表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/166

訓練を始めます!

やり過ぎ注意です。

 おなじみの第三グランド。現在、レジェンドの“戦場”となっている。


「対抗戦まであと5日よ~まだまだ、全然駄目よ~それ!」


 ツバサの魔法が炸裂し、大地をえぐる。


「精霊よ我が眼前に聖なる盾を!」


 ラングが聖属性の結界を張る。聖属性は闇以外にかなり有利だからだ。


ドガンッ


 見事に耐えたが、一メートル程後ろに押され下がる。

 目の前の地面は煙りを上げ、抉れている。

 もちろん、ツバサは手加減しているが、手加減が苦手らしく、たまに吹き飛ばされる。


「おりゃ!」

「甘いわ!私を忘れてるわよ!」

「うわ!っと!悪いムウ!」


 アヤメのレイピアが迫るが、ムウが刀で止める。

 ムウは訓練の時はいつも、自身の周りに闇魔法の結界を張っているらしく、アヤメのレイピアに掛かっていた風魔法を打ち消す。

 しかし、上空から、雷撃が迫り来る。


「無詠唱何てむちゃくちゃだ!」


 横に飛んで避ける。

 アヤメとツバサは言葉の力を借りない。イメージだけで魔法は使えるが、本来は頭でイメージするより、言葉の方が分かりやすいため、大半が使う。

 無詠唱で高威力、精密操作は達人並みなのだが、普通に使って居る事から慣れているらしいと分かる。


「言葉にしていたら、対処に遅れる。それに敵に察知される事は致命的だわ。」「なら、小声で良いじゃん!あ!遅くなるのが問題なのか?」

「正解よ。ジン左がら空き。」

「のわ!」

「不可視の矢!」

「助かった!ラング!」


 話をしながらも、何度となくレイピアが隙を突いてくる。

 大剣は機動力に問題が有る為、仲間の援護、装備品の良し悪しで価値が変わる。

 軽装にしているが、装備品に魔法が付属されている為、なんとか一撃なら問題無いが、受けないに越したことはない。

 ちなみに、アヤメに付属して貰ったが、買うとなると目が出そうな程高い。

 付属する事には技術が必要で、出来る魔法師が少ないらしい。

 ムウとラングも作って貰ったが、価値がものすごい高い為、回避力に神経を注いでいる。そのおかげで、回避力が上がったのは言うまでもない。


「下がれ!」

「おう!」

「我が友に刹那の俊足を!」


 やっとツバサの魔法から逃れたらしいムウが滑るように、間に入って来た。少し髪が焦げているそして擦り傷だらけ…。

 ムウが時間を稼いでる間に態勢を整え、力を貯め、魔法をラングに掛けてもらい隙を伺う。

 レイピアを半身引いて避けるムウ、追撃を加えるアヤメに一瞬隙が出来た!


「食らえ!」


 大剣に遠心力を載せ、ラングの加速魔法による素早い動きで叩きつける。


ガンッ


 大地に食い込んだ大剣。

 アヤメは既に眼前に迫る。

 加速魔法。無系統魔法の代表。ツバサは無詠唱でアヤメに掛け、アヤメは持ち前の瞬発力で一気に間合いを詰めた。

 完璧な連携プレー。俺達のその場しのぎとは違う、長年の信頼の賜物。


「終わりよ。」


 静かな勝利宣言。そこに奢りや、喜びは皆無。

 ジンはアヤメのレイピアを首筋に当てられ、ムウはツバサの双剣で峰打ちを当てられ飛ばされ、ラングはツバサの風魔法で飛ばされた。


「こ…怖え――!」

「くっ!痛っ!」

「……うう」

「大丈夫?今回復魔法掛けるから。」

「頼む」

「…はい」


 アヤメがラングに、ツバサがムウに魔法を掛けると、傷は塞がり、痛みも引いたらしく起き上がる。

 本来回復魔法に痛みをとる効果は無いはずだが、独自の魔法薬と組合せて居るらしい。


「少し休憩しましょう。」

「アヤメ、グランド直さないと、エリナ先生が倒れるよ~」

「3人は休んでて、直してくる。」


 先日、荒れたグランドを見たエリナ先生は、何か有ったのかと、狼狽し、事情を説明したら、卒倒した。


『高校生のやる事じゃないわよ…もう少し体を大事にしなさい。手加減も忘れ無いでね…』


 と言っていたが、アヤメとツバサは十分手加減しているし、ジンは自重する気無いし、ムウは一矢報いようと必死だし、ラングは魔法が使えて大喜びで楽しくてついやり過ぎる為、結局変わらなかった。


「証拠隠滅♪」


 とツバサははしゃぎながら、直している。早い早い。


「エリナ先生は苦労性だな…」

「何故何時も気に掛けるかが、疑問だ。…邪魔だ。」

「………ムウ、言い過ぎ。」

「ラング、ムウの心の声だと思うぜ!今猛烈に悔しがってるんだろ!」

「ぐっ!うるさい!」


 最近少しずつ、ムウが表情豊かになってきた。

 少しずつ、話し方も変わった。

 前は他人を寄せ付けない、トゲトゲした物言いと無表情で、ものすごい怖かった。

 黙って居れば、かっこいい為、実はファンクラブが有る。

 だが、皆分かって無い!

 こいつ、武にしか興味無い!

 戦いになると、猛獣みたいだ。

 そして、かなり毒舌で、よくラングが怯えながらも、なだめて居る。


「そう言えば、ムウとラングは2人に関してどう思ってるんだ?」

「何だいきなり?……師匠みたいに思ってるが?後、理解者だな。」

「………僕も、理解者で有り、師匠で有り……恩人だよ。」

「なんだ!皆一緒か!」

「…ジンも?」

「ああ。憧れの位置に居る相手でもあるな!追い付きたい!」

「「…無理」」

「ひで―――!」


 今日も、沢山訓練し、そのたびに吹き飛ばされ、反省会をし、グランドを直し、訓練は終わった。


 何事も無く…




☆☆☆☆☆


「校長先生!」

「なんじゃ?エリナ君?」

「あの5人本当に高校生ですか?何故訓練が軍隊と同じ位盛大何ですか!?というか、止めて下さい!」

「無理じゃ!そして、ちゃんとした高校生じゃ。ちとやり過ぎじゃが…。」

「ちょっとじゃ無いです!」

「落ち着いてくれ…」


 あの訓練はちょっとやり過ぎて居るが、止めたら5人が暴れそうなので、そっとしている。

 まあ、ラング君は暴れ無いじゃろうが、かなり落ち込むじゃろうな…。


 最近エリナ先生の怒鳴り声が響く、校長室に、他の教師が狼狽して居るのは言うまでもない…

ご感想お待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