第27話 意外な再会
「おっちゃん、なあなあおっちゃん、あっこにココとアレクシスのそっくりさんおるで」
「だろ、元ネタだからな。よう春夏に秋冬、お前らも大会か?」
「お、テイオー! 偶然だな、何年ぶりだ!?」
「久しぶりね、テイオー君」
とある土曜の静かな昼下がり、俺はショップ大会に参加するべく近所の駄菓子屋にやってきた。そこで、高校時代のショップ仲間と再会した。
2人は先日投稿したエピソード・ウララの登場人物、ココ&アレクシスのモデルになった奴らだ。
アレクシスのモデルにしたシュウト。
ココのモデルになったのがシュンカだ。
2人合わせて春夏秋冬、苗字まで2人同じだったせいで『ご兄妹ですか?』と良くからかわれてたもんだ。
『『いえ、婚約者です』』
と、2人で返すのがお決まりのパターンだった。
ガキの頃はタダのギャグだと思ってたのに、まさか本当に結婚しちまうなんてな……。
「おうおうおう! そうだテイオー、見たぞエピウラ。勝手にオレらの事使いやがって」
「あ、悪ぃ、やっぱばれたか。いいじゃあねえか、個人名出したわけじゃあるまいし」
「名前とかどうでもいい、そんなことより、ここだよここ!」
「どこどこ何ページ目?」
「ほら、最初の方、アレクシスがパーティーの為に朝飯抜いてきたって場面!」
「何か問題でも?」
「オレは! 朝飯は! 死んでも食うぞ!! 飯抜きなんて絶対あり得ん!!!」
「……なんだそんなことかよ。別にいいじゃねえか、漫画のキャラなんだし」
「良くねえ! オレのアイデンティティが損なわれるだろうが!」
見た目こそ大人になっていたが、シュウトの中身は全く変わっていなかったため、俺の表情も思わず綻んでしまった
「おーい坊主ども、受付しねえのか大会始まっちまうぞ!!」
駄菓子屋のじっちゃんに言われて時計を見ると、確かにそろそろ受付終了の時間だ。
「いこうぜ、受付終わっちまう」
が、シュウトの奴は動こうとしない。
「なあ、せっかくだしこのままフリプしようぜ」
「乗った(即答)。じっちゃん、今日はやめとくわ」
俺達は、大会参加者でごった返す対戦エリアから抜け出した。
「あ~、言い出しっぺで何だけどさ、場所ねえなあ。どうする他の店行くか、それか近くの公園にでも……」
「そうだな……いや、あれ使えそうだな。こっちだ」
俺はシュウトを、店の2階へ案内する。
そこにはラジコンカーのコースが広がるエリアがあり、各々が自慢の車両を走らせ速さを競い合っていた。
「へー、いつの間にこんなのが「5年ぐらい前だな」けどここカード禁止ってあるぜ」
「おう、だからこれを下まで借りていく」
取り出したるは、ラジコンのコースの入ってたダンボール箱。こいつをバランスよく積み上げれば即席テーブルの完成って訳だ。
「うっし! こんなもんかな。で、なにする」
「どうすっかなー、一応一通り持ってきてはいるけど」
そう言いながら、お互いに取り出したのは同じゲーム。
「おい、初手は5枚だ、7枚も引くな」
「お、おう悪ぃ。なあテイオー、初期ジュエルって何枚だっけか?」
「0枚スタートだ、先行開始時に2枚チャージ、以降3枚」
「テイオーお前、よく覚えてんな」「今も攻略記事や対戦動画あさってるからな」
20年も前にサービスが終了し、当時の愛好家か一部のマニアしかその名を知らぬカードゲーム。
そして、俺達がもっとも白熱していたカードゲーム。
「高校以来のリベンジマッチだテイオー。今日こそ白星はオレが貰う」
「やってみろ」
「「宝石ギャザーアップ!!(掛け声)」」
その戦いの幕が開く。
続く
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