九十九ノ謎ノ箱
最後の作品見たいな感じですが実際キスゲームの今の時間軸よりちょっと前のお話から入ってるのでちょっとだけ化物ヒーローやキスゲームそしてワンミニを見てくださってる方は楽しめるかもしれません
「一つ…頼まれてくれないか」
ソイツは机に粘土で作られた物かは知らないが差し出すように置いた
「この箱について研究して欲しい、やってくれるか?鈴岡」
「いきなり唐突に言われてもわかんねぇなぁ?その箱を研究しろっつてもよぉ開けて中身確認すりゃあいいだけだろうが。それとも何か?開けられない理由でもあるのか?」
「この箱はパンドラの箱だ」
「パンドラの箱?んな伝説上とかそういう幻の系統のモンが現実にあるかよ、ちったぁ現実見ろ、現実を」
そんな忠告すら聞かずにソイツは
「それじゃあ頼んだぞ、鈴岡」
「おい!まだやるなんて―――」
「お前ならやってくれるだろう?」
そう言ってソイツは研究所から出て行った
「ッチ、何でこんなモンの研究なんざ…」
「先生ー」
鈴岡がイラついているとそれを気にもしない様なというか知らないのだろうから無理もないが陽気な声で鈴岡を呼ぶ人物がいた
「あぁ?」
険悪な態度で鈴岡は振り向いた
「え…どうしたんです…か…?」
少々怖がりながらもその人物は鈴岡の険悪な態度の理由を聞いた
「あーそうだ」
鈴岡は唐突に言い始めた
「?」
「お前この箱の研究しろ由李」
「えっ!?」
「俺は忙しいんだ。頼んだぞ」
そう言って鈴岡は自分の個室へと戻って行った
「そんなぁ~…」
5年前…現代
三野姉弟
「涼ー金貸してー」
「ふぁっ!?また!?」
そこには涼と呼ばれる人物に縋り付く三野 薫がいた
「漫画買ってたら金無くなっちゃって、ってことで貸して?」
「いや、いやだわ!そんな何回もホイホイ貸さないわ!」
「いやー姉弟ってことで…」
「俺何回姉貴に金貸してると思ってんの!?」
「知らない、覚えてない」
「いやー一が月に4回ぐらいは貸してるんだがなぁ…」
吹ノ江兄妹
『眠い…』
「ちょっと!ちゃんとクリアするまで寝ないでよ!」
『はいふぁい…』
今自分は妹にどうしてもクリアできないらしいゲームのクリアを無理やりさせられている
正直今すぐ眠りたい
5年後…未来
「なんで先生はこんな研究を…」
由李は箱を片手に持ちながら言った
?
「パンドラの箱確認、どうしますか?無量大数」
「OK、否定します」
「あれ?何か箱が…」
誰が何をしたのかその研究所にいた人間はしらないがパンドラの箱が開いてしまった
「無量大数、これでいいか?」
運命変動機関
「あぁ、これで個性的な第三の物語が始まる」
小野上は王座とういうか玉座というかとにかくいかにもラスボス臭を漂わさせる場所にすわり携帯の向こうの相手に返事をした
「それじゃあ、現代に戻ってきていいぞ」
「尾野上…」
玉座の横の壁によしかかり逝見心歌は言った
「何だ?心歌」
「今度は何をしでかす気だ?」
「随分と個性的な質問だな…ま、この運命変動機関においてNO,2のお前だ、教えてやろう」
小野上はそう言い
「この物語を終わらせる」
こう言った
「終わ…ら…せる」
びっくりしたような表情で心歌は言った
「何だ?終わらせるという言葉が不可思議か?」
「い、いやまさかここまで心負やあの主人公2人それに学校の生徒やそのもろもろを利用してまで作った物語を終わらせるとは思わないぞ…」
「そうか、そうか。だとしても安心しろ見た目はハッピーエンドで終わらせてやる」
「ところで…さっきからパンドラの箱を使って何かやっていたようだが…」
「あぁそれは厄災を現代に振りまいた」
「厄災?」
「現代風に言うと能力だ。古代の人間達は今俺たちが散々利用している能力を厄災ととらえ、そしてパンドラの箱と呼ばれる―――名前は忘れたが何とかっていう神様が作った箱に封印したのさ」
