第15話:これからの行く末
「リリとヴェクサ……もう長く戻っていないわね」
ルキウスの声が緊張を切り裂いた。
「全員を揃えなければ。ミレイユ、セレスティーヌ、あなたたちは……ヴェクサとリリのもとへ急いで。連れ戻すのよ。早く」
セレスティーヌとミレイユの背中から黒い翼が現れた。瞬く間に、二人はルダ――エリンドールの首都へ向けて飛び去った。
ルシアンとルキウスは立ち尽くし、苛立ちを胸に、思考を巡らせる。
――これは一体どういうことだ? こんな単純な話なはずがない……何かがある。
その時――
「ルキウス……あの死体、動いたか?」
ルキウスの視線が鋭くなる。「確かに動いた」
死体が再び痙攣し、二人の体が硬直するほどの奇怪な動きを見せた。
慌てても遅かった。二人が死体に飛びかかるより早く、不可解な事態が起こった。
轟音と共に、玄関口が破裂した。足元の地面が揺れる。
煙と炎が噴き上がり、木片や石の塊が宙に舞った。
かつて威容を誇った屋敷は呻き、壁が崩れ落ち、まるで獣のように崩壊する。窓はガラスの嵐となって砕け散った。
炎が屋根の残骸を舐め、煙は厚く、窒息しそうなほど空気を満たす。
瓦礫が周囲に降り注ぎ――壁の破片、壊れた家具、ねじれた金属――いずれも下にあるものを砕く可能性を秘めていた。
混乱の中、壁の一部だけが焼け焦げ、揺れながら残る。空気は粉塵で濁り、燃えた石と木の刺激臭が全身に染み渡る。
ルシアンとルキウスは瓦礫の中に立ったまま。恐怖はなく、しかし失望で重く沈んでいた。
「……俺は、何をしてしまったんだ?」ルキウスが呟く。声は砕け、粉塵の中でかすかに聞こえるだけ。
「……主に、失敗した」ルシアンが言葉を震わせる。
ルキウスは自分の手を見つめた。震えていた――望まぬ感覚。どうして……こんなことに、と思う。今までこんな気持ちを覚えたことはなかった。
やがて膝をつき、破れた服の肩が震えながら沈む。ルシアンの横に座り、絶望を強いられた者のように静かにうなだれた。
二人は沈黙の中に座った――戦いによってではなく、理解できない現実によって打ちのめされていた。
「ルキウス……」ルシアンが口を開く。
「分かっているな?」と低く続けた。「屋敷は消えた。だが、もしこれがただの陽動だとしたら……もし――」
言葉を飲み込み、毒のような吐息を漏らす。
ルキウスは指を上げる。「いや。絶対に違う。言うな、考えるな。言葉にした瞬間、宇宙が聞いて実現させる。呪いとはそういうものだ」
「違う――」ルシアンが言う。
「いや、そういうものだ」とルキウスが鋭く返す。「生存の基本理論だ」
二人は半秒ほど黙り込む。
「でもルキウス、考えてみろ――」ルシアンが言う。
「考えているよ」とルキウス。「問題は、考えすぎていることだ。考えるのをやめようとしても、頭が止まらない」
ルシアンが肩を掴む。「聞け。もし俺たちの考えが現実になると――」
ルキウスは後ろに一歩下がる。「その文を終わらせるな」
「――ハバート様は絶対に、俺たちを追い出す」とルシアンは続ける。
ルキウスは顔に両手を下ろす。「そしてあの腐った地下屋敷に戻される……」と呟く。
――怖い。
四か月の不在の末、屋敷から遠く離れた森の奥を、私は静かな林冠の下に歩いた。木々は微動だにせず、風でさえこの場所を乱すことを恐れているかのようだった。前方から、長い黒いマントを羽織った男が近づいてくる。マントの下に何を隠しているかは見えない。
顔は見える――色白の中年男性。しかし目は黒い布で覆われていた。それでも足取りは迷わず、森そのものに導かれるかのように完璧に進んでくる。
力を感じた。微妙でも隠されてもいない。意図的に気づかせるように押し付けられる。オーラは濃く、魔力のレベルは完全に異次元だった。
システムが反応した。
《結論:高エネルギー、エネ――》
声は途中で切れた。突然で、暴力的。まるでワイヤーが断たれたかのように、接続は切れた。
通り過ぎると、私は反射的に剣に手を伸ばす――意図よりも本能に近い。しかし柄は感じられなかった。
なぜ?
目を落とすと、手はすでに地面にあった。きれいに切り落とされ、肉は裂けず、ためらいもない。
拾い上げる。冷静に。切り落とされた手を元に戻す。肉は瞬時に結合し、骨は固定され、皮膚も封じられる――時間そのものが巻き戻されたかのようだ。しかし傷跡だけが、淡く、確かに残る。
感情はなかった。抑えているわけではなく、これだけの痛みはもう何も生まさない。
振り返ると――手を一瞬で切り落とした男は、すでにそこにはいなかった。
遠くの木に寄りかかるように横たわり、何事もなかったかのように落ち着いている。
マントがめくれ、隠していたものがすべて露わになった。手には刀が握られ、刃は一度も血に触れた形跡がない。白いシャツは汚れも傷もなく、巻かれた包帯が手から前腕にかけて伸びている。
バッジも確認できた。刻印は判別できないが、形は捉えられた。色も――後で認識できるほどはっきりしている。
「なぜ?」彼は刀を右手に掲げ、嘲笑した。「腕を斬ったのか?」
歪んだ笑みが顔に広がる。「十分に範囲内だった」
次に、袋を取り出し、左腕に掛ける。
「信仰は戦いの前に人を強くする
立ち止まらず夜を抱け
魂を守ると誓う前に
己を強くし、全てを癒せ」
声は落ち着き、重みがある。
「名前はケイル・ソーン。詩も書いている」
立ち上がる。袋は左腕に沿っている。目に敵意はなく、ただ信念だけ。
「この世界に……信仰に……俺の生きるすべてに――お前は危険だ。悪意ではなく、存在そのものとして」
袋を投げる。開ける前に、再び口を開く。
「この道を捨てろ」と優しく告げる。「ゾルト、唯一の神の導く道に従え」
声は低く、穏やかに、真摯に響く。
私は一瞬見つめた。声は低く、平静。
「理由もなく腕を斬ったのか。ゾルトの教えなのか?」
「違う。全く違う」歩みを緩め、静かに近づく。「体が勝手に動いただけ」
頭を少し傾けた。「この盲目用の布――長く使っている――」
話す間に、私は袋を開いた。
二つの首がこちらを見つめていた。表情は理解の途中で凍っている。血はすでに暗く、布に張り付き、消えない染みのようだった。




