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玲奈とレイコ〜ディレクターズカット〜

 

〜〜〜 前略 〜〜〜〜


 教室について自分の机に座ると、あらためてふつふつと怒りが湧いてきた。

 初めてだったのに! ファーストキスだったのに! あんな誰とも分からない中坊なんかに! えーい、この怒りどうしてくれよう!

「玲奈〜、おはよう!」

 その声に顔を上げると、仲良しの真希ちゃんがニヤニヤして立っていた。

「聞いたよ〜、玲奈。また男子派手に振ったんだって」

「え?」

「朝の通学路で男子殴ってたそうじゃない」

「あ、それ、ちがうの!」

「なに? 振ったんじゃないわけ? じゃあなに?」

「え〜ん、真希ちゃん聞いてよ、それがさあ〜」

 朝の出来事を説明すると真希ちゃんはケラケラ笑って

「なんと中坊にファーストキッス奪われたのかぁ、それは災難だったねえ」

「なんで喜んでるのよ」

「いや、その中坊勇気あるなあと思って」

「なっ!」

「天下の赤宮家のお嬢さんにキスするなんて凄いヤツだよ」

「もう、人ごとだと思って」

「でも、私はちょっといいことなんじゃないかと思うんだ」

「どう言うこと?」

「玲奈はさ、箱入りだから、もうちょっとそう言う事があった方がいいんだよ」

「訳が分からないんだけど」

「うん、まあいいや」

 ちょっと、と言いかけたところでチャイムが鳴って担任が入ってきた。


〜〜〜 中略 〜〜〜


 翌日の放課後、急いで帰ろうとしていたら、真希ちゃんがニコニコしながらやって来た。

「今日も、あのことデート?」

「いや、違うから。ただの人捜しの手伝いだから」

「またまたぁ。毎日、そんなにいそいそと帰ってるんだから、いいよ、誤魔化さなくても」

「う、うそじゃないからね」

「うん、分かってる、分かってる」

 ひらひら手を振っていた真希ちゃんは、急に真剣な顔で言ってきた。

「でも、わたしは、いいことだと思うなあ。玲奈にとって」

「真希ちゃん・・・・・・」

「なんにしても、頑張りなよ」

 その言葉に今度はわたしも素直に答える事が出来た。

「うん、頑張る!」


〜〜〜 後略 〜〜〜



「玲奈とレイコ」は最初書いて見たら1万4千字になりました。

それを削りに削って1万字にしたんですが、最後まで削るのを迷った玲奈と友人との場面。

こういう会話場面好きなんですよねえ。もったいないから、載せときます。

この場面は実に自分の個性が出てる場面と思うので、削らなかったら正解する人がもっと増えたのでは。


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