第6話セントラル事件前編
…公安特殊事件捜査班…
静まり返った特殊事件捜査班の作業場になにやら一人作業をしている男がいた。
その男は刑事が本来作業をしているパソコンを開きUSBを差し込み何かを探っている。
パソコンの画面を見て男は「あった!」と小声で言いそのデータをUSBドライブに移した。
刑事のパソコンの画面には過去に使われた毒ガスの詳細をまとめた資料だった。
...12月25日 セントラルビル上空...
ビルの屋上に二人の男がいる。
一人は公安所属の刑事ともう一人冴島敷常だった。
「言われた通り極秘データを持ってきただろう?これで渚と静音は無事に解放してくれるんだろうな?」
「ありがとう。もちろん君の奥さんと娘さんは返すよ。でも君には死んでもらうけどね!」
懐からピストルを取り出し発砲しようとした瞬間に冴島を視界から見失う。
探していると後ろから遅いよと耳元でささやくと同時に首元にナイフを突き付ける。
「ありがとう。」
そう言い、ナイフで心臓を突き刺した。
「さぁ、楽しもう。今夜は血のクリスマスだ!」
通気口から有毒ガスがビルの中に流れ込む。
そうしているとビルの中にいる人がもがき苦しみながら倒れていく。
一階の受付カウンターの女性が最後の力を振り絞って事件捜査班に電話をかけた。
公安特殊事件捜査班はその電話を受け取ると何やら様子がおかしい事に気付き急いで装備を整え現地に急行した。
いざ現場に到着すると先に来ていた警察が立ち入り禁止テープとロボットをそれぞれの場所に配置してあった。
そのロボットに公安の証の手帳を見せて中に入ると他の刑事たちがいた。
「久しぶりだな。浅岡警部。おっとそこの嬢ちゃんは?」
「お久しぶりです。識魔警部。こっちは新入りの」
「品見川彩香です。宜しくお願いします。」
と挨拶を交わして、現場の状況を聞いているときに周りが騒がしい。
「ビルの屋上に人が...」
ビルの屋上を見るとそこには冴島がいた。
冴島を見つけると同時にガスマスクをし室内へ突入を決行した。
To be continued