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姿見せぬ悪魔との戦い

開き直って来た白狐です←

いや~既に物語の大まかな目標は有るんだけど…


駄目さ加減に消したくなってきちゃった←

初めての小説だから愛着があって無理ですが…

 魂の覚醒は二種類あり、神族のアヤメとツバサの覚醒は、神族としての覚醒で膨大な記憶と膨大な力を取り戻す。

 【転生】と言った方が良いだろう。

 預言者、英雄、賢者、精霊の魂の覚醒は、力だけを引き継ぐ。

 【後継者】と言った方が良いだろう。

 後者の場合は、力がいきなり溢れ出る感覚となる為、肉体が耐えられないもしくは、精神が耐えられない時は、まず覚醒しない。

 ただし、何かの拍子にいきなり溢れ出る可能性も有る為、神獣が見守っている。


「〈才希〉よ、ならば神族に側に居る神獣はどうなる?」

「転生の前に死なれては困るから、守っているのだ。記憶と力が無い時は、どうしようも無い。」

「なるほど、だから奇跡的に生き延びたと言う事かのぅ。」

「だろうな。あの環境下で、助けが入って居るのは、神獣が呼んだのだろう。」


 アヤメとツバサが、殺し合いの祭りの前に見つかったのは、神獣が神力で気を引いたからだ。


「いつ、他の皆の準備が整うのかのぅ?」

「こればかりは、本人達の問題だ。」






☆☆☆☆☆


 中に入って直ぐに、足元に違和感を覚えて下を見た一同。

 いきなり床が無くなり、落ちる。


「うわ!」

「っ!」

「わ~い」

「何で喜んでるのよツバサ!」


 次に闇が覆い被さり、真っ暗闇になる。そして何かに引っ張られた。


「何?わぶっ!いてー!って誰も居ない!はぐれた!?」


 ジンは何がなんだか分からず、辺りを見渡すが、誰も居ない。

 どうやら、敵の術中にはまってバラバラになったらしい。


「えーと…迷路?」


 ジンはどうやら、大きな迷路に居る事が分かった。

 あてもなく、さまようジンは、幾度となく突き当たりにぶつかる。ことごとく外れの道を選んで居るらしい。


「俺、迷路駄目なんだよ!どうしろと!?てか、魔力が出ない?何で!?」


 むかついて、魔法で壁を焼こうとしたが、魔力が使えない。


「〈ファング〉!返事無い!?」


 神獣にも、声が届かないらしい。

 右往左往して、叫んだり、暴れたり、走ったりしたが、意味なし。


「どうしょう?何も考え無い方が、案外良いかもしれない!」


 何も考えず、進み始めたジン。







「迷路?」


 ムウは現状を整理し始める。その場に座って考える。


「あれは、現実か幻術か?今見ている光景は本物か?……分からん。」


 魔力で把握しようと試みて、不可能だと分かって、神獣にも呼びかけたが無反応。


「何が起きている?」


『良く分からない状況下では、慌てるな。出来る限りの事をやってみろ。常識を当てはめるな。』


「常識は通用しない。出来る事は…進む事か…」


 自らが師匠と呼んでいる、2人の教えを思い出して、静かに動きだしたムウ。







「まあ、悪魔のやる事なら、良い方かな~酷いと…考えるのやめよ~」


 いつも通り、マイペースに辺りを見渡すツバサは寝転がって、目を瞑る。

 もちろん寝ていない。考え中だ。


(面白い。魔力が出せない。神獣にも声が届かない。良くここまで作り上げたな。魔導なのだろうか?)


 魔力、神力、精霊の気配は全く感じない。不自然な程に。


(ふむ。自らの魔力も感じないか…)


