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決闘、その後

大和の神々を圧倒した晴夜達、その翌日に訪問者が・・・


それでは、どぞー

決闘があった日の翌日、いつものように朝食の準備をしていると珍しいことに来客があった。


天鈿女「おはよう~、来ちゃった♪」


天照「おはようございます、朝早くに押し掛けてしまい申し訳ありません」


神奈子「おはよう、天鈿女が無理矢理ね・・・」


その人物は、天照、天鈿女、神奈子だった。

っていうか天鈿女、少しは自重しろ。


晴「おはよう、随分と早いんだな。 戦後の処理は諏訪子が起きて朝食を食べてからにしてくれ。 皆も食べるか?」


聞くと、三人ともコクンと頷く。


晴「それじゃ、もうすぐ出来るから居間で待っててくれないか?」


そう言うと、ぞろぞろと居間の方へ歩いていった。

諏訪子と俺と美桜の他に3人分を新たに追加し、朝食が出来た。

今日の献立は、焼き魚に青菜のおひたし、大根の味噌汁に大根の浅漬けだ。

古き良き日本の食卓?卵が無いのが不満といえば不満だが無いものは仕方ない。

出来たものを居間に持っていくとなにやらカオスな状況になっていた。


諏「神奈子は分かるとして、何でお前らがここにいるんだ!?」


天鈿女「あら?なにか問題でも?晴夜が朝食をご馳走してくれるって言うから居るんだけど」


諏訪子はこちらを振り返り詰め寄ってくる。


諏「晴夜!どういうこと!?」


晴夜「朝食の準備していた→大和の神々来訪(アポ無し)→朝食まだ→朝食食べる?→現在。 分かったか?」


これで分かったら結構すごいな。


諏「やっぱり、お前らが押し掛けてきたんじゃないかー!」


再び、天照と天鈿女のところに食って掛かる。


晴「とりあえず、飯にしようぜ」


ピタッと諏訪子の動きが止まり、シュバッと自分の席に着く。

他の3人も各々テーブルに座した。


天照「あら、一人分多いのでは?」


俺を含めこの場には5人しか居ない。

だが、これでいいのだ。 そろそろ起きて来る頃だろうし。


美桜「んにゃ~、もう朝かの~?」


眠そうな顔をして居間に入ってきたのは美桜だ。

どうやら、朝が弱いらしい美桜はいつも起こしに行かないと起きないのだが今日は珍しく自分から起きてきた。だが・・・


晴「美桜、着物が崩れている。来客が居るんだから直してきな」


今の美桜の状態は、着物がはだけ胸が露出しており、下は結構危険な所までいっている。


美桜「にゃ~、晴夜~直してくれんかの~?」


これもいつものことだ。

立ち上がろうとすると、天照と天鈿女に止められた。


天照「わ、私達が直してきますから晴夜さんは待っていてください」


晴「えっ、でもお客にそんな事させるわけには・・・」


天鈿女「だ、大丈夫だよ!私達、いつも着物着てるから30秒もかからずに終わらせられるから」


いや、そういう問題じゃないんだけどな・・・

二人の迫力に押され、結局頼む事にした。

その後は、皆で朝食を食べた。

3人にも好評だったのは素直に嬉しい。

美桜はまだ眠いのか、ときどき船を漕いでいるがご飯粒の一つも落とさないで食べている。

一種の才能だな。流石神様クオリティ。

朝食後は、神達で今後の諏訪の信仰をどうするか話し合いをしていた。

何でも、ミシャクジ様の祟りが恐ろしいとかで信仰を変えることが出来なかったらしい。

最終的には、洩矢神社を守矢神社へと名前を変え、神奈子へと信仰が流れるようにすると言う方法で話が決まったようだ。

神奈子はこの神社に居つく事としたらしい。

祀るべき神が居ないのでは神社として成り立たないし。

その間俺は何をしていたかと言うと、縁側でお茶を啜っていた。

美桜は俺の膝を枕に寝息を立てている。

久しぶりにほんわかのんびりとしていた。

後ろから殺気にも似た視線が二つ飛んで来ていたが気にしない。


天鈿女「さぁ~て、話も決まったことだし・・・」


一度言葉を切り、ぐーっと伸びをする。


天鈿女「晴夜、その子について話して欲しいな?」


小首をかしげて笑顔で言ってくる。

これだけなら、可愛らしいのだが目が笑っていない。

見ると、天照も同じような表情でこちらに来ている。

神奈子は呆れた顔を、諏訪子は知っているからなのかお茶と茶菓子を持ってきて縁側で寛いでいる。


晴「美桜のことか? ん~、俺だけの神様って所かな?」


実際は少し違うが概ね合っているのでこれで押し通す。


天照「それでは説明がつかないことがあります。あの神力はいったいどこから来てるのですか?」


神奈子「それは、私も興味あるね。 いったいどういう原理なんだい?」


それを説明するとめんどいから、かなり端折って説明する。


晴「えっと、俺の体に俺と美桜が存在していて、美桜は神様だから信仰が無いと存在できないだろ? だから、俺と美桜の絆の深さがそのまま信仰及び神力として美桜の力になるってところかな?」


う~ん、上手く説明できないな。

3人もよく分かっていないようだ。

そこで、美桜が口を開く。


美桜「ようするに、愛の力という訳じゃ」


あくびをして寝返りを打つ。

3人は固まったまま動かない。


晴「ありゃ、起こしちゃったかな?」


その言葉にまるで気にするなとでも言っているかのように耳をピクピクと動かして寝てしまった。


晴「だ、そうだけど分かった?」


納得していないようだが、相手自身がよく分かっていないことを悟ったのかそれ以上追求はしてこなかった。

天照と天鈿女が「妬ましい」と言っていたがそれは誰の耳にも入らなかった。











その日の夜は、宴会だった。

何でも、新しい家族が増えることのお祝いを建前とし、ただ騒ぎたかっただけみたいだ。

神奈子と諏訪子は一度全力を出し切った間柄なので、結構打ち解けていた。

天照と天鈿女は美桜と気が合うようで酒を酌み交わしていた。

もはや、女子会といってもいい雰囲気になっていた。

俺は、料理を作っては運びを繰り返していた。

そして、悲劇は一段落ついて俺も酒を飲もうと席に着いたときだった。


神奈子「わらひのさけがろめらいっていうのかー!」


見事に出来上がっていますよこの神。

戦いの時の威厳やらカリスマはどこ行った?

あまりにしつこいので周りに助けを求めようとすると、


天鈿女「えへへ~、私と飲みましょうよ~せいや~♪」


ガシッと、腕に抱きついてきたのは天鈿女。

こっちも完全に出来上がっている。

美桜と天照は縁側で美桜の能力によって創られた桜で花見酒、諏訪子は既に寝てしまっている。

というか、またこのパターンか!?


晴「とりあえず二人とも、一旦落ち着こう」


俺の制止も聞かずにじりじりと近づいてくる二人。

後ろはすでに壁、前には出来上がった酔っ払いが二人、助けは期待できない。

あれ?詰んだ?


神奈子「さぁ、わらひのさけをろめー」


天鈿女「きゃはははははは!」


晴「ちょっ、まっ、アッーーーーーー!」


俺は何時の間にか意識を失っていた。


なんだか、宴会の時はワンパターンな気がする。

そろそろ次のパターンも考えなくては・・・


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