担任の先生※
今回はコミカルです。
この学園に入学式は無い。この世界に習慣が無いのが理由。
真新しい制服姿の生徒は、直接教室に行き学園の説明と担任の先生と出会う。
完全な寮制度で、荷物は前日に寮に届けられるので、カバン一つで学園に来る事が出来る。
そして、このクラスの担任の先生が勢い良く現れた。
ガララッ
「揃ったわね!私が担任のエリナ・アシェットよ!エリナでも、エリーでも何でも良いわよ!…皆聞いてる?」
現在、一年Aクラス全員が揃い、いきなり教室のドアが鼻歌と共に開き、いきなり教壇に立った第一声がこれである。
見事に全員置いてきぼりになって静まり返っている。
と、言うか凍った。
「…び、びっくりした~!!いきなり何なんですか!びっくりして場が凍ったんですけど!」
…訂正、約一人元気に突っ込みスキルを発動したようです。
「元気で何より!ジン・ラインブルグ君!突っ込み担当に任命します☆」
「いやいや、星付きそうなくらい笑顔で言われても!」
「はい!今日は自習です!自己紹介は各自でやること、5人一組の班を一週間後に私の所に言いに来ること、それから…」
「ちょっと待った」
「ん?誰が割り込んだのかしらジン・ラインブルグ君?」 にっこり
「ご、ごめんなさい」
「はい!えっと…あっ!必ず男女一緒よ!男子ばっか女子ばっかはNO☆」
シーン…
「詳細は紙此処に置くから読んどいて☆じゃあ☆」
(行っちゃった)クラス一同
「こんなんあり?」
「無いわね…」
「誰?」
「エレミア・ミラ・サウエランよ!あ・のサウエラン家長女よ!」
「サウエラン家?」
「まぁ!知らなんですの!代々聖魔法を使いこなして来た、一族のみに伝わる聖魔法を認められ〈ニーファ〉に“ミラ”と言う名を与えられし名を知らない?」
「……ああ!」
魔法の発達した〈ニーファ〉にが特別に与えた名前で有る“ミラ”は、魔法に秀でた国〈ニーファ〉から認められ、同時に確固とした地位の証明で有る。
通称ミラ家と良く呼ばれる一族で、一族の得意属性の聖魔法を用いて、“魔法の攻撃を跳ね返す”と言う夢物語だった魔法を、聖属性で追求し完成させたが、サウエラン家の血を引いていないと使えない魔法となってしまった。成功だが、不完全と裏で言われているが、血統が代償となり、完成された魔法は認めざるを得ない。
血統により伝わる魔法を“特殊魔法”と言い、強力な魔法が多い。
しかし、それを扱えないが似たことは出来る者も居る。
「聖属性自体珍しいのに、もっと進化させていったら他の属性が使えなくなった、あのサウエラン家か!」
「失礼ですわね!使えますわ!苦手なだけで…誰だって得意な属性苦手な属性が有るじゃないの!」
実際その通りで、扱いが難しく、適合者の少ない聖属性をとことん突き詰めた為、他の属性が扱いにくくなってしまい、代々後方支援しかして無いので、他家からは軽んじられている。
それでも貴族に変わりはなく、貴族の名に難癖を付けるは御法度で有るので、教室は静まり返った。
「サウエラン様」
「何かしら?名乗りなさい」
様を付けられ機嫌良くなったらしいサウエランを見てクラスの一同がホッと胸をなで下ろす。
「アヤメ・シラギと申します」
「変わった家名ね」
「トウゴク出身ですから」
「ふ~ん。で?」
「自習の間サウエラン様が仕切って頂けませんか?先生が居なくては纏まりませんので、よろしければリーダーを、と思いまして如何でしょう?」
「宜しくてよ!元からそのつもりでしたのよ。今から私がリーダーになりますわ。皆様紙を手にとって御覧になって」
クラス一同が素直に紙を取っていく。仲間内で既に何組か出来始めている。偶然仲良くなった者も話し合いを始めた。
