第十話 商王ナッシュ
連合国の首都・ミリアンポート。
商王ナッシュによって治められるこの都市は、連合国の東部――海沿いに面している。
他国との交易の総合窓口として機能しており、莫大な金がこの都市を経由して動く。
連合国の中で文句なしにNo.1の大都市である。
「着きました、ここが首都のミリアンポートです」
「なるほど……活気が半端じゃないな」
数々の関所を突破し、歩くこと数日。
ようやく首都へたどり着くことができた。
隠密活動が功を奏したのか、
親帝国派に俺たちの動きは伝わっていないようだ。
あとは石版と手持ちの書状を商王ナッシュに預け、公衆の面々の中で返還すれば仕事は完了。
街の中を歩いていると、独特のローブを着た魔法師を多く見かける。
物々しい雰囲気を感じ、俺は嘆息した。
「……竜殺しの巡回人数も桁違いだな」
「密入国してきた他種族を取り締まってるんだろ」
その可能性が高い。
利用者数が多い港であるため、紛れて入ってくる他種族もいることだろう。
そういった連中を狩るために、竜殺しは街を回っているのだ。
海沿いの道を通り、ナッシュの商王館へと向かう。
その途上、ウォーキンスが海上に何かを見つけた。
「あ、レジス様! あれを見てください」
「ん?」
示した方向を見る。
港から少し離れた位置に、小島が浮いている。
その周りには大量の帆船が配備されていた。
そして帆には、海面から鳥を貫く二本の槍の紋章が描かれていた。
書物によると、あれが確か――
「大海賊の船団か」
小さな島の外周は全てが港になっている。
そして、港の外側を囲むように船がひしめいていた。
と、ここでウォーキンスがあることに気づく。
「奥の方に、何か大きな船があるように見えます」
その声を受けて、小島の海港を注視する。
そこには他の帆船の数倍はあろうかという、巨大な船があった。
しかも、複数――
「王国の船とは全く違いますね」
「いや……ていうか、あんなの造れないだろ」
何だあれは。
大きな船は表面が灰色の鉱石で覆われている。
言うなれば、装甲艦のような構造に見えた。
王国が用意できる海上戦力なんて、
ガレー船みたいな帆船で精一杯だというのに。
大筒まで積んでいるとは驚いた。
「重そうな魔法石に覆われています。どうやって浮いてるんでしょう」
「中に燃料結晶を置いて浮力を制御してんだよ」
ウォーキンスの疑問に、バドが即答した。
「燃料結晶……?」
どこかで聞いたことがあるような。
確か、王都に存在した兵器に積んであった物のはずだ。
そこまで思い至って、完全に理解した。
「まさか、ラジアスの技術か……?」
「ああ。それも、炎鋼車に積んでたのより、遥かに高性能な燃料結晶だ」
ラジアスの遺産がここに流用されているのか。
元々は王国が持つはずの技術であったのに。
本当、あちこちに散らばっちゃってるんだな。
「もしかして、大海賊が持ってる設計図まで回収するのか?」
「いや、量産可能な完成品に興味はねえよ。
俺が集めてるのは研究中の技術か、人知れず眠る設計図だけだ」
よかった。
もし例外なく集めるのだとしたら、大海賊に喧嘩を売ることになっていた。
大陸最強の水軍なんか相手にしたくない。
バドの解説を受けて、ウォーキンスは船を遠い目で見つめた。
「なるほど。初代ラジアス様の遺志が、こんなところにまで……」
どうやら、ウォーキンスは初代ラジアスにも面識があったようだな。
どんな人物だったのか気になるが、それは追々聞くとして。
