夏の海辺、君と触れた熱い瞬間
8月上旬、夏休みが本格的に始まり、暑さがピークを迎えていた。サッカー部は中体連の試合後、新チームとしての活動を続けていたが、この日は部活が休みだった。蒼人と空は、せっかくの休日を一緒に過ごそうと、日帰りで海水浴に行く計画を立てていた。
前日、蒼人は空と電話で話しながら、明日の予定を確認した。
「ソ:アオ、明日、海行くの楽しみだろ? 俺、めっちゃワクワクしてるんだから!」
「ア:うん、ソラと一緒なら、なんでも楽しみだよ。…泳ぐの、久しぶりだから、ちょっと緊張するけど」
「ソ:大丈夫だって! アオ、俺が守るからさ。泳げなくても、俺がいるよ!」
「ア:…ソラ、ありがとう。明日、楽しもうね」
電話を切った後、蒼人は海水浴の準備をしながら、ソラとの時間を想像して胸がドキドキした。ソラと二人っきりで過ごす海。どんな一日になるんだろう。
当日の朝早く、蒼人は水着やタオルを入れたバッグを持ち、空の家に迎えに行った。空はすでに準備を終え、明るい色の水着にTシャツ姿で出てきた。
「ソ:アオ、早いな! 俺、めっちゃ楽しみだよ。海、めっちゃきれいらしいぞ!」
「ア:そうみたいだね、ソラ。俺も…ソラと一緒に行けて、嬉しいよ」
二人は自転車を漕ぎ、電車で1時間ほどの近場の海水浴場へ向かった。電車の中で、空が蒼人の肩に軽く寄りかかり、窓の外を眺めながら「アオ、夏って最高だな」と呟いた。蒼人はその言葉に頷きながら、空の肩の温もりにドキッとした。
海水浴場に着くと、青い海が広がり、波の音が心地よく響いていた。砂浜には家族連れやカップルがちらほらいる程度で、夏休み初旬にしては静かな雰囲気だった。二人はパラソルを立て、シートを広げて荷物を置いた。
「ソ:アオ、早く泳ごうぜ! 俺、先に入るから、アオもおいでよ!」
空がTシャツを脱ぎ、水着姿になると、蒼人は思わず目を奪われた。ソラの引き締まった体、日に焼けた肌が眩しくて、蒼人の心臓が激しく鼓動した。
「ア:…ソラ、ちょっと待って…俺、準備するから…」
蒼人もTシャツを脱ぎ、水着姿になった。空が「アオ、意外と筋肉ついてるな!」と笑いながら、蒼人の腕を軽く叩いた。その手に触れられた瞬間、蒼人の体が熱くなった。
「ア:ソラ、からかわないでよ…恥ずかしい…」
「ソ:ごめんごめん! でも、アオ、かっこいいよ。ほら、行くぞ!」
空が蒼人の手を握り、海に向かって走り出した。波が足元を濡らし、二人は笑いながら海に入った。
海の中で、空が蒼人に水をかけてきた。
「ソ:アオ、負けないぞ! ほら、もっとこっちおいで!」
「ア:ソラ、冷たい! やめてよ…でも、楽しい…!」
二人は水をかけ合い、波に乗って遊びながら、子供のようにはしゃいだ。蒼人が泳ぎに自信がないと言うと、空が「俺が支えるから」と蒼人の腰に手を回し、泳ぐのを助けてくれた。
「ソ:アオ、俺がいるから大丈夫だろ? ほら、もっと浮いてみて」
「ア:…ソラ、ありがとう。ソラの手、あったかい…」
空の手が腰に触れる感触に、蒼人の体がさらに熱くなった。波が寄せるたび、二人の距離が近づき、蒼人は空の目を見つめた。
「ソ:アオ、顔赤いぞ。暑いのか? ちょっと休むか?」
「ア:…うん、ちょっと…休もう…」
二人は海から上がり、シートに戻った。濡れた体にタオルをかけ合いながら、蒼人は空の体をまじまじと見つめてしまった。ソラの首筋に滴る水滴、日に焼けた肩、引き締まった腹筋。蒼人の心は抑えきれなくなり、思わず呟いた。
「ア:…ソラ、めっちゃかっこいい…俺、ソラのこと…本当に好きだ…」
「ソ:アオ…俺も、アオのこと好きだよ。…アオ、俺のこと、触ってもいいよ」
空が真剣な目で言う。蒼人はドキッとして、そっと空の肩に手を置いた。
