1、納得できるわけがない
「今すぐ君を処分する。一応、最後の言葉だけは聞いておこう」
どうしてなのだろう。子供の頃から、私ははっちゃけた性格だったがいたずらなどはしたことも無かった。母が亡くなったときもそうである。どうしてだろう。
何一つとして悪いことをしていなかった自分がどうしてこんな悲劇に見舞われるのか。今の状況を除くとそう思う。それは仕方のないことである。私は無理をして自分に言い聞かせた。だけど…今の状況は…
「納得できるわけないでしょぉぉ―――!!!」
つい口に漏れた言葉がどれだけ大きく手も、雨音に消し去られてしまう。この目の前の男だけは何とかしなければいけないと、私は目を見開いてやつを睨む。
話は約1週間前に遡る…。あの忌まわしき奴が着た時である。厨二全開のバカは突如として私の前に現れたのである。始まりは先生にプリントを運ぶの手伝わされた時のことだった。
「いつもゴメンねぇ~」
「いえ、大丈夫です」
先生から渡されたプリントの束を抱え込みながら先生と会話する。私は成り行きでクラス委員をさせられていることを追加して教えておこう。先生の信頼と言うものはバッチシつかむことも、学校で生きていくために必要なことである。
「あっそうそう。椹野さん。折り入って相談があるんだけど…」
「はぁ…」
この先生の事なので毎回嫌なことを押し付けてくる。教師としての大義はどこへ行ったんだと、訪ねたいぐらいにだ。大義なんかあるのか分からないが…。
「明日から転校生が一人、うちのクラスに転入することになったから案内お願いしてもいい?確か、東俊也って名前だからよろしく~」
教師の大義と言う単語さえ見失った先生である。でも、頼まれたいじょうは頑張らないと思ったこのときの自分に素直にびんたを食らわさてやりたくなってきた。それほど次の日の出来事がとても腹立たしかったのである。
次の日の出来事である。朝、登校途中に初めてやつに出会った。
「いでよ!暗黒炎‼」
これをみた時の引きようは尋常ではなかった。コイツナニイッテンダ?と言葉がカタコトになりそうなくらいにである。知らぬが仏だと思い私はその場から離れようとして時にやつに見つかってしまった。
「おい!そこのお前!」
私は一刻も早くこの場から立ち去りたいと思い聞こえないふりをしていた。それにヤツは怒ったのかもう一度こういった。
「おい!そこのお金を出せばホイホイついていきそうな女!」
流石にこう思った。"は?″と…。これがもしも自分でなかったとしても怒るだろう。別にここで怒った自分を弁解するつもりはないが、これは流石にひどすぎると思うほかない。
「ダレ…ガ……デス…ッテ…?」
私はやつを睨みつけると、腹ペコな猛獣のようにやつにとびかかった…。