俺達は今回の旅の最終目的地――
ナッシュの待つ館へと歩を進めたのだった。
◆◆◆
港町の近くにある石造りの街並み。
白い礎石が海の反射で輝いて非常に美しい。
そして道を奥に一本入った所に、荘厳な館が鎮座していた。
月と戟を象った印章が門に刻印されている。
その迫力に俺は息を飲んだ。
「ここがナッシュの館か……」
「あそこ、十六夜聖商会って書いてあるみてーだな」
「十六夜神、ですか……聞いたことがありませんね」
ウォーキンスも知らないのか。
無論、俺も聞いたことがない。
多分、その神様を信仰する人たちが作った商会なんだろうけど。
「そいつは他大陸の神だ。この大陸じゃあ知名度は皆無だがな」
「なるほど……道理で」
さすがは連合国の造詣に深いバドだ。
他の大陸にごまんといる神様なんて把握してない。
しかし、彼の話によると、十六夜神というのは大層なビッグネームらしい。
「そこの教義では十六夜神こそが創造の神らしく、
黎明の五神より更に上位の存在に位置づけてるらしいぜ」
「へぇ……」
黎明の五神より上、か。
高みすぎて、どれだけすごいのかいまいち分からん。
まあ、世界中で有名な神様ってことだろう。
自分を納得させて門の前へ歩いて行く。
すると、門番4人が俺たちを取り囲んできた。
「止まれ! 何者だ!」
全員、抜身の槍を持っている。
ずいぶん剣呑だな。
斜に構えても仕方ないので、丁寧に名乗った。
「――王国西部貴族、レジス・ディンだ。
陛下からの使者として、商王ナッシュ殿へ届け物をしに参上した」
そう言って、書状に印された王家の紋章を見せる。
すると、門番達はハッとした表情になった。
槍を下ろし、物腰柔らかに尋ねてくる。
「これは失礼しました。ちなみに、そちらの二人は?」
「ディン家の専属使用人、ウォーキンスと申します」
「王臣護衛官、バド・ランティスだ」
ウォーキンスはともかく――バドってそんな肩書だったっけ。
まあ、暁闇の懐剣って組織を表に出したくないんだろう。
その役職でもあながち間違ってはいないし、問題はない。
「お待ちしておりました。ひとまず中へどうぞ」
門番は恭しく一礼し、扉を開けた。
先導されたので後を追って館内に入る。
一歩足を踏み入れた途端、その内装に圧倒された。
高位貴族の邸宅のような雰囲気だ。
ところどころに月を象徴する像が置いてある。
突き当りに出ると、大きな木製扉が見えた。
門番は小声でその部屋を示す。
「ナッシュ様は現在、こちらにいらっしゃいます」
「ほぉ、ずいぶんと派手な部屋じゃねえか」
バドは頷いて扉に手をかけようとする。
しかし、門番の鋭い声が遮った。
「お、お待ちください!」
「なんだよ」
「――ナッシュ様は現在、礼拝中でございます」
「礼拝ぃ……?」
バドはうんざりしたように辟易する。
しかし、言われた通りに扉から手を離した。
この扉の向こうは礼拝堂なのか。
自分の館の中にそんなものまで造るとは。
どうやら、ナッシュは相当に敬虔な信者であるらしい。
「十六夜神への祈祷が終わるまで、応接室でお待ちください」
門番は申し訳なさそうに俺たちを誘導した。
二階へ上がり、これまた趣向を凝らした部屋へと案内される。
「では、ナッシュ様の祈祷が終わり次第、お連れしますので――」
そう言って、門番は部屋を後にした。
通された部屋で待つこと10分――
慌てたような足音が廊下からこだましてきた。
その勢いのままに、応接室の扉が開けられる。
「も、申し訳ありません……!
