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仕事の内容

俺の仕事場はこの家の持ち主らしく、仕事場までの距離もそこまでないらしい。


「ところでお母様、私の仕事とは一体何ですの?」


「着いてからのお楽しみと言ったでしょ?」


「そう言われましても、心の準備を整えておきたいのです。ダメでしょうか?」


俺は最近ずっと寝る前に密かに特訓していた技がある。


俺の必殺技『上目遣い!』


この技は男がやれば気持ち悪いが、この見た目ならば親バカな両親には効果抜群だろう。


「お母様、ダメでしょうか?」


「だっ、だっ・・・」


「お母様・・・」


「だっ・・・」


「おかあさ・・・」


「あぁぁぁぁぁ!可愛すぎる!分かったわ、その代わりヒントだけよ!」


「はい!ありがとうございます!お母様!」


流石!効果は抜群だ。これからもこの技は有効的に使っていこう。


「ルミナ、父さんには?」


「お父様はまた今度!」


「そっ、そうか・・・」


ちょっと寂しそうだが、今回は我慢してくれ。俺は仕事の内容が早く知りたいのだ。


「それじゃあヒントは、可愛いお洋服が着れることよ。」


「可愛い?」


まじか、可愛い服は苦手だなぁ。でもこれだけじゃ何もわからないな。もう少し聞いてみよう。


「他にはヒントはありますか?」


「あとは、あなたと同じ歳の子が二人いるそうよ!」


「本当ですか⁈」


「えぇ、よかったわね!」


「はい!」


二人も同い年がいるのか。有難いことだ。出来れば男を希望したい。


だがこれは、仕事内容と言うより、仕事環境のことだ。他にないものか。


「お母様他には?」


「もうおしまーい。後は自分で考えてみてね。」


くそ、母からはもう聞き出せそうにないな。


ならば


必殺『上目遣い!』


「お、お父様他に何かヒントはありませんか?」


「・・・!!」


この反応は、かなりいいヒントをもらえそうだ。


「お父様?」


「・・・」


「あなた?」


母も心配しているようだ。


なぜか話しかけても返事がない。


「・・・可愛い・・・」


「あっ」


母と同時に理解した。


この親バカな父は、俺の必殺技により、HPが0になり、気絶しているようだ。


流石自分と言いたいところだが、これでは必殺技を使った意味がない。


結局、何も手がかりなるヒントをもらえないまま、仕事場に着こうとしていた。


「ジェーミン夫妻様、もうじきお子さんの職場に着きます。」


「あぁ、ご報告ありがとうございます。」


あっ、ようやく目を覚ましたか。


「さあ、ルミナあそこがお前の仕事場だよ。」


窓から覗いて見ると、そこにはとても大きな建物があった。


5階建ての、青を基調とした国会議事堂に少し似た外観だった。


これで家だと言うのだから驚いたものだ。


ここはかなり金持ちの住む家だ。給料もかなり高いだろう。


「すごいですね!ここが私の仕事場ですか!」


「えぇそうよ、ここの雇い主に会うのは初めてだが、ここ一帯の領土を収めている方だ。」


「そんなんですか。」


これは期待以上だ。


「詳しい仕事内容は、着いてからされるそうよ。良いご主人様であるといいわね!」


(良いご主人様?)


その瞬間、俺の頭の中にはある一つのワードが浮かんだ。


(ま、まさか・・・)


「さっ、着いたぞ。」


俺は荷物を持って馬車から降りた。


「ルミナ・ジェーミン様でございますか?」


「はっ、はい。」


「こちらへどうぞご主人様がお待ちです。」


「はい。」


この家の使用人らしき人の後ろをついていくと、大きな扉の前に着いた。


そしてその大きな扉を開けると、大きく長いテーブルがあり、一番奥に少し歳のとった男の人がいた。


(あれが俺の主人か?)


「ようこそ、我が屋敷へ。歓迎するよルミナ・ジェーミンよ。わしの名はメビル・メディウスだ。」


「はっ、領主殿自らのご歓迎誠に恐縮にございます。」


今までに見たことのないほど、父の顔つきは変わっていて、言葉遣いも違った。


そして俺は両親と一緒に頭を下げた。


「うむ。早速だがルミナよ、お前の仕事を説明する。着いて来なさい。」


「はい。」


俺はメビルの後をついていった。


するとさっきよりは小さい扉の前に着いた。


「お、落ち着いて下さいご主人様〜」


中が騒々しい。ガラスものが割れる音や、布地の物が破れる音が聞こえてくる。


「メルンよ入るぞ」


「・・・」


返事はない。だがメビルは扉を開け、俺達を中に入れた。


「メルンよ今日からこの子がお前の側近の専属メイドだ。」


め、メイドだと⁈


さっきの母のご主人様から大体想像はついていたが、驚きを隠せない。


「お母様この一家の仕事というのは・・・」


「そう、私達の家は代々、令嬢、伯爵の元で働く執事やメイドよ。」


「しかも、お前は今回、お嬢様の側近の専属メイドだぞ!これほどすばしいことはないぞ!」


(嘘だろ。異世界でもガキ大将として手下として、執事とかメイドがいるなら雇ったりしようと思っていたのに、俺がメイドなんて。)


期待は一気に崩れた。


今日から俺は夢と真反対のメイドという名の下部として、働くことになった。





読んでいただきありがとうございます。

明日も是非よろしくお願いします。

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