表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/7

海辺 Marbordo



失恋をしたから海辺にきた。

ありきたりなことをすると、すなおに泣けるのだ。

くりかえしくりかえし寄せる波。

ときおり長く伸びてくる波があって、わたしの足を濡らす。

彼とはおたがいに、恋の練習と思ってつきあいはじめた。

だから、別れることも、ひとりで涙を流すことも、未来のための練習だ。

いまごろ彼も、山でおいおい泣いているかもしれない。

きっとこれから経験する恋は、どれもうまくいかないだろうね。ふたりの意見は一致した。

わたしも彼も、自分であきれるくらい、いろんなことに不器用なのだ。

でも、人より遅れることを覚悟して、何度か失敗してみると、そのあとはブレイクスルー。

うまくいった状態を順調につづけられると、これまでのパターンでわかっている。

だから――十年のあいだ、何度も失恋してみましょう。

くりかえし、くりかえし、胸に恋ごころが寄せては去っていくのを見守りましょう。

再会したときに、きっとうまく伸びるように。




Fino




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