こちらからお呼びしたのに待たせてしまいまして」
部屋に入ってきたのは、若いシスターだった。
美しいというよりは可愛いに近い容貌。
年齡は20に届くか届かないかくらい。
栗色の長髪に赤い瞳が特徴的だ。
髪が見えるタイプの修道服に身を包み、右手には聖典らしきものを持っている。
ペコペコと謝ってくる彼女に対し、俺は頭を上げるよう促した。
「いえいえ。
お忙しい中、ご対応いただいて恐縮です」
すっかり丁寧語が身についてしまった。
徐々に敬語を使うことへの嫌悪感が薄れてきている気がする。
嬉しいのやら、悲しいのやら。
「それで、ナッシュ殿はどちらに?」
ため息を吐く俺に、目の前のシスターは返事をした。
「――わたしです」
「はい?」
聞き間違いだろうか。
しかし、シスターは手を自分の胸に当てている。
その上、俺が聞き取れなかったと思ったのか、もう一度宣言してきた。
「わたしがミリアンポートの商王・ナッシュです」
「…………」
まずは落ち着こう。
俺が聞かされていたナッシュの容姿を思い出せ。
ひげを蓄えており、年齡も高齢一歩手前だったはず。
まず性別からして違うんですが――
「……失礼ですが、年齢をお聞きしても?」
何らかの要因で、年を取らないようになっているのかもしれない。
そしてそのことが性別にも影響を及ぼしたのかもしれない。
ありえない仮定を並べながら尋ねた結果――
「今年で20になります。若輩ですが、精一杯がんばります!」
「てことは、19歳……」
見た目通りの年齡だった。
おかしい、やっぱり話と違う。
商王ナッシュは国王と同い年だと聞いていたのに。
人違いじゃないのかと考えていると、バドが神の一手を導き出した。
「各商王のしきたりまではさすがに知らねえが――
確か、ナッシュってのは世襲制の名前だったか?」
「はい。ナッシュという名は、
アストライト家の当主が代々受け継いできたものです」
ああ、なんだ。
世襲制の名前を使っていただけだったのか。
ちなみにナッシュというのは、
他大陸の言葉で『十六夜神を奉じる者』を意味するらしい。
「じゃあ、本名は別にあるのかな?」
「はい。ソニア・ゴルダー・アストライトと言います。
ナッシュを継承して日が浅いですので、
ソニアと呼んでいただけた方が都合がいいです」
名字も完全一致。
世襲という話からも、まず間違いない。
このシスターらしき女性は、国王の朋友ナッシュの娘だ。
「じゃあ、ソニアさんって呼びます」
まさか共に任務を果たす相手が、20歳に満たない少女だったとはな。
まあ、それは向こうとしても同じだろう。
ソニアが席についた所で、ウォーキンスから受け取った石版を渡す。
「まずは、こちらの石版をどうぞ」
ビクンビクンと脈動する魔擬臓器を渡す。
正直、グロテスクな見た目だったので、厄介払いができてよかった。
これで夜も安心して眠れるというものよ。
ソニアは石版を受け取ると、彼女は一心不乱に感謝してきた。
「あ、ありがとうございます……!
これがなくなった時は、本当にどうしようかと」
何人もの心臓が連鎖してるんだもんな。
当人たちにとっては破壊兵器もいいとこだ。
安堵するソニアに対し、俺は爽やかスマイルで微笑みかけた。
「無事に届けられて良かったです。
もし魔吸血石が砕けると、
他の商王だけでなくソニアさんも絶命してしまうんでしたよね」
「………………ぁ。ぇ、えと」
一瞬、ほんの刹那――ソニアは言葉をつまらせた。
そんな反応をされると、こっちも訝しんでしまう。
「どうしました?」
「い、いえ。何でもありません」
まあ、確認の意味で聞いただけだ。
そんなに間を置かなくてもいいじゃないか。
少し気にかかったが、目の前でフルフルと震える様子を見ては追及できない。
次の話に移ることにした。
「そしてこれが書状です」
「お任せください。必ずや会議にて通してみせます」
条件はドワーフ達に奪わせたものより軟化しているが、基本は変わらない。