サウエランは友人同士で話し合いを始めた。貴族仲間らしい。
紙の内容は以下の通り
~~~~~
同じクラス5人一組
必ず男女混合、リーダーを一人決める事。
これから、以下の授業をそのチームで行う。
チーム対抗戦、魔法実験、野外実戦、サバイバル訓練、魔物討伐など
チーム名を決める事。
尚、決まらない場合は学校側が決める。
~~~~~
「面倒~」
「また?翼」
「アヤメ以外どうでも良い~」
「はいはい分かったわよ」
「任せる~……zzZ」
「せめて、顔を見る位は…寝てるし」
アヤメ、翼ペアだけ組んで終了。アヤメは意外と人付き合いが苦手らしい。翼は既に夢の中。
「誰か組もうぜ」
シーン…
ジン、さっきのやり取りから皆に避けられる。本人自覚無しの為心のHP0に。
「ど…どうしたら」
ラング、精霊以外あまり話したこと無いため、輪に入れず。更に、暗いオーラ全開の為誰も近付かない。
(あの女気になるが…)
ムウ、チームに興味なし。全く違うこと考え中。
本人自覚ないがモデル並みな顔形&スタイルの為かなり声がかかるが(女子ばっか)断るオーラ全開の為退散。
★放課後★
「学生寮に行こうよ~」
「いつ起きたのよ…そうね、荷物も届いてるだろうし、確認しましょう。」
「お~う♪」
(結局決まらなかった) ズーン
「アヤメ?どうした?」
2人女子寮へ向かう。
何故だか、翼がかなりハイテンション♪
「♪~」
「楽しそうね」
「退屈な時間過ぎたし~」
「何しに来たのよ…」
「親友のアヤメが学園行くっていうから~なんとなく~」
「そうだったわね…」
避けられまくって、一人佇むジン。
「ぼっちかよ…そりゃ平凡だけど…」
さっきの言動が原因だと感じてない様子。
「部活見てから寮行くか。やっぱり剣術かサバイバルか…両方行くか。」
気持ちを切り替えて、部活動を見ようと考えるが、部活の勧誘活動期間は一週間後だとパンフレットに書かれていたが、読んでない模様。
「はぁ……やっぱり僕なんて。……………ああ、ありがとう。うん…諦めないよ。」
ラング、諦めない根性が有るが、いまだに勇気は足りず、精霊と共にふらふら。かなり怪しい。
一方、人だかりの中では
「……ちっ!」
ムウ、現在絶賛現実逃避中。女子に囲まれ、身動き出来ない様子。必死に無表情を貫いている。
◇◇◇◇◇
「ふむふむ…やはりあやつら余るか。決まりじゃな!楽しくなってきたぞ!」
「校長先生!遠視魔法使ってないで仕事して下さい!」
(机に溜まる書類の山が有るのう…はて?副校長に任せたはずじゃが?)
「…校長先生!」
「それより、エリナ君!彼らを同じクラスにした甲斐があったぞ!見事にバラバラじゃ!」
「…はぁ。そうですか。彼らはちょっと特徴的ですからね。」
「皆原石なんじゃがのう。ここの生徒は皆わしが見定めたのだから、良い逸材ばかりじゃ!このままはもったいないのう。」
「手続きしたの副校長ですが…確かにそうですね…。ツバサ・シラハネでしたか、驚きました。あれは…」
「わしの遠視魔法もバレとるよ。」
「!!!」
(校長先生の遠視魔法を?確かに魔力感知能力はずば抜けてました。
ムウ・サラードの魔力の特異性に一番最初に気付いたのは彼女ですし、それも教室ではなくクラス発表の時から、気にしてましたね…でも校長先生の魔力まで?
何故、自分の力を隠して居るんでしょうね…。)
遠視魔法は使用者の技量によって探知難易度がかなりわかる為、ベテランの校長先生の遠視魔法は、エリナ先生にも探知出来ない。
普通の生徒に出来る筈が無いのだ。
(少し、興味が湧いて来ました♪)
たまにはこんな感じも良いかも。
感想お待ちしております。




