諏訪大国
オリキャラ設定とか書こうかな?
いや、もう少し人数が多くなってからかな?
それでは、どぞー
沈んでいた意識が少しだけ浮上する。
感覚としては雲に乗って空に浮かんでいるかのようだ。
あれからどれくらいの時間が経ったのだろう?
未だに陣の中には誰も入って来た者はいない。
それはそうだ。
人の身ではたどり着くことが難しい場所にいるのだから。
そういえば、美桜はどうしているだろうか?
耳を澄ますと近くで寝息が聞こえる。
どうやら寝ているようだ。
目を閉じているせいで寝顔が見られないのが残念だが・・・
さて、もう一眠りしようかと思った時、陣が反応した。
誰かが陣を跨いできたのだ。
ここまで来れるなんていったいどんな奴が来たんだろう?
少し期待しながら、また旅ができると思うとうれしくなり自然と笑みを浮かべながら、ゆっくりと意識が覚醒していった。
土着神の頂点にしてこの諏訪大国を統べる王、洩矢諏訪子はとある山を目指し空を飛んでいた。
諏「いったい何があるんだろう?」
それはちょうど一ヶ月前、自分の国に強大な力があるのを感じ取った。
それはとある山の頂上付近から感じ取られた。
何故いきなり現れたのかは分からない。
それ以前にいつ国に入ったのかさえ分からなかった。
下手に手を出すのは得策ではないし、正体も目的も分からないため対策のしようも無い。
しかし、放っておくわけにも行かないのでしばらくは様子を見るために山を遠くからミシャクジ様に見張らせていた。
それから3週間くらい経ったある日、民からの願いの中に気になるものがあった。
とある山に入ると全員体調を崩してしまいどうにかして欲しい。というものがあった。
その山とは、あの強大な力を感じ取った山だ。
山から離れるとすぐに良くなるらしいが、いよいよ民にも被害が出始めた。
そして今日、私直々に出向いて何者がいるのか確かめにきたのだ。
諏「どんな奴がいるのか分からないけど、気を引き締めていかないとね」
もし、戦いになっても負けるつもりは無いが万が一と言う事もある。
そうなった場合、多大な被害が出る可能性だってある。
それだけは何としても避けなければならない。
諏「っと、ここだね」
どうやら件の山に着いたようだ。
しかし、妖力は感じない。
その代わりにあったのは信じられないものだった。
諏「これは、霊力に・・・神力!?」
そう、山の頂上付近からは、霊力と少し異質な神力だった。
それが、山全体を覆うように広がっている。
確かに、普通の人間なら体調を崩してもおかしくない。
それくらいの密度だった。
どうやらこの山だけのようだが、だからといって見逃すつもりはない。
最も力の集中している付近に降り立ち、数歩進んだところで周りの空気が一変し白い霧のようなものが周囲を覆った。
罠かと思い臨戦態勢を取るが、どうやら違うみたいだ。
警戒しながら進むとしだいに霧が晴れ、一本の木に私の目は釘付けになった。
その木は桃色の花をこれでもかと咲かせ、風もないのにその花びらが宙を舞い悠然と佇んでいた。
桜の木だ。
毎年見ている桜の木とは明らかに違う。
木そのものから神力を感じるのだ。
それに、桜の季節にはまだ早い。
桜に見惚れていて気付かなかったがその木に寄りかかるようにして寝ていたであろう少年が起きるようだった。
どうやらその少年の霊力が漏れていたようだ。
警戒しながらもその少年に近づき、神力を開放して問いかけた。
諏「お前は何者だ?」
目が覚めるといきなり幼女に問いかけられた。
諏「お前は何者だ?」
その容姿はとても可愛らしいのだが紫色の服に蛙の刺繍、そこまではいい。
何より目を引くのが目玉のついた帽子を被っていることだろう。
なんだあれ? この時代のセンスは分からないけどあれはとても前衛的なデザインだな。
さて、問いかけについてだけどぶっちゃけ言って人間です、としか言いようが無い。
実際体は人間のままだし(スペックはもはや人外だけど)。
でもそう言っても信じてもらえないんだろうな~、さっきから普通だったら卒倒レベルの神力を感じるけど全っ然余裕だし。
まあいいや、とりあえず質問に答えよう。
晴「見てのとおり普通の人間だ。名前は星月晴夜。で、君は誰で俺に何の用だい?」
幼女(神だと思う)の眉がピクリと動く。あ、なんだか気に障ったみたいだ。
やっぱりあれか?神力を軽く受け流しているからなのか?
でもこの程度じゃ、まだまだだね。
そんな事を考えていると幼女(神力持ってる時点ですでに神じゃね?)が口を開いた。
諏「我はこの諏訪大国を治める王、洩矢諏訪子。 土着神の頂点にして祟神、ミシャクジ様を束ねるものだ。この山に入ると体調を崩す者が続出してな、原因を探していたらお前がいたと言うわけだ。」
やっぱり神様でした。おー、すごいな。さらに濃密な神力をぶつけてくるよ。
これだけの神力を得るのにいったいどれだけの信仰が必要なんだか。
しかし、山に入っただけで体調を崩すって、力が戻ってきたからそれに当てられたのかな?
