人と繋がりたいだけなのかもしれない。
どうして創作をするのか。最近になって考えてみた。それは、幼い頃にまでさかのぼる。きっかけは漫画が好きだったことだ。小学生の頃、気まぐれで初めてキャラクターの絵を描いた。
正直下手糞だった。
でも、周囲の人の多くは、「うわーピカチュウだ―!」と反応をくれた。自然と人が寄ってくる。それがなんだか嬉しくって、(もっと上手くなったらもっと人が来るのかな?)なんてワクワクした。
浮かれていた。すごく嬉しかった。
でも、人に自分の描いた絵を見せるのを恥ずかしがるようになったのは中学生の頃。
初めて一人の女の子に私の描いた絵を「へんなの」と言われ、笑われたのだ。それと同時期に、オタクの人が事件を起こし、「オタクは危険人物」というレッテルが貼られることになる。
さすがに絵を破られたことは無い。でも、「上手くもないのに描くなんてw」みたいな風潮が学校にあった。オタクにも風あたりがきつかった。
ちょっとでも変な言動をしたら、避けられる。怖かった。
また、
「いくとさん、○○ちゃんに負けてるよ」
この言葉がトラウマだった。○○ちゃんの所に人が集まる。私が絵が上手くならなければ、このままでは人が離れていく気がした。
そんな私の憩いの場は、クラブ活動の時間だった。同じ趣味を持つ仲間と一緒に漫画やアニメの話をしながら絵を描くのが楽しかった。
正直そんなに絵は上手くない。でも、その場にいたくて、気が付いたらペンが動いていた。豆が手にできても、痛くても、一人よりマシだった。
孤独で居たくないから。
反応が欲しいから。
上手く成りたかった。
なろうに小説やエッセイを投稿するのも、何かアクションが欲しいからだと思う。私は一人に耐えられない。一人で黙々小説を書くのも苦手だと思う。
見てくれるから、何か反応があるから。続けられる。
なろうがオワコンなんてそんな噂を聞いた。でも、私にとっては「文章が苦手な人でも投稿していい」というこのサイトは、救いに近かった。
下手糞でも、意味不明でも、誰かに見てもらえる。運が良ければ反応が貰える。そして、(もっと上手くなろう!)と思える。
ここで改めて、私が創作をする理由について考えた。
やっぱり、「好き」だけじゃない。「誰かの反応が欲しい」からだと思う。欲張りかもしれない。でも、この気持ちが消えてしまったら、創作が出来ない気がする。
幼い頃から今も持ち続けている大切な気持ちだ。