王国に有利になるよう取り計らい、帝国から距離を置けというものだ。
テーブルの上に置かれた石版と書状を見て、ソニアは嘆息する。
「しかし……本当に持ってきて頂けたのですね」
「と言いますと?」
「父様が言っていたのです。
距離のある王国から使者が来るのは困難かもしれない、と」
実際、協力がなかったら辿りつけなかっただろうな。
ケプト霊峰の時点で詰んでる自分が容易に想像できる。
目的の物を渡し終わった所で、俺は気になっていたことを尋ねた。
「ところで、先代のナッシュさんは?」
「……父様は、亡くなりました」
ソニアは俯き、ポツリと呟いた。
その声は悲痛の感情に満ちていた。
思い出させるのは本意でないが、事情だけでも知っておきたい。
「死因を聞いても?」
「元々、持病の発作がありました。
石版が奪取された折の心労で倒れ、そのまま――」
なるほど、急死してしまったのか。
心の準備ができない中での別れは辛いだろうな。
形は違うが、その想いは俺にも分かる。
分かる……気がする。
「それで急遽、わたしが家督を継いだのです。
しかし、未だ葬儀も行えておらず……」
十六夜神の信徒は、月の光を浴びながらの葬式を行うらしい。
神々しい月光が、新たな生命と引きあわせてくれると信じられている。
しかしここ最近、月は出ていても葬儀を行う暇が一寸もないようだ。
恐らく、この騒動が終わるまで厳しそうだな。
「ちなみに、これからの施策は考えてあるんですか?」
「はい。皆様が来て頂けることを信じて、根回しは行っておきました!」
根回して。
純粋無垢な顔をして恐ろしいことを仰る。
ソニアはここに来て初めて得意げな笑みを浮かべた。
「商王議の触れを出して、全商王に招集をかけています」
聞きなれない言葉が出てきたので、詳しく話を聞いた。
連合国全体で何かを決めるのは、”商王議”という商王列席の会合で行われるらしい。
発議には1/2以上の賛成が必要であるが、これは既にクリア済み。
商王議を開くには、2/3以上の出席が必要となる。
こちらは事前の出席表明だけでは足りず、
必ず商王本人が開催日に馳せ参じ、参加を表明することが求められている。
「親帝国派の商王は6人。
親王国派の商王はわたし含め4人。
中立派の商王は8人です。
今回の商王議はわたしの発案によるものなので、親帝国派は不参加を決め込むでしょう」
「となると、中立派を全部抱き込まなきゃいけないのか……」
そこまでやって開催ギリギリだ。
親帝国派が結託して一家の商王を脅し、出席を阻止すれば、
それだけで商王議が流れてしまう可能性もある。
しかし、よく考えたら杞憂だったな。
なぜなら――
「既に中立派の商王たちには確認を取っています。
『石版の返還があるなら必ず出席し、ナッシュ殿に味方する』とのことです」
そう。
こっちはその商王たちの心臓にも等しい物を持っている。
究極的な場面で、どちらの脅しに屈するかは明白だ。
そこまで行かなくとも、出席こそが最善の道であることくらいは自明の理。
「ただ――問題は開催期日なのです」
しかし、ここでソニアは難しげな顔をした。
どうやら商王議を開くにあたっての制限が邪魔になっているらしい。
「商王の中には、商売のため他国へ出て行く方もいます。
なので、たとえ商王議の触れを出していても、やむを得ず出席できない場合もあります」
「そうか……中立派の全商王が、首都に集まれる日を探さなきゃいけないのか」
なお、発議から1ヶ月以内に商王議が開かれなければ、その発議は無効となってしまうらしい。
また、会合の濫用による活動の妨げを防ぐため、流れて2ヶ月は発議ができなくなる。
十八人による合議制という体制が為した動きづらさよ……。
思ったよりも制限が多いな。
「しかし、中立派の一商王を除いて、あとはいつでも首都に集まれるようになっています」
「返還されねーと自分の命が危ういからな。
