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戦極結承 ◇◇ ~バッドエンドへ向かう少女の物語~  作者: 空斬しゅう


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82話 疑惑の視線と追跡者たち

今日は朝から冒険者ギルドに行ってきたけど、オーガに関する最新の情報はなかった。

その後に、図書館に行って本を数冊借りてきた。

今は昼食を食べるために、椿さんのおすすめのレストランに来てるんだよ。超楽しみ。


お店は満席に近い状態だけど、落ち着いた感じで、いい雰囲気の店だったよ。

でも案内されて席に座ったんだけど、隣の席の人達がジロジロ私を見て来た。


はあ、チョットだけお洒落したのが仇になったかな?

今日はラベンダー色の膝丈ワンピースに白色の羽織りをしてるぐらいだから、そこまで目立たないと思うのだけど。

隣に座っているのは30代ぐらいの女性二人だけど、一人は**冒険者風(剣士)**でこちらをチラッと見るぐらい。

もう一人は目を輝かせて私をガン見して、今にも話しかけてきそうな雰囲気だった。 (やめて、話しかけないで……)


私は話しかけてこないように本を読んで知らんぷりをして、視線は無視した。

しばらくすると、突然ガタッと音がして冒険者風の女性が立ち上がり、「きさまっ」って声が聞こえたけど、もう一人の女性に止められていた。


え? 私に言ってた? 何かこっちを見てる気がするんだけど?

私は 気づかないフリをして無視したけど、やっぱり何か凄い睨まれているよね?

料理は美味しかったけど、隣の人のせいで、落ち着いて食べれなかったよ。


店を出てしばらく歩いていると、ふと気づいた。

これは……つけられているね。


私は知らないフリをして、人気が少なく広い広場にわざと向かった。

そして、『危険感知』が反応している場所に向かって声をかけた。



「それで、私に何の用ですか?」


「そこの角に隠れている、冒険者風のお姉さん?」



角から予想通りの女性が姿を見せた。 さっきの剣士の人だ。



「それをどこで手に入れた?」



は? そんな事を聞くだけで、あんなに殺気を放って後をつけてきたの?



「教えるわけないでしょう?」


「やっぱり奪ったものか」


「きさまは盗賊の一味だな?」


「そんなわけ無いでしょう」



何を言ってるのこの人? 被害妄想?



「それを置いていけ! さもなくば痛い目をみるぞ?」



剣を私に向けて脅してきた。



「痛い目を見るのは、あなたかもよ?」



私は**「オリハルコンの盾」**を取り出して構えた。



「それは、お前がつけていいものではない!」



この女は一瞬で私まで接近してきて剣を振るった。 速い!



私は盾で受けるつもりだったから衝撃に備えたけど……衝撃なんて全然こなかった。

女は凄まじい連撃を繰り出しているけど、私の盾はその衝撃すら完全に吸収し、弾き返していた。


うわ~、この盾、思ってる以上にエグイかも。完全無効化だよ。


段々と女の顔に焦りが見え始めてきた。

必殺技みたいなのを放っても、私は微動だにせずに軽々と弾き返しているからね。

でもこの女も結構強いよ。でも何でこんなに怒ってるのだろう?

私も少し冷静になってきて、この人が何か勘違いをしてるのがわかってきた。


う~ん、魔法だとやり過ぎてしまうし、どうしよう?


あ、そうだ!



「え~っと? これは最初で最後の警告です」


「恥ずかしい思いをしたくなければ、負けを認めてください」


「このまま何も出来ずに負ける方が恥ずかしいわ!」



駄目だね、これは。聞く耳持たずだ。 じゃあ、やっちゃうよ?


私は盾に隠れながら、女を指定してスキルを発動した。



≪染色取り消し(オール・リセット)≫


シュワンッ!


……あ、やり過ぎたかも?

彼女は気づかず私に攻撃を続けているから、教えてあげた。



「私は今、あなたに攻撃をしましたよ?」


「何を言ってる?」


「自分の姿を確認して下さい。あなたは今、全裸ですよ?」


「は?」



彼女は視線を下に向けて自分を見た。



「え? 裸? え?」


「え? どうなって・・・」


「きゃあああああああああ!!!!」



彼女は剣を捨てて、その場にへたり込んだ。



「マティルダ!」



もう一人の女の人が走ってきて、マティルダと呼ばれた人にマントをかけてあげた。



「すまない、サーラ……」


「少しは冷静になった?」


「あ、ああ……」



サーラと呼ばれた人は、私に向かって頭を下げてきた。



「ごめんなさい。あなたのつけているブレスレットが知人の物に似ていたので」


「盗まれたと思って取り返すつもりだったの」



え? ブレスレット? 染色した服の事じゃなかったの?



「これですか?」



私は腕のブレスレットを見せた。



「ええ。知人はもう亡くなったのだけど、そのブレスレットは特注品だったから同じものは無いはずなの」


「突然攻撃をして悪かった。それを見て頭がカッとなってしまった」


「いえ、わかってもらえればいいです」


「しかし、本当によく似ているな」


「それはどこで買ったの?」


「これは母の形見です」


「形見?」


「はい、母は2年ほど前に亡くなりました」


「え? 2年前?」



ん? なぜ、そこに反応するの?



「ごめんなさい、あなたの母親の名前を聞いてもいい?」


「母の名は……**結月ユヅキ**です」


「!!!」



二人とも、物凄く驚いた顔をして私を見ている。


え? もしかしてお母さんの知り合い?



「何度もごめんなさい。あなたの年齢と出身地が知りたいのだけど」


「私はナルイラ出身で、15歳です」


「!!!」



サーラさんは突然、私を抱きしめて泣き出してしまった。



「あなたは……あの時、ユヅキのお腹の中にいた子供なのね」

読んでいただきありがとうございます。

基本は一週間ごとに更新するつもりです。

ただ状況によってはきりのいい所まで連発で投げるかもです。


また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。


最後に投稿へのモチベーションを維持する為にも、コメントや評価、ブックマークをして頂けると執筆を続ける励みになりますので、どうぞよろしくお願いします。

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