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人質人材派遣派遣株式会社  作者: なかじまこはな
人質人材派遣
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やっつけ仕事7

だけど……、


「どこ見てんだよ」


「どこ見とるんじゃ」


とマミさんからは腹を…

キム兄からは真上からゲンコツが頭に同時に落とされ。


声にならない痛みを堪えるハメになった。


「彼女はうみちゃん」


とヨーコさんが痛みを堪える僕に紹介する。


…って、事は彼女もココのスタッフ?


「私、もう要らないかと思ったけど良かった役に立って」


宇実さんがニコニコと笑いながらマミさんにそう言った。


要らない?


役に立つ?


あぁ、僕の無実を訴えてくれた事か。


お礼言わなきゃ…僕は彼女の方を見て、ありがとうの「あ」を口にした時、


「逃げた女子高生はどしたん?」


とマミさんが言葉をかぶせて来たので、お礼を言うタイミングを僕は逃してしまった。


「大丈夫よ、グリさんが捕まえたわ」


「グリさん居たの?あ、くそ…会いたかった」


宇実さんの言葉にマミさんが残念そうにしている。


「やっぱり、あのコらが犯人やったんじゃな…日當を行かせて正解じゃな…」


キム兄の言葉に僕はキョトンとなった。


「はい?」


僕を行かせて正解って…どういう意味だろう。


「ドミ行かせんで正解!アイツは肝心な時に失敗するタイプ」


とマミさんまで気になる発言をする。


「宇実さんもよく頑張ったな、ほーじゃどうやって駅員誤魔化したんじゃ?」


「もちろん~色気!ちょっと胸寄せたら駅員さんソワソワしてた」


キム兄さんの質問に宇実さんはそう答。昔いた…二人組の女海賊…えっと…だっちゅーのだっけ?胸を強調させる仕草するのは…その二人を思い出す。


あれは反則だよな…面白くないネタもあれで許してしまう。


「マミさんには出来んワザじゃの…」


う…と言う言葉を発せないままキム兄さんは、マミさんから無言で腹パンチを喰らい前のめりになって痛みを我慢している。


全く…バカだよなこの人。


僕は、色気ネタはマミさんの前では言うまいと固く誓った。


「日當のおかげで逮捕…いや、補導か…補導出来たんだから、報酬貰えるやない?」


マミさんが僕の肩をポンと叩いた。


僕は…ずっと会話に置いてけぼりを食らっている。


補導とか…色気とか…僕を行かせて正解とか。


意味わかんないんですけど?


僕はまだ腹を押さえるキム兄さんに説明を求めた。

「話してないんですか?」


とヨーコさん。


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