なんとなく短編書きたくなったから書いてみた。(バトル編前編)
続きなのら~
「みゅ〜 まずはかる〜く10人からいってみよ〜」
司会者がそう言うと、10人の男がフィールドにやって来た。
体型はゴリマ○チョから細マ○チョ、イケメン、ガリガリと様々である。
「気を付けろ、あのメイド服の女は雷魔法の使い手だ」
「なんとか魔法を避けて魔力切れになった所を一斉攻撃で倒そう!」
「……ちょっと待って、t」
「オオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」
「……はぁ…」
何かを忠告しようとした男を無視して円陣を組み、雄々(おお)しく雄叫びを上げる。
「気合い万全だね〜 それでは〜試合開始だよ〜」
ピー
「まずは手始めに♪"指閃"♪」
"指閃"とは、簡単に言うと人差し指から細い雷のレーザーを放つ魔法だ。
チッ
「熱っ」
陽子が放ったレーザーはリーダー格のゴリマ○チョな男の頬を掠めた。
「……今のは少し油断しただけだ」
「次は無いかもしれませんから気を付けて下さいよ」
「おぅ」
「余所見するな! 次が来るぞ!!」
男達が構える。
「"指閃・乱"♪」
"指閃・乱"は"指閃"の応用版で、全ての指から雷のレーザーを一斉に連続で放つ魔法だ。
指の角度によってレーザーの進攻方向が変わる。
「うぉ!?」
「ぐっ…」
「ふん」
「たりゃりゃりゃりゃりゃ…」
「がぁぁぁぁぁっ!!」
「ジム!? ぐぁっ!?」
「楽勝楽sy…おっと」
「……ふっ」
「ヒャッハ! 弾幕には弾幕で対抗だァァァァァ!!」
「むぅ…」
男達はレーザーの弾幕を辛うじて避けたり、少し掠めたり、身体を揺らすだけで避けたり、高速で殴ったり蹴ったりして消したり、避けきれずに直撃して倒れたり、仲間を気にかけたが為に動きを止めて喰らってしまったり、余裕振って当たりそうになったり、己の能力ですり抜けたり、弾幕で対抗したり、弾幕が一切来なくて寂しかったりしていた。
ちなみに、陽子は…
「ふふ♪ふふふふふ♪ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ(ry)ふふふふふふ♪」
……"超"笑っていた。
「ぐぅ…かなり喰らっちまったがそこまでダメージにはなってないな。 お前ら大丈夫か?」
「はい」
「ふん」
「うん!」
「楽勝だぜ」
「……ん」
「ヒャッハ! こんくれー大丈夫だよ!!」
「……うむ」
「ぐふっ…」
ガクッ…
「ジム!? ジィィィィィィィィィィィィム!!」
ジム、戦闘不能。
残り9人。
「……惜しい仲間を亡くしたな」
「いや、まだ死んで無いから」
みょん…
「……む?」
みょん…みょん…
「何だ? この音は?」
みょみょん…
「んー…何かが跳ね返るような音だね」
みょみょん…みょみょん…
「……どんどん速くなってきてねーか?」
みょみょみょん…みょみょみょん…みょみょみょん…
「……来るぞ。 構えろ!!」
9人がゴクリと唾を飲んだ瞬間…
みょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょみょ…
なんと、さっきまで陽子が放ち続けていたレーザーの弾幕が全て壁や床を跳ね返りながら尋常ではない速さで此方に向かってきていたのだ。
「なん…だと…」
この絶望的な光景を見た9人は思わずハモってしまった。
「お、お前ら…こ、こここ、こんなんに恐怖をかか、感じてる場合じゃねねねねねねぇよ…」
「そそ、そうですよね…」
「怖い…けど、頑張る」
「ヒャハハ、面白くなってきたぜぜぜぜぜぜぜぜぃ…」
「ジムの仇…」
「ここからは各自の生存を考えろ。 全員死ぬな!!」
「……いくぞ」
その掛け声と同時に、男達は走り出した。
〜1時間後〜
「ぐうぅ…」
「あ、あぁ…」
「い、嫌だ…死にたく…ないょ…」
「ヒャ、ハ…ハ…」
「ジム…すま…ん…」
「俺は…死ぬ、のか…?」
「くっ…」
「……ぅ」
フィールドには完全に無傷の陽子と、黒焦げになった9人の男達が横たわっていた。
レーザーの弾幕は既に消えている。
全員、身体のあちこちを貫かれたのでフィールドは血塗れである。
中には血だけではなく、様々な内蔵がはみ出ていたり、飛び散っていたりとこれ以上描写すると18禁になりかねないグロテスクなことになっている。
……正直、吐きそうだ。
「ふふふふふふ♪」
……そんな地獄絵図を見ても笑っていられる陽子は怖すぎる。
そして、この地獄絵図を作った魔法の名を誰に言うまでもなく言い放ってフィールドから降りていった。
「"指閃・跳"♪」
〜陽子がフィールドをグロテスクに汚してしまったので、連続バトルを中断して掃除中〜
「みゅ〜 やっぱり〜陽子さんは〜強いね〜」
みゅ?
