プロローグ
ここはとある豪華な屋敷の廊下。
家主「ハァハァ・・・ハァハァ・・・」
この屋敷の家主である男は自分の命を狙ってきた者から必死に逃げていた。
廊下はかなり長く所々には家主の物である趣味の銅像や西洋の鎧など様々な物が置いてある。
家主「な、何でこの俺様がこんな目にハァハァ・・・」
家主は走りながら周りを見ると、黒いスーツを着た数10人の護衛らしき男達が血まみれになって物言わぬ屍に変わり果て倒れていた。
一人は首がなく胴体だけの者。
一人は上半身と下半身が別れている者。
一人は全身黒焦げで原型がわからない者がいた。
家主「クソッ!!高い金払ってやったのに役立たず共が!!」
家主はそお言いながらある部屋えと向かっていた。─────
目的の部屋はサロンである。家主は部屋に入るなり奥にある本棚に行き1冊の本を傾けると。
本棚が右えと動き出し、そこには鉄の扉があり家主はすぐに中に入り身を隠す事にした、鉄の扉が閉まると本棚が動きもとの位置に戻った。
家主「ハァ・・ハァ・・フフフフ此処なら安全だし奴も俺様がこんな所に隠れてるとは思うまい・・・ハァァ」
家主は安息のため息をはきその場に座り込み顔を俯き休んだ、
───‥────‥────‥
家主「ん?」
すると妙な音に気付き顔を上げて周りを見るが何もなく再び顔を俯かせようとした時。
──‥───‥───.ッ
家主「!!」
今度ははっきりと聞こえ家主は立ち上がり再び周りを見るも先程と同じ何もなかったが。
音は部屋の外からする事に気付く。
家主は気になり壁に耳を当て外の様子を聞いてみた。
──.ッ──コツ──コツ
家主(足音?)
足音は段々近づきついには。
ガチャッ
サロンの扉が開く音が聞こえた、すると足音はどんどん大きくなりこちらに近づいていた。
すると足音が止んだと思った時。
ドオオオォォォン!!
まるで何かを破壊した音が聞こえ家主の心臓の鼓動が早くなり。
次の瞬間には。
ドオォン!!
鉄の扉が叩かれまるで粘土のように変形した。
鉄の扉は厚さ20㎝もあるが。
ドオォン!!ドオォン!!ドオォン!!ドオォン!!
鉄の扉は瞬く間に変形し原型がなくなッていく。
家主(ど、どうなってるんだ!?)
そしてついには鉄の扉が吹き飛び。
部屋の奥えと飛んでいった。
???「・・・・・」
部屋の出入口には白い髪に赤い目をした男がいた。
家主は驚きと恐怖で尻餅をついてしまった、男に対する恐怖もあったが一番恐怖したのが男の持っている物だ。
男が持っているのは合成棍棒と言い先端にはメイスの形をしておりその周りには4本の斧が十字に取り付けてあり、先端の逆の方には石突きと言いそこには槍が付いてある。
???「休憩中とは随分余裕だな?」
男はそお言いながら家主に近づいていった。
家主(な、何「何でここが分かった、か?」え!?)
