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戦極結承 ◇◇ ~バッドエンドへ向かう少女の物語~  作者: 空斬しゅう


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47話 聖女のビジネスと大商人の野望

今日もいつも通り、ブルーナの部屋で寝る前のお喋り中。

まあ、喋り続けているのはブルーナだけどね。



「そうだ、ブルーナに聞きたかったのだけど」


「何?」


「私達が初めて会った、あの日は王都からの帰りだったんだよね?」


「噂で聞いたのだけど、染色された生地の出所を調査しに行ったって聞いたけど本当?」


「うん、本当だよ」


「それって私の事だよね?」


「うん、間違いないと思う」


「でも、ロスさんに一度も聞かれた事がないけど、気づかれていないのかな?」


「ううん、私も直接、話したわけじゃないけど、今は気づいているよ」


「もちろん、最初は知らなかったはずだけど、ユイが私の服を全て染色してくれたからね~」


「私が初めて染色してくれた服を着て、お父さんの前に出た時は、ビックリした顔をしてたけど……全く何も聞いて来なかったよ。たぶん、その時に察したんだと思う」


「商売上、色々聞きたかったと思うけど、ユイが**『命の恩人』**って事を優先して黙っているのだと思う」


「そうだよね、ブルーナの服は全部、私が色を付けたからね」


「ロスさん、染色した生地が欲しいの?」


「う~ん、自分が着たいって事じゃ無くて、商売をしたいって事だと思うよ」


「でも、商売事にユイを巻き込みたく無いから黙っているのだと思う」



そっか~、何か気を遣かわせちゃってるね。



「ユイはそんな事気にしなくていいよ」


「うん、ありがとう」


「でも、ロスさんなら私の秘密を知っても黙ってってくれると信じているから、ある程度の数なら提供してもいいよ?」


「ただ、定期的な納品は無理だけどね」


「本当にいいの? 無理しなくていいよ?」


「大丈夫だよ、生地だけ用意してくれたら、それにスキルを発動するだけだし」


「今は、スキルが及ぶ範囲も結構広いからまとめて大量に量産できるしね」


「でも色の材料が無くならない?」


「私も最初はそう思って、大量の材料を用意したけど……スキルで染色に使う量は手作業で使う分の1%にも満たないみたい」


「しかも、どんなに大量でも一回のスキル発動で色の材料を使う量は固定みたいなの」


「だから今、私がもっている材料だけでもスキルを数千回は余裕でできるよ」


「じゃあ、作ってもらった物を商売に使うけど本当にいいの?」


「うん、私の目標は**『色鮮やかな世界を作る事』**だから」 「皆が鮮やかな色の服を着ている世界って素敵じゃない?」


「でも目立ったり、騒がれたりするのは嫌だから、それをロスさんが代わりに引き受けてくれるなら、こちらからお願いしたいぐらいだよ」


「そっか、わかった!」


「じゃあ明日、お父さんに伝えるね」


「うん、よろしく」


「じゃあ、今日もそろそろ寝ようか」


「うん、今日もね」



そう言ってブルーナは私の手を引いてベットに向かった。 そしていつも通り手を握ったまま、二人で横になった。



「ブルーナ、おやすみ~」




今、私はブルーナと一緒にロスさんの部屋にいる。



「ユイさん、本当によろしいのですか?」


「うん、ブルーナから聞いていると思うけど、こちらの条件をのんでもらえるなら大丈夫です」


「もちろん、必ずユイさんの秘密も守ります」


「契約書も用意させていただきます」


「後、契約料や売り上げの一部が報酬となりますので、商業ギルドに登録して商業ギルドカードを作ってもらえませんか?」


「え? 別にお金はいらないよ?」


「私、故郷でも無料で配ってましたし」


「えっ? 凄く価値があるのに無料で配っていたの?」


「うん、実験用に生地とかも提供してくれてたし」


「本当、ユイは**『聖女』**だね」


「やめて、街で突然、崇められても困るから」


「しかし、商売事なのでこれは無料とはいきません」



ちょっと気が引けるけど、まあいいかな?



「わかりました。一応、商業ギルドのカードは持っていますが、これは使えますか?」



前に貰ったカードをロスさんに渡した。


「こ、これは、商業ギルドマスターが特別承認したカードじゃないですか!」


「それ使えます?」


「ええ、もちろん。 これで何の問題もないです」


「しかしあの爺さんがよく発行しましたね……」


「解毒薬の件とか色々ありましたからね」



その後、私は言われるがまま、書類にサインをした。


そして今は、馬車に揺られてロスさんが所有する倉庫の一つに向かっている。



「お待たせしました。こちらが生地等の保管をしている倉庫になります」



えーっと? これ倉庫? 大きすぎないです? 体育館くらいあるよ?

私は建物の大きさにビックリしながらも中へ入っていき、目的の場所に案内されました。



「え? この辺り全て生地なんですか?」


「はい、どれでも好きな色を染色していただいて大丈夫ですので、ご自由にやってください」


「どれぐらいの数をやればいいでしょうか?」


「ユイさんの負担にならない範囲で結構です」


「極端な話、ここの物、全部でもいいって事ですか?」


「はい、生地なんて他からいくらでも手に入りますから」


「契約上の納入個数は1つからで、上限は定めていませんので」


「わかりました。とりあえず、ここにある物は全て染色してしまいます」


「え? 全て? ここにある生地は、この街でも1年は余裕でもつ量なんですが?」



私はスキルを発動し、範囲内の物すべてに色をつけた。



シュワンッ!



「っ!? 凄い、この量を一瞬で?」



私は少し移動をしてスキル範囲を調整し染色を繰り返した。 10回ほど移動と染色を繰り返して、ここにある全ての生地への染色は終了した。



「終わりました~」



ん? あれ? ロスさんが固まっている?



「あの~、終わりましたよ?」


「あの~」


「あ、ああ申し訳ない。あまりにも凄すぎて思考が止まってしまいました」 「


これでこの街も鮮やかな人たちの街になるかな?」


「そうですね、服を仕立てて卸すまでは少し時間がかかりますが、かなりの量を流通させる事ができると思います」


「ありがとうございました。売り上げ等の料金も契約通りギルドカードへ支払います」


「これは、かなりの額になると思いますよ」


「はい、よろしくお願いします」



この街だけではなく、王都にある支店にも衣類を卸すみたいだから楽しみだね。

読んでいただきありがとうございます。

基本は一週間ごとに更新するつもりです。

ただ状況によってはきりのいい所まで連発で投げるかもです。


また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。


最後に投稿へのモチベーションを維持する為にも、コメントや評価、ブックマークをして頂けると執筆を続ける励みになりますので、どうぞよろしくお願いします。

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