それなら、悪い事しちゃったな。
さて、どうやら国ができるほど時代が進んだようだしそろそろ良い頃合かもな。
立ち上がり、陣を消し桜を形成している神力を霧散させる。
諏訪子という神様は驚きつつも警戒を解かずこちらを睨みつける。
なんだか、傷つくな~。
晴「さて、心も身体も癒えた事だし俺はそろそろ行くよ。 ゴメンね、でもこれで体調を崩す事は無くなるだろうから安心して」
そういって、笑いかけ山を降りるために諏訪子とすれ違う。
諏「待て!」
その声と同時に服の袖が引っ張られる。
諏「なぜお前は私の神力を受けても平然としていられるのだ? それ以外にもあの桜はどこにやった?あれだけの神力を持った木など霊力しか持たない人間にどうこうできる代物ではない」
なんだ、そんな事か。
そんなの少し考えれば分かることなのに・・・
晴「それは、私が貴女よりも遥かに強いからですよ、諏訪子様」
そう言って、神力を開放する。
といっても、まだ全快ではないので全盛期の6割くらいにしておく。
それでも諏訪子より多いけどね。
この神力の量が美桜との絆の深さなんだよな。
諏「なっ・・・・・!!」
おー、驚いてる驚いてる。
霊力が普通よりも多いだけの唯の人間が神力を持っているなんて思っても見なかったんだろうな。
厳密には俺じゃなくて美桜のだけど。
あっ!気絶しちゃった。
参ったな、少しやりすぎたか。
放って置くわけにもいかないし仕方ない、この子が目覚めるまで適当にその辺ぶらぶらしようかな。
諏訪子をおんぶし山を降りるため空へと飛んだ。
諏訪子は思ったよりも早く目が覚めた。大体30分くらいだろうか?
諏「っん、ん~~~ここは?」
晴「おはようさん、目覚めはいかが?」
諏「!!?」
諏訪子は驚いて離れようとしたが足をがっちりとホールドしていたため無様に地面へと頭をぶつけた。
晴「おいおい、大丈夫か?」
諏「いった~~~い」
すぐに、能力を使って痛みを和らげる。
諏「あれ? 痛くない?」
晴「俺は癒しと浄化を操れるんだ。 それで、頭の痛みを癒したんだよ」
こちらをキョトンとした目で見てくるがすぐに警戒するように距離をとる。
諏「どういうつもりだ? 我はお前を排除しに来たことくらい分かったはずだ! なのに何故助ける?」
何かと思ったらそんな事か。
ため息を吐き、なにか勘違いしている少女に語りかける。
晴「何を勘違いしているか知らんが、別に俺は君をどうこうしようと思っていないし君が気絶したのは俺が原因だ。 介抱するのは当然だろ? それと、あの山の件は本当にすまなかった」
そう言って、頭を下げる。
その行動に諏訪子は、拍子抜けしたようにポカンと口を開ける。
すると、さっきまで警戒していた自分が恥ずかしくなったのか頬を若干染め、しどろもどろになりながらも謝罪してきた。
諏「あっ、そのえ~と・・・あ~う~、こっちこそいきなりゴメンね。 それと、あの山の件はこれでカタがついたんだから気にしないで」
晴「そっか、そう言ってもらえると助かるよ」
どうやら許してもらえたようで、はにかみながら笑うと諏訪子も容姿に見合った笑みを浮かべた。
諏「ねぇ、これからどうするの?」
唐突に諏訪子が聞いてきた。
晴「まだ決めてないけど、旅の続きをしようかなと思っているよ」
実際、眠る前はあまり世界を見て周れなかった。
諏「もしよかったらうちの神社に寄ってかない? さっきのお詫びもしたいしさ」
そういえば、諏訪子は神様だったっけ?
神力があっても素で忘れそうになる。
特に口調とか見た目のまんまだし、変にカリスマぶっていると違和感しか感じない。
諏「なんだか失礼なこと言われている気がする」
こちらをジト目で見てくる。
まさか、心が読まれた?
流石、神様!!
晴「是非に!と、言いたいところだけどいいのか? こんな得体の知れない人間を招いたりして?」
諏「大丈夫だよ、それに晴夜は信用できる! さっき、能力を使ってもらった時すごく安心できたから」
晴「そっか、ならお邪魔しようかな」
そう答えると「やったー」と、はしゃぎまわる諏訪子を見て、ホントに神様なのか?と本気で考えたのは俺だけじゃないはず。
諏「それじゃあ、行こっか」
そう言って、手を掴み空へと浮かぶ。
それに合わせ、自分も空へと浮かぶ。
諏「いざ、私の神社へ~」
そう言って、自分の隣を飛ぶ幼女兼神様は終始とても楽しそうに笑っていた。
美桜「(んにゃ・・・おはようなのじゃ晴夜)」
今頃起きたのかよ・・・
やっぱり、諏訪大国でした。
時代を飛ばすと話が作りやすくていいね♪
ご都合主義ですが、生暖かい目で見てください(_)
感想・要望まってま~す^^/~~