血濡れの月
異界の扉が開くとき
月は妖しく輝く
そう・・・・まるで・・・
血に濡れたかのように・・・・・
魑魅魍魎が跋扈して百鬼夜行と相成れば
血濡れの月が顔を出す
今宵は百鬼夜行
魑魅魍魎の『祭』だ
ニンゲンさんはお断り
人の子、交じればタマシイ喰らう
その魂魑魅魍魎の糧となりて
発狂しながら死んでいく・・・
百鬼夜行と云うのはその昔、妖精や幻獣、妖怪などのUMAが皆既月食の時に出現し、人間の魂を喰らっていたという民間伝承から推測されたものであり、しっかりとした『書』として残されていないため実際にそんなことが起きたのかと疑わしいモノがあったが懐疑論者によるいくつもの検証が行われ、百鬼夜行が起こる可能性が高いことが示された。
また、口伝による伝承を書き記した物によると『発狂して死に至り、その魂は魑魅魍魎の糧となって――――――(判読不能)』とある為、各国首脳は対策を迫られることになり、この星を護るために国際連合とは異なる地球自治組織が必要になるのではないかと言う議論が加速した。