ムウ・サラード
主な主人公達はこの子で最後。
ムウ・サラードこの名だけ、残った。
家族も感情も居場所も失った。
(学園…)
つまらない。何もかもつまらない。だけど生きなきゃいけない。
周りが言った『家族の分だけ生きろ』『白銀の髪と青い目はよく似てるな…生きろよ』『あの子にそっくり!貴方だけでも生きてね…』みんな、俺を見てなかった。
もう居ない家族しか見てなかった。
人気者の兄しか…っ!
(いけない。魔力が溢れた。抑えなきゃ!抑えなきゃ!っ!)
今、入って来た金髪に空色の目の女の子がこっちを見ていた?気付いた?まさか。一瞬だったしね…。
『君の魔力は人と違う。事故の後からだんだん変わっていった。恐ろしい。闇そのものだ。』
(っ!あの医者!嫌なこと思い出した!抑えなきゃ!抑えなきゃ!)
空色の目がこっちを見た。
彼女の口がゆっくり動く。声は出てないが読み取れた。
‐変わった魔力ね‐
(そんな馬鹿な!今までこんなに早く気付いた人は居ないのに!
今日もかなり早くから居て何度も抑えたけど、皆なんとも…!
まさか、皆分かってるのか?まさか)
‐安心して、私達だけよ。‐
‐“私達”?‐
首を傾げ口だけで言って見ると、
‐私の隣の彼女だけよ。‐
と、隣のよく似た顔の金髪金目の女の子を見る。
彼女もゆっくり頷いた。
『ワシみたいに魔力感知に優れた者なら分かるわい!』
校長先生と同レベルの魔力感知能力だと言うのか?
怖いのは俺じゃなくてここだろ。
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