男は自分の思った事を言い当て更に恐怖が増した。
???「悪いが今から死ぬ奴に説明する気無いぞ」
家主「ま、待て!か、金でも何でもやるから、だから命だ」
家主は最後まで言う事なく首を跳ねられた、と同時に男の目の色が黒に変わっていた、これが彼の通常の目である。
???「これで依頼完了か」
男は家主の首を拾いそれを布袋に入れたあと。
いつの間にか消え去っていた。──────────
--ニューヨーク路地裏--
男は路地裏を歩いて、ある場所に向かっていた。
紹介が遅れたが彼の名は焔 日向。
彼の仕事は《なんでも屋》である、依頼内容は主に暗殺、護衛、捕縛、情報収集、他にも様々な依頼をこなしている。
そうしてる間に目的の場所に着いていた。
目的の場所は古びた事務所である、日向は中に入ると一人の男がいた。
□日向side□
???「ん?おぉ~日向、もお終わったのか相変わらず仕事が早くて助かるよ」
こいつの名前はスティーブン。
今回の仕事の依頼をした依頼主だ。
髪は金髪でオールバックにし髭を整えた、気さくで軽い調子な奴だ。
日向「あんな仕事お前の部下でも余裕だったんじゃないか?」
そお言ったあと、俺は家主の首をティーに渡した。
ちなみに俺はこいつをティーと呼んでいる。
ティー「いや、私の部下でも難しいと思うよ。今回のターゲットはすごく臆病でね少しでも異変があれば、すぐに隠し部屋に隠れるような奴だ、実際どうだった?」
日向「ああ、俺が護衛共を始末してる間に、すぐに何処かに向かったと思ったら違う部屋で隠れてた」
ティー「やっぱりな。部下でも難しいとゆ言うのはそれだ、あの屋敷は他にも複数の隠し部屋があるんだ、それを一個一個確かめてターゲットの始末、正直時間がかかる」
日向「・・・・フム」
ティー「その点、君にはその《目》がある・・・・うん、確かにターゲットだ。はい今回の報酬」
ティーはそう説明して家主の首を確認し報酬をくれた。
先程ティーが言っていた《目》と言うのは俺の能力だ。
この目を俺は《赤眼》と呼んでる。
目を赤くしてる間能力を発動する、こいつの能力は壁越しでも相手を見る事ができる、別に壁が透ける訳じゃない、この赤眼は《体温の色》を見る事ができる。
正直シンプルな能力だが使い勝手がいい、あの家主をすぐに見つけられたのもこの目のおかげだ。
日向「んじゃあ、帰るわ」
ティー「ああ!!日向、ちょっと待ってくれ!?」
ティーは俺が帰ろうとしたのを止めてきた。
日向「何だよ?」
ティー「そお、嫌そうな顔しないでくれ」
実際疲れて眠いから不機嫌にもなる。
ティー「実は頼みたい事があるんだが 「おい、今終わったばっかだぞ?」・・・・・・」
俺はため息を一つはき内容を聞く事にした。
ティー「実は私の知り合いに、自然史博物館の館長が居て、その人から今日の夜間の警備を依頼してきたんだ」
日向「ん?その博物館の警備員はどうしたんだ?」
ティー「あぁ~ちょっと色々とな」
こいつ目を逸らして何か隠してるな。
日向「歯切れが悪いな、ちゃんと説明しろ」
ティー「・・・実はな、警備員が飲み屋で浴びるほど酒を飲んでたのだが」
日向「まさか、全員二日酔いで動けないとか、か?」
ティー「いや少し違う、何でもつまみにカキを注文して全員で食べたら腹をこわし、二日酔いで頭と腹のダブルの痛みで動けない。だそうだ」
正直聞くんじゃなかった、内容がバカバカ過ぎて付いていけん。
日向「それだったら、今度こそお前の部下でも出来るだろ?」
ティー「・・・・・・・・・」
こいつまた、目を逸らしてやがる。
日向「何黙ってんの?」
ティー「実は部下達も同じ飲み屋にいて」
日向「・・・・・ダブルの痛みか?」
ティー「・・・・・うん」
日向「帰る」
ティー「待って!!頼むから待ってくれ!!館長には借りがあって断るにも断れないんだ!!」
そお言いながら俺の足にしがみついてきやがった。
日向「・・・・・・・」
ティー「頼む!!今回だけだから、報酬も弾むから!?」
日向「・・・・・・・・・」
このままじゃあ、らちが明かないので俺は仕方なく受けることにした。
日向「ハァ~・・・・今から行けばいいのか?」
ティー「おお!!!行ってくれるか!!場所はわかるか?」
日向「問題ない」
ティー「そうか、それじゃあよろしく頼むよ♪」
こいつには仕事で色々世話になってるから、今回は仕方なく受けたが。
これが赤の他人だったら絶対断ってるくらいだ。
日向(それにしても、何だか嫌な予感がするんだが・・・・・気のせいだといいが)
けどこの時俺の予感が当たってしまい、自分でもあんなことになるとは思わなかった。
プロローグのため原作キャラがまだ出ません、もう少しお待ちを。