 ニヤリと笑ったツバサは、只寝転がって居る。







「やられた…」


 アヤメは辺りを見渡し、ため息を吐き出した。

 迷路は薄暗く、上までは見えない。


「全て封じられた…でも、ツバサは低級の悪魔だと言った…」


 もう一度、辺りを見渡す。


「なら、直接命に関わる術では無いかな?魔導の特色からして、関わる物なら直ぐに何かしら変化が有るはず。」


 中級悪魔ならば、もっと厄介な状況にしてくる。迷路なんて、かわいい物では無い。


「出れば良い…なんて事でも無いかな」


 アヤメはひたすら、観察を続ける。









☆☆☆☆☆


「ケケケッ楽しいな♪楽しいな♪」


 悪魔は壁に縛り付けた、子供を見てケタケタ笑う。

 見た目は眠って居るように見える。

 だが、縛り付けて居る鎖からは、黒いオーラが出ている。


「精々楽しい夢を見てくれよ!とっても楽しい楽しい夢を♪」


 悪魔の方には、ネズミが一匹居る。ネズミには、額に赤いコウモリの羽のマークが有る。

 大きな寝室のような部屋で、悪魔は夢を覗き込んだ。


「黒い少年は…適当に歩いとるな♪銀の少年は…慎重に歩いとるな♪空色の瞳の少女は…寝てるのか?呑気だな♪金の瞳の少女は…冷静だな♪」


 静かに、何やら唱え始める。


「ほうら♪もっと楽しい夢を♪」







☆☆☆☆☆


 ジンの目の前に、突然矢が飛んできて、とっさに避ける。


「何だ!罠?」


 少し下がると、火弾が飛んできて、慌ててしゃがんだ。


「んな!?罠は苦手なんだよ!」


 動かずじっとしていたら、上から岩が落ちて来て、びっくりしながら大剣で防いだ。


「止まるのも駄目!?」


 いろいろ襲ってくる凶器に、避けたり、大剣で防いだり、動き回る。

 避けきれず、矢が左腕をかすった。


「いてー!くっそー!」


 とにかく、動き回るジン。







 ムウの前に、大きな鎧が立ちふさがった。


「敵か?」


キィン


 すかさず、斬りつけるムウだが、ほとんど効果無し。


「音からして空洞なのか?」


 響いた音から、空洞だと判断したムウは考え込む。


(デュラハン?いや馬が無いし、この前見た感じと違う。前のは魔力を纏って居た…感じないだけか?)


 考えながら、戦うムウだが、打撃攻撃が通用せず、体力が削がれる。

 わき腹に鎧の持つ剣がかすった。


(痛みは感じる。)


 考えながら戦い続けるムウ。







 ツバサは違和感に目を開け、眼前を見やる。

 大きな蜘蛛が、辺り一面に居る。


「蜘蛛?何これキモイ~」


 ひしめき合う蜘蛛の光景は、ものすごく気持ち悪い。

 しかも何故だか、目が光って居る。


「?何もして来ない?」


 不思議に思いながら、もう一度目を閉じようとすると、カサカサと動き出した。


カサカサカサカサカサカサ


「………寝れん!」

 

カサカサカサカサカサカサカサカサ


「うざい!」


 斬り掛かるが、案外素早い蜘蛛にキレて突っ込んで行くツバサ。







 アヤメは、思わず固まった。

 迷路がうねうね形を変える。


「いやいや、どういう状況よこれ…」


 迫る壁から、抜け出して考えようとするがまた壁が迫る。


「色んな意味で、ホラーだわ…」


 うねうね形を変える迷路に、思考が追いつかないアヤメ。


「変える時間はやらんと?」


 今度は足元が坂になり、転がりそうになりながら駆け下りるアヤメ。


「何したいのよ!」

 

 考える時間を奪われ、思わず叫ぶアヤメは、ひとまず非難を開始した。







☆☆☆☆☆


「ウケケ♪楽しい楽しい♪」


 ジンの左腕に傷が出来ている。ムウのわき腹にも出来ている。

 悪魔は一度も、触って居ない。

 アヤメとツバサは、眉間にシワがよって居て、唸って居る。

 もちろん、悪魔は何もしていない。


「後何日持つのかな♪」


 現実では、既に1日たっている。

 ジンとムウの体には傷が増えていき、アヤメとツバサは目の下に隈が出来て居る。


「前のは早かったからな♪楽しい楽しい時間をちょうだい♪」




☆☆☆☆☆


「もう…無理……だ!」

 

 ジンは体中に、矢、切り傷、火傷、打撲、針などが埋め尽くして居る。

 もはや、立つのさえ辛いようで、ふらふらと座り込んだ。


「なんか…体が……重い」


 途中からだんだん体が動かなくなってきた為、避けられなくなった。

 ぼんやりとした、思考の中で色んな記憶が蘇る。自分の中の何かが、いまだに抵抗している。


「まだ…死ねない…んだ」







ガシャンガシャン


 鎧が近付いてくる。


「動けない…体中が痛い…」


 ムウは既に満身創痍。切り傷から打撲、刺し傷など、鎧の攻撃によって、動けないくなってきた。


「喉が…乾いた…何日も…飲んでない…みたいだ…」 


 ムウには1日か2日位に感じている。なのに、ずっと飲んでないみたいだと、感じたが、思考も動かない。


「現実味…無いな……?」


 何か引っ掛かる。何かが自分の中ではじけた。


「まさか!」







カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ


「眠い!ものすごく眠い!」


 ひたすら、カサカサ動き回る蜘蛛に辟易して来たツバサ。


「ああ!もう!」


 蜘蛛が数十匹飛ばされた。ツバサが双剣怒りにまかせて吹き飛ばした。


「あの悪魔!」


 見たこと無い悪魔に吠える。


「絶対普通に死なせてやらない!」


 





