行いが悪いせいなのですよ」
「るっせえ! オレが強すぎるからな、ハンデだよハンデ」
「負け惜しみなのです」「負け惜しみはやめるのです、みっともない」
自身の引きの悪さを嘆きつつも、シュウトは前のターンに引いていた”空き部屋”の上に今引いたアレックスを配置する。
「そして効果発動。ライフを1払い、アレックスは【粉砕】【先制】ユニット破壊の3つの効果を得る」
ライフとなるダミーコアは、1回は攻撃に耐えられる。
コストを払って半壊することになるが、まだ破壊はされない。
そして攻撃宣言。
「アレックスで、真ん中のダンジョンコアに攻撃。前のターン与えた1ダメージと、アレックスの【粉砕】の効果で2ダメージ。合計3ダメージでダンジョンコアを破壊、オレの勝ちだ!!」
シュウトによる、高らかな勝利宣言。
双子の場に防御ユニットはおらず、この攻撃は成功する。
双子は、攻撃を受けたコアのカードを表替えした。
……そして、そのカードをそのまま破棄する。
「え!?」「なんで!?」
そばで見ていた細井さん長井さんは、目を丸くした。
それもそのはず、双子達はゲーム開始時に本体を真ん中にセットしたと宣言し、シュウトはその宣言されたコアを破壊したのだ。
しかし、表替えされたのは紛れもなくダミーコア。
((クスクスクス))
なるほどねぇ、最初の宣言はフェイク。まんまと策にはまったわけか。
これによりシュウトは、リーサルのタイミングを逃したわけだ。
気づけば双子の視線は、盤面と手札を行き来していた。
ゲームに無関心な態度、それさえもフェイク。
この2人は勝負に勝つため、相手に不利なアタックを仕掛けさせるために盤外戦術をかましてやがった。
おそらくゲーム開始時、いやシュウトが2人を呼び出した時から作戦は始まっていたのだろう。
シュウトは特に言葉を返さず、ジェスカードによる攻撃宣言を行う。
守りはなく当然、攻撃はヒット。
本物か偽物かは分からないが、コアを傷つける事に成功した。
「ジェスカードの【防衛】、防御に回してターンエンド」
「「我々のターン!」」
双子はカードを引くべく、デッキへと手を伸ばす。
続く
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