あれれ〜?
もしかして〜ボク視点?
みゅ〜
恥ずかし〜よ〜
ん〜
じゃ〜
ボクの自己紹介を〜してあげるよ〜
ボクは〜ディスカだよ〜
え?
アンシェじゃないの?
違うよ〜
ボクは〜アンシェと似て非なる存在なんだよ〜
性別も〜違うし〜
髪と〜服の色も〜アンシェはピンクなのに対し〜ボクはパープルだし〜
口癖も〜若干違うんだよ〜
まぁ〜眼の色は同じ蒼なんだけどね〜
え?
アンシェの眼の色は明るいグリーンじゃないの?
ん〜
あれはね〜カラコンなんだよ〜
明るく見えるように〜着けてるんだよ〜
でもね〜
ホントは〜ボクと同じ眼の色なのが〜気に入らないみたいなんだよ〜
え?
何でアンシェは蒼い眼が気に入らないの?
それはね〜
おぉ〜っと〜
そろそろ〜バトルが再開されるみたいだから〜司会の仕事しなくちゃ〜
それでは〜
またね〜
〜掃除が終わってバトル再開〜
ナレックスだ。
フィールドが掃除されている間にちょっと家に帰っていた。
……何をしていたかはノーコメントだ。
まぁ、言わなくともわかるだろうな。
「みゅ〜 それでは〜連続バトル再開だよ〜!! 次は20人〜逝ってみよ〜」
「漢字違う!?」
1人の細い男が司会者に突っ込んだが、無視された。
ピー
「って、いきなりかよ!?」
そしてバトルは、ブザーだけで何の掛け声も無く始まった。
「さっきは時間掛けすぎちゃったから♪一気にいくよ♪」
「え゛っ!?」
「"雷波"♪」
前方に雷の波を放つ魔法。
5/1で麻痺らせる。
「うぉ!?」
「きゃあ!」
「シビビビビビビビビビビ…」×10
運が悪く、10人ほど麻痺した。
「くっ…」
「痛くないわ」
「それはそうよ♪ だってそれ♪ポ○モンの"電磁波"とほぼ同じだもん♪」
ポ○モンを知らない奴はいないだろう。
いい例だ。
もし、知らない奴がいたら調べろ。
「続いて♪"雷鎖縛"♪」
雷で創られた鎖を複数放ち、相手を捕縛して一切の動きを封じる技。
少しでも触れたら麻痺る。
「シビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビ…」×19
「くっ… "土砂使い"の私まで痺れそう…」
「じゃあ♪痺れちゃえ♪」
さらに鎖を放つ。それにより、サンボ○スターに名前が似ている能力を持つ女がグルグル巻になった。
……熟鬼な女である。
「があああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「これで終わりね♪ "雷塊・極大"×5♪」
前方に雷の塊を放つ魔法。
だが、今回は上空から落とすようだ。
大きさは極大・大・中・小・極小とある。
ちなみに、極大はかの"元○玉"の2倍くらいの大きさである。
……それを5つも放ったら小さい星なら滅亡してしまうのではないか?
――――――――ドッッッゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ…ン…
フィールドが吹き飛んだ。
「………」×20
「ふぅ♪すっきりした♪」
……陽子以外全員戦闘不能。
まぁ、20人共麻痺して身動きが取れない所にあんな馬鹿でかい魔法を5つも叩き込まれたら大抵こうなるだろう…
〜フィールドが吹き飛んだくらいで一々直していたら埒が飽かないので、引き続きバトル開始〜
「みゅ〜 もうめんどくさいから〜100人逝っちゃえ〜」
「え゛っ!?」
100人がハモった。
「じゃあ♪あたしもめんどくさいから一撃で終わらせよ♪」
「え゛え゛っ!!?」
100人が再びハモった。
「それでは〜バトル開始だよ〜」
「ちょっ、待っ!!?」
100人がまた再びハモった。
ピー
「いくよ♪ 7つ奥義♪紅♪"赤光"♪」
全てを破壊し、全てを破滅させる禍々(まがまが)しき紅い雷を"止め"と念じるまで永遠に広範囲に落とし続ける7つ奥義の一つ。
「え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ…」
100人共、絶叫しながら地に沈んでいった。
……面倒くさいからって奥義はあり得ないだろう。
はぁ…
「はい♪終わり♪」
観客には陽子の笑顔が鬼に見えたらしい。