 壁壁壁

 みる場所全て壁に阻まれる。


「ツバサが居たら…って何甘えてるのかしら!」


 一人呟いて、一人で怒って居る自分に、笑えてきたアヤメ。


「あは!あははは!…覚えてなさい」


 最後だけ、凄みが増す。

 レイピアを適当に振り回すが、意味が無い。壁に傷すらつかない。


「楽に逝けると思うなよ…」


 何やら、後ろからオーラがにじみ出て来ている。







☆☆☆☆☆


「なんか、寒気がするな…?」


 悪魔は夢を覗けても、声は聞けないらしい。冷や汗が伝う。


「もう駄目かな♪絶望の顔楽しみ♪」

 

 現実では、既に二週間たっている。

 ジン、ムウの足元には血が溜まって居る。 アヤメとツバサはやつれて居る。


「良く持つな♪絶望の味は美味しいだろうなぁ♪」


 悪魔は絶望を待って居る。









☆☆☆☆☆


「まだ帰って来ぬか?」

「国王様、既に死んだのでは?」


 城の執務室で、国王が呟いた。直ぐに近衛兵が返事を返した。


「かも知れぬ。」

「そういえば、前に派遣した兵が亡骸で見つかったとか?」

「知らなかったのか?」

「仕事でしたので、聞きそびれました。内容をお伺いしても?」


 東の森に異常が見られ、直ぐに兵を派遣したが最近になって、亡骸で帰って来た。


「妙なのだ。魔物では無いかも知れぬ。やつれはて、虚ろな目であった。」

「遺体が食いちぎられてないと?」

「傷は有っても、欠けた所は無い。今、遺体の調査をしている。」


 また少しの静寂。

 近衛兵は悩んでいる。何故、今出て来たのか?何故欠けた所が無いのか?


「し、失礼します!」

「どうした?」


 いきなり、調査班が駆け込んで来た。


「遺体の背中に、赤いコウモリの刻印が有ります!」

「赤いコウモリ!?悪魔の刻印ではないか!本物か?」

「魔力、精霊の力を感じないと。知らない力だと。」

「っ!本物か!」


 赤いコウモリの刻印は、悪魔のシンボルマーク。

 悪魔の力で着けられる為、独特の力の波長を出している。


「それで、どうやら東の森に居るようで、館を見つけた兵が居ます。」

「館?今まで有ったか?」

「最近出来た物です。やはり不思議な力の波長が有ります。後、場所が…」

「ん?どうした?」

「地脈の上なんです。地脈がそこで、枯れていっています。」

「まさか…土地が枯れたのは!」


 重々しく、調査班の伝令が頷いた。


「王様、学生が!」

「しまった!こちらの失態だ!急いで兵を集めて東の森へ!」

「は!」


 近衛兵は部屋を急いで出て行った。

 直ぐに収集の鐘がなり、全ての事を伝え東の森へ向かった。

 国王自ら向かう。


(わしの他国に対する疑念で、学生を死地へ追いやるとは!)


 国王は只、国民の安心を保証したかったが、兵は揉め事に手が放せず、魔物の仕業ならばギルダーにと思ったが、他国の者に抵抗が有った。

 有り得ない土地の枯れ方に、陰謀かと疑った。

 そこに、学園から生徒の経験を積ませる為に、調査に向かわせたいと来た。

 最近良く評判を聞く為、雑用ならば出来ると判断して、様子を見に行かせた。

 来た生徒が一年生で、また他国の者だと分かって八つ当たりをしてしまった。

 冷やかしか、笑い物か、踏み台にされたと勘違いした。


(くそ!悪魔が住み着いたからだったとは迂闊だった。最近狂った魔物の報告も来ていたのに!後悔は後だ!)


 軍は走る。魔物に遭遇してだいぶ時間がかかっても進む。

読んで下さる方、ありがとうございます。

ご感想お待ちしております。

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