中立派にしては良い動きをしてくれるぜ」
バドは喉を震わせて笑う。
中立派は完全に抱き込んだも当然。
期日を見繕って定めてしまえば、商王議は問題なく開かれる。
「そして、その中立派の商王が帰還するのが15日後。
その日に親王国派と中立派の全員が集まるように手配しています」
「つまり、あとは日を待つだけなわけですね」
逆に言えば、その日を逃すと絶対に揃わないわけだ。
次の機会を待つ間に一ヶ月が経過してしまう。
その一日に全てを賭けるつもりで望まないとな。
「この都市は十六夜聖商会の目が行き届いています。
たとえ人間やドワーフの暗殺者を雇ったとしても、
襲撃によって商王議の妨害をすることは不可能です」
「…………本当に、そう思うか?」
確信を持って断言するソニアに、バドが苦言を呈した。
しかし、それにしては曖昧な言い方だ。
可能性はあるが、具体的な例が思いつかないってところか。
「……え?」
「いや、何でもねえ。忘れてくれ」
バドは顔の前で手を振り、話を続けろと促す。
ソニアは訝しげに首を傾げつつも、俺達に一つの提案をしてきた。
「退屈させてしまうのも恐縮ですので、当日までおもてなしさせて頂きます」
この言葉に最初に反応したのはバドだった。
彼は口元を歪ませて微笑む。
間違いない、なにか悪い事を考えている顔だ。
「ほー、この都市を好きに練り歩いていいのかい?」
「ええ、問題ありませんよ」
「そりゃ結構。それじゃあ――」
バドはソニアの隣に移動し、彼女に顔を寄せた。
そして益体もないことを囁く。
「可愛い姉ちゃんが揃ってるところ、紹介してくれや」
「え、ええ……?」
商王のコネを使って高い店に入ろうとしているのだろう。
汚い、さすがはバド汚い。
彼は郷愁の念すらも漂わせながら、ソニアに仲介を迫る。
「余計なもんがついてる奴はいらねえぜ。
そのせいで最近溜まっててな、スカッとしてえのよ」
「た、溜ま……!?」
ソニアの頬が真っ赤に染まった。
あわあわと口が閉じたり開いたりしている。
さすがにストップだ。
「バド、絡むのはやめろって」
「……チッ」
舌打ちをしながらも、バドはソニアから離れた。
いくら相手がうら若いからって、連合国のトップにセクハラするんじゃない。
親王国派の商王に見られたら処刑されるぞ。
それに――
「あのさ、街を出歩くのは危険じゃないのか?」
「精鋭の私兵を付けますのでご安心を。
使者を危険に晒すことは絶対にありません」
自分の街のことは自分が一番分かっている、と言わんばかりだ。
実際そのとおりなんだろうけど、何か引っかかる。
親帝国派がこのまま大人しく期日まで過ごすとは思えないのだ。
「お話は以上です。引き続き、商王議があるまでよろしくお願いします」
「こちらこそ」
釈然としないが、ソニアの一礼に合わせて俺も頭を下げた。
ソニアが給仕を呼び寄せる。
どうやら俺達の案内をしてくれるようだ。
「部屋の方を用意しております。お疲れでしょうから、本日はお休みください」
「ご厚意、ありがとうございます」
疲れているのは事実だ。
王都から連合国の首都まで、本当に遠かった。
荷物も届け終えたことだし、あとは商王議で書状と石版を渡すだけである。
廊下を歩きながら、バドとウォーキンスはどこか楽しげだった。
「でかい歓楽街があるみてーだからな。楽しみだぜ」
「この地に来たのは久しぶりです。胸が踊りますね!」
殺されない絶対の自信があるからか、両者は余裕だ。
俺は臆病極まりないんでな。
危険のある中で何かを楽しむのは難しそうだ。
しかし、二人のどちらかが同伴してくれるのであれば危険も和らぐ。
せっかく遠く離れた地まで来たのだ。
観光とまでは言わないが、散策してみたいという思いはある。
15日間をどう過ごすか考えながら、俺達は各々の部屋で休んだのだった。
次話→11/4
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