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戦極結承 ◇◇ ~バッドエンドへ向かう少女の物語~  作者: 空斬しゅう


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53話 闇夜の死闘

「やるな~嬢ちゃん」


そう言いながら、大盾使いの男は余裕の表情をしながら私に近づいて来た。



「まさか俺の部隊がやられるとはな」


「あなたを倒して終わりよ?」


「はっ! 確かに無詠唱魔術はすげーが、それだけで俺に勝てると思ってるのか?」


「もしかして後続の部隊を期待してるの?」


「もう一度言うよ? あなたで最後よ?」


「なんだと!?」



私はファイアーアローの弾幕を放った。



「ちっ」 驚く事に大盾で全てを防ぎながら、私に向かって突進してきた。



「アースランス!」



接近してからの魔法すら防がれてしまった。

直線的な攻撃は全て防がれるね。なら……。


男は再び大盾を構えて突進してきた。



「アースシールド!」


動きが一旦とまった所へ、≪闇よ≫!



「なんだと!?」


「ポイズンアロー!」



暗闇のなかに数十発の毒の矢を叩き込んだ。

これなら1発ぐらいはかすめるだろう、でもそれだけで致死の毒にかかるから終わったかな?


そう思った瞬間、またゾクっとした。

私は慌てて後方へ飛びのいた。 そしてさっきまで私がいた所を、剣が通り過ぎていった。



「ちっ、これも避けるのか」



そう言って男は瓶を後ろに投げ捨てた。

あれは解毒薬? この男、強いね。


でも、もう終わり。



「私の準備は終わったよ? 何か言い残す事はある?」


「俺の盾は魔法も防ぐ、てめえの攻撃は効かねぇよ」


「あ、そう」



私は無色化して待機させていたダークアローを視認できるようにした。



「なんだと!」



男を中心に、ほぼ360度にダークアローが出現した。



「直線的な攻撃は防げるのだろうけど、360度からの一斉攻撃をその盾一枚で防げるの?」


「ま、待て!」



待てと言われて待つわけがないでしょう?



「ダークアロー!」



ズダダダダダダ!! 弾幕が消えた後には、地面に倒れ伏した男がいた。


「ぐっ……」 まだ生きているの? とんでもない防御力ね。


まあ、盾も手放しているし動けなさそうだからエアカッターで終わりね。

念の為に、近づかずに魔法を放とうとした。



ゾクッ!!



え? 何で?

私は状況を確認する前に魔法を発動した。



「アイスシールド!」



ガキィン!!


その瞬間、金属同士がぶつかる大きな音がした。

そして大柄な戦士風の女性が私に剣を向けて立っていた。



「何こいつ? 隠密スキルを使って死角から攻撃したのに防いだわよ?」


「ラベェール! お前も来ていたのか!」


「俺に回復薬をくれ!」


「情けないわねスカ、幹部の一人なのに、なんてざまよ?」


「いいから俺を回復しろ!」


「ふん、あんた、その手と足じゃあ、もう自慢の盾も持てないよね?」


「防御だけが取り柄のあんたが盾を持てなくなって、生きている意味ある?」


「なっ、俺はまだ……」


「もういいわ、死になさい。目障りよ」


「や、やめろ!」



ザシュッ。 ラベェールと呼ばれた女は、スカと呼ばれた男に止めをさした。

仲間割れ? いや、粛清か。


やばい、この女もヤバイ。

自動回復があるとはいえ、魔法の連発しすぎでMPも減ってるし、今この女と戦うのはヤバイ気がする。



「あなた何?」


「何って言われても、盗賊に答える気はないよ」


「そう。でも伝説の無詠唱魔術に氷魔法、更には大規模な殲滅魔法」


「そして絶対的な防御力を誇ってたスカさえ、押し切ってしまう魔法力」


「私の専用武器を持ってきていない今は、戦うべきじゃないわね」


「まあ、その顔は覚えたから再戦はまた今度ね」


「逃がすと思うの?」


「逃げて欲しそうな顔をしてるわよ?」



私達はしばらくにらみ合った。

図星だ。今の私には彼女を確実に仕留める余力がない。



「冗談よ」


「私は、『ヴァントス盗賊団』のラベェールよ。覚えておいてね」



女はそう言って、背を向けて闇へと去って行った。


はあー……助かった~。 自分から首を突っ込んだとはいえ、今回は疲れたよ~。


すっかり忘れていたけど、助けた人からお礼を言われたけど、適当に受け答えをした。

それに倒した盗賊の後始末はやってくれるとの事なので、任せて私は馬車に帰った。

読んでいただきありがとうございます。

基本は一週間ごとに更新するつもりです。

ただ状況によってはきりのいい所まで連発で投げるかもです。


また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。


最後に投稿へのモチベーションを維持する為にも、コメントや評価、ブックマークをして頂けると執筆を続ける励みになりますので、どうぞよろしくお願いします。

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