トランプゲーム
「第三回、トランプゲーム!」
そう、俺は気づいてしまったのだ。
この世界にはテーブルゲームといった類の遊びが無い!
だから俺は十歳の頃から少しずつテーブルゲームの道具を作っていた。
他にも、チェス、将棋、オセロ、花札を作ったがとりあえず今はトランプをしようと思ったのだ。
だが、まだ最初の二回は二人にルールを理解してもらう事で精一杯だった為、今日が実際やるのは初めてだ。
「どうするルミナ、ミャルトの手札の中にババ入れとく?」
「やめておいた方がいいですよ、ゼールは嘘つくのが下手なのですから。すぐばれちゃいますよ。」
「それもそうだね。それにやっぱりズルは良くないもんなぁ。」
「はい、そうです。正々堂々と勝負しましょ!」
「うん!それにしてもミャルト遅いなぁ〜。まだかなぁー?」
「二人ともお待たせしました。掃除が長引いちゃって〜。」
この肩くらいまで伸びた銀髪の子がミャルト。青い目に整った顔立ち、胸はあまり無いけど、その胸を補うかのような可愛い犬耳と尻尾!
完全に俺のどタイプだ。メルンも外見はかなりいいが性格がダメだ。
だからといってミャルトが良いのかというとそうでもない。というかわからない。
ミャルトとはトランプゲームを始めるときに初めて会い、それ以外ではあまり話さないからだ。
だからミャルトとは時間をかけて仲良くなっていきたい。
もちろんゼールともまだそれほど話した事がないから、少しずつ仲良くなっていきたい。
ちなみに、ミャルトが掃除で遅れたと言っていたが、ミャルトはこの屋敷の掃除を主に担当するメイドである。
ちなみにゼールは厨房の指揮と管理の見習い執事である。
「それでは皆さん集まった事ですし、始めましょうか。」
「うん!始めよう!」
「はーい!」
そして、俺がトランプをシャッフルし始めた。ちなみにもう分かっているとは思うが、俺たちが今からやるのはトランプゲームの王道、『ババ抜き』だ。
そして全員に配り終わり、同じペアを取っていった。
二人も二日かけて覚えたお陰で、ちゃんとできている。
「じゃあ僕からいくね。」
カードを取る順番は、ゼール→俺→ミャルトになった。
「誰がババを持っているのですかー?」
少し揺さぶりをかけてみる。ちなみに俺では無いから二人のどちらかだ。
「僕は持って無いよ〜」
「わ、私も持ってませんよ!」
これはミャルトで確定だな。気をつけて取らなければ。
「もしかして、実はルミナちゃんが持ってるとか⁈」
「私は持っていないから聞いたんですよ。」
「本当かな?」
結果ババはミャルトから一回も移ることなく終わった。
「あーーー!負けたーーー!もう一回やりましょ!」
「そうだね、もう一回やろう!」
と言ってまたババ抜きが始まった。
「ところでミャルトさんは最近どうですか?」
「もうこの家広すぎて1日で終わらせるなんて無理ですよー!本当に大変です。」
「そんなのまだ良いじゃないか。僕なんか覚える事が多い上に、指揮官長に怒られっぱなしだよ。」
「二人とも大変そうですね。」
「ルミナちゃんは?」
「私は今のところは毎日大変ですけど、楽しく仕事させてもらっていますよ。」
「良いなぁ羨ましいですよー。掃除と交換しましょうよー!」
「と言っても最初はとても厳しくて怖かったですよ。」
怖いとは言ったが、本心で言ってるわけではない。どちらかといえばムカつく方だし。
「でも、最近大人しくて。さっきもホットミルクを持って行っても、置いておいてと言ってすぐに飲まないんです。」
「あのお嬢が、それは確かに大人しいね。でもなんで?」
「それが、なんか紙を見てるんです。」
俺のこの言葉にミャルトが素早く反応した。
「それきっと、王選定の話だよ!」
「王選定?」
「うん!掃除中小耳に挟んだんだけどご主人様王選定の候補者なんだって!」
「お、王選定の候補者ー?嘘でしょ。じゃあルミナちゃんが見た紙は・・・」
「きっと王選定の要項だよ!」
あいつが王選定の候補者ーーー⁈
俺は少しの間あいた口が塞がらなかった。
読んでいただきありがとうございます。
今回はかなり遅い時間帯となってしまってすみませんでした。今後気をつけたいと思います。
明日もよろしくお願いします。




