61話 死闘、そして切り札
よし、作戦成功~! MPは回復したよ。 これで気兼ね無く撃ち続けられるね。
私は数十発のエアカッターを放った。
「ちっ」
男は遮蔽物を利用しながら避けているけど、私は構わず木や岩を切断しながら魔法を撃ち続けた。
でも、ちゃんと威力は抑えているよ? 自然破壊は最小限に抑えないといけないからね。
男は大きな岩の後ろに隠れたから、少し威力を上げて岩を削りながら、その岩の周囲の木も切断し続けた。
そして予定通り、岩の周囲の木を全て切り倒した。
これで隠れるところは無くなったね。
「これで終わりね」
私は弾幕の数を倍以上に増やして、避けれる範囲をなくしてから残りの岩を破壊した。
「ああ、終わりだ」
「え?」
真後ろからの声がして、危険感知も同じ位置を示していた。
『転移』!? いや、これも加速!?
私は飛び退きながらシールドを張ったけど、あまりにも近すぎて……背中からザックリ斬られてしまった。
「がはっ……!」
やばい! 斬られた痛みは無理やり抑えこんだけど、これが剣だったら、私は即死だった。
ナイフだったから、何とか生き残れたけど……HPは間違いなく残り1桁になっている。
私はこの一瞬で次の行動を考えた。
魔法で回復優先?
追撃されない様にシールド優先?
近付けさせない様に攻撃優先?
どれも悪手な気がした。
なら、全て同時にするしかない。
私は無様に地面に転がりながらも、**攻守一体の魔法(炎の球体)を発動し、同時にアイテム袋から「最高品質の回復薬」**を取り出して飲んだ。
さすが私が作った回復薬だね、HPは一瞬で全快した。 (まあ、私の最大HPが低すぎなのもあるけどね……)
そして、相手の位置を確認してから、私の周囲に展開した炎の球体を解除した。
「お前、本当にMP回復があるのか?」
「あれだけ魔法を撃ちまくったのに、まだ最後に強力な炎のシールドを作りだすか」
「危うく焼け死ねとこだったぜ」
「そのまま死んでくれたらよかったのに」
「ま、お前の攻略はもうわかった。次は確実に殺す」
「そう、奇遇ね。それは私も同じよ?」
私はアイテム袋から**「木刀」**を取り出して構えた。
「は? お前の作戦は近接戦闘と魔法の同時攻撃か?」
「それがわかったところで防げるの?」
私はエアカッターを撃ちながら木刀を振り回した。
「くだらねえ」
魔法をナイフで弾きながら、木刀での攻撃は余裕で避けられた。
「それが剣でも、素人が振り回した剣なんて脅威にならないな」
男は徐々に私に近付いて来てた。
私は目の前に来た男の頭をめがけて、上段から木刀を振り下ろした。
「バカが」
男は左手のナイフで木刀を受け止めつつ、右手のナイフを私にめがけて刺しにきた。
勝ったと確信した顔で。
でも。 私の木刀は、男のナイフを豆腐のように切断しながら、勢いを止めずに男の体を切り裂いた。
ザンッ!!
「な、なん、だと……!?」
男は驚愕した顔をしながら、地面に倒れた。
私は木刀に向けていた**『極フォールスマジック(偽装)』を解除した。
木刀の幻影が消え、そこには赤熱する「ファイヤーブレード(魔法剣)」**が現れる。
「私のファイヤーブレードは、鉄ぐらい簡単に切れるのよ?」
「木刀だと油断して、私の剣を受けてくれて助かったわ」
ああ、もう死んでるから聞いていないね。
はあ、疲れた……。 本当に死ぬ寸前だったから余計に疲れたよ。
早く宿に帰ってゆっくり休もう。
報告は明日でいいよね?
読んでいただきありがとうございます。
基本は一週間ごとに更新するつもりです。
ただ状況によってはきりのいい所まで連発で投げるかもです。
また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。
最後に投稿へのモチベーションを維持する為にも、コメントや評価、ブックマークをして頂けると執筆を続ける励みになりますので、どうぞよろしくお願いします。