「じゃあ今その封印を解いたってことか?」
「そうだ、簡単に言えばというかこれしか言いようがないけどな」
「ってことは…古代の能力が現代に…」
「ご名答、氷や炎等のどこのアニメや漫画にもみられる個性的な超能力と呼ばれる物それにくわえ俺たちのようにちょっとばかし特殊な能力を持った者もいる。そんな現代に古代のそれも超強力な能力がばら撒かれたら?」
「その力を持った者が暴走する危険もある?」
「それも当たりなんだが…俺の目的とは少しずれている。俺の目的はあくまでも元の時代に帰ることなんだ。それが何故か自分の能力でも何回やってもできはしない…それじゃあ古代の力にでも頼るかというわけだ」
「なる…ほどな…」
「強盗だゴラァァァァァァァァァァ大人しくしろやァァァァァァァァァ」
皆さん少し話させてもらってもよろしいでしょうか…
何故ゲームをクリアする仮定で腹が減ったので弁当を買いにコンビニに行ったら強盗に遭遇しなくてはならないのでしょうか
「よォォォォし!そのまま大人しくしてろよォォォォォォォ、金入れろやゴラァァァァァ」
「はっ!はいっ!」
店員が強盗犯のリュックにお金を入れ始める強盗犯は自分の後ろの事はきにしてないようだった
涼視点――――
うっわー何で姉貴がせめてでも食糧買ってとか言うから胸さわらせてもらう特典プラスで仕方なくきたのに強盗に合わなきゃなんねーの?
俺運悪いの?それともこの強盗が空気読んでないの?
あ、強盗後ろ向いた
これ頭とかがら空きじゃん…どうすっかなーぶん殴るかなぁ…
ん?まてよ…これで
強盗を倒した勇敢な少年とかって新聞に載れば女性ファン的なのが付くんじゃないか…
よし、ぶっ倒そう
由斗視点―――
ん?何だ?あの俺と同じくらいのヤツ強盗犯に近づいて…
「おい、むさっくるしいたぶんデブでハゲでニートで働き口の無い哀れなおっさん」
「あぁ!?」
「そげぶっ!」
殴ったーアイツ殴ったー強盗犯ぶん殴ったー裏拳で
「テッ、テメェ…」
強盗犯気絶してなかったー
「ぶっ殺すぞ!」
強盗犯銃出したーえーどんだけ本気で強盗来たのー普通銃使うなら銀行強盗とかだろー
涼視点―――
んげぇつっ!
銃持ってやがったのかよ
どうすっかなー自分の命犠牲にして可愛い娘取ろうかな?いやでも死んだら可愛い娘と会えなくなるだろうしな…どうすっかな…
「どうした?怖気づいて…」
うっわ、うっぜこのおっさんうっぜ
「いやーははは…ここは穏便に行こうぜ?な、強盗犯のおっさん?」
「おっさん言うな!」
辺りに響く銃声
だがしかし運が良かったのか、その銃弾は涼の頬を掠めただけだった
「マジモンかよ…」
涼の後ろからドサッという人が一人倒れた様な音が鳴る
「「「!?」」」
店内にいた全員がその方向を見る
そこに倒れていたのは吹ノ江 由斗だった
「はわわわわ…撃っちまった…」
強盗犯も本気で銃を撃つつもりはなかったのか震えていた
「おい」
「ひっ!」
「これで俺はモテモテかもしれねーってのに何怪我人だしとんじゃボケェェェェェェ!!!」
涼は強盗犯に踵落としを決めた
「げふっ!」
いや決めたはずだった
涼の足は強盗犯の頭上で止まっていた
「!?」
強盗犯の腹部はじわじわと染み出すように血に染まって行った
「な、なんだよォォォォォこれェェェェェ」
「んだぁ?…」
「どういう…」
後ろから聞こえた声に涼は振り返る
「ことだ…?コレ…俺…撃たれたよな…?」
後ろに立っていた由斗は無傷だった
「本当にどうなってんだコレ!?」
思わず涼は声を上げた
店員は「と、とととととにかく警察と救急車!」と言いカウンターの奥へと入って行った
「お前…さっき撃たれてたよな?…」
「あ、あぁ…」
二人とも疑問の表情を浮かべ質問し答えた
これが吹ノ江 由斗と三野 涼の初めての出会いだった――――