「ア:ソラ…いいの…?」
「ソ:うん、アオなら…いいよ」
蒼人の手が空の肩から首筋に滑り、濡れた肌の感触に体が震えた。空が蒼人の手を握り、そっと自分の胸に導いた。
「ソ:アオ、俺の心臓…めっちゃドキドキしてる。アオも、同じだろ?」
「ア:…うん、ソラ…俺も…ドキドキしてる…」
二人の顔が近づき、蒼人は空の唇に触れそうになった瞬間、近くで子供が走る声がして、慌てて離れた。
「ア:…ソラ、ごめん…俺、変なこと…」
「ソ:バカ、アオが変なことなんてないよ。俺も…アオとこうやって…嬉しいんだから」
空が笑いながら蒼人の頭を撫でた。蒼人は顔を真っ赤にして俯いた。
昼過ぎ、二人はシートで持ってきたおにぎりを食べながら、波の音を聞いた。空が「アオ、これ、俺が作ったんだ。食べてみて」とおにぎりを差し出した。
「ア:ソラ、作ったの? すごい…美味しいよ…」
「ソ:だろ? アオが喜んでくれるなら、俺、なんでも作るよ」
二人は笑い合いながら、穏やかな時間を過ごした。しかし、蒼人の心はまだ落ち着かず、さっきの海での感触が頭から離れなかった。ソラの体に触れた感触、ドキドキする心臓の音。友達以上の気持ちが抑えきれなかった。
夕方、太陽が傾き始め、海岸がオレンジ色に染まる頃、二人は再び海に入った。波が穏やかになり、人も少なくなった時間帯。蒼人と空は少し沖まで泳ぎ、浮かびながら夕陽を見た。
「ソ:アオ、夕陽、きれいだな…アオと一緒に見れて、俺、幸せだよ」
「ア:…俺も、ソラ。ソラと一緒なら、なんでもきれいに見える…」
二人は見つめ合い、蒼人が勇気を振り絞って空の腰に手を回した。
「ア:ソラ…俺、もっとソラのこと…感じたい…」
「ソ:アオ…俺もだよ…」
空が蒼人の首に手を回し、二人の体が水の中で密着した。蒼人は空の胸に顔を寄せ、ソラの体温を感じた。空が蒼人の背中を撫で、そっと耳元で囁いた。
「ソ:アオ…俺、ちょっと…やばいかも…アオが近すぎて…」
蒼人は空の言葉に顔を上げ、下を見ると、空の水着の中で硬くなったち〇こがわかる形になっていた。蒼人も自分の体が反応していることに気づき、顔が真っ赤になった。
「ア:…ソラ、俺も…やばい…俺の…も…」
「ソ:アオ…俺ら、同じだな…」
二人は恥ずかしそうに笑い合い、夕陽の中で抱き合った。波が二人の体を優しく揺らし、蒼人は空の首筋に軽く唇を寄せた。
「ア:ソラ…大好きだ…」
「ソ:俺も、アオ…大好きだよ…」
性的な衝動は抑えきれなかったが、二人はそれ以上進まず、ただ互いの体温を感じながら夕陽を見届けた。
帰り道、電車の中で二人は疲れ果て、肩を寄せ合って座った。
「ソ:アオ、今日…めっちゃ楽しかった。…アオのこと、もっと知れた気がする」
「ア:俺も、ソラ。ソラと一緒に海、来てよかった…でも、俺…ちょっと恥ずかしい…」
「ソ:俺もだよ、アオ。でも、アオと一緒なら…なんでもいいよ。…これからも、もっと一緒にいたいな」
「ア:うん、ソラ。俺も…もっとソラと…」
蒼人が言いかけた言葉は、電車の揺れに遮られた。夏休みはまだ続く。二人の関係は、この海水浴でさらに深いものになったが、まだ言葉にできない感情が残っていた。
家に帰ると、母が「海、どうだった?」と聞いてきた。
「ア:楽しかったよ。ソラと一緒で…夕陽、きれいだった」
「母:そう。空くんと、いい思い出ができたね。夏休み、もっと楽しんでね」
蒼人は笑顔で頷き、部屋に戻った。夜、ベッドで今日のことを思い出しながら、蒼人は独白した。
「ア:…ソラと触れ合った海。俺、ソラのこと、もっと知りたい。夏休み、もっとソラと…」
海水浴での熱い瞬間を経て、二人の関係は新たな段階に進もうとしていた。夏休みの続きが、二人の未来をどう変えるのか。