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戦極結承 ◇◇ ~バッドエンドへ向かう少女の物語~  作者: 空斬しゅう


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45話 癒しを求めて

「ブルーナさがって、私がやるから」



私が**「ブルーナ」**の名前を呼んだ瞬間に、男達の顔色が見る見る変わっていった。



「え? ブルーナ?」


「ブルーナだって?」


「この子が? いや違うだろ?」


「でも確かによく見ると似てるかも?」



男達が動揺している間に、ブルーナは懐から笛を取り出し、突然吹き鳴らした。



「ピィーーーーーーーーッ!!!」



え? ブルーナ? 何をしてるの?


答えは直ぐにわった。 四方八方から、厳つい男達が走ってきてバカな男達を取り囲んだ。



「!!!!!」



状況が理解できたのか、男達は全員、顔面蒼白で土下座しだした。



「す、すいませんでした~! 許して下さい!!」



だけど慈悲はなさそうだ。 ブルーナの護衛達が冷たい声で言い放つ。



「お嬢様に手を出して、ただで済むと思ってるのか?」


「ちょっと来い」



彼らは全員、屈強な男たちに連れて行かれた。

まあ、私の知ったことではないけど。ざまあみろ。



「あれって、ブルーナの護衛?」


「うん、似たようなものかな?」


「護衛と違って私についてきてるわけじゃないけど、この笛を吹くと笛の音が聞こえた護衛だけが集まって来るの」


「お父さんは過保護だから」


「ああ、なるほど」




しばらく歩いていると、オープンテラスの店の前に繋がれた小型犬を見つけた。

この街ではペットを見かけないから珍しいね。



「可愛いね~」



私は近づいて店の人に声をかけてみた。



「この子、触ってもいいですか?」


「ああ、かまわんよ。お店のマスコットだしな」


「触ってもいいんだって、ブルーナも触る?」


「……私はいいよ」


「そう?」



私は犬を撫ぜていっぱい可愛がった。 うん、癒されるね~!

ブルーナは私の後ろで立っていたけど、子犬の方はあまり見ていなかった。

ペットはあまり好きじゃないのかな?

でも私は一人で癒しをたっぷりと堪能した。


お店のおっちゃんも、お店の客もこちらを見てないけど、邪魔しちゃ悪いからね、そろそろ行こう。



「ありがとうございました」


「ああ、いつでもおいで」


「ブルーナ行こう」


「うん」


「ブルーナってペットはあまり好きじゃないの?」


「可愛いのは好きだよ?」


「そう? 興味がないのかと思ったよ」


「今回はユイに**『独占で癒しをプレゼント』**したんだよ」


「そっかー、ありがとう」



その後もお喋りをしながら歩いていると、目的の図書館に着いた。



「ここの二階にあるけど、二階は靴を脱いで入らないとダメだからね」


「そうなんだ、わかった」



私はカウンターでカードの提示をすると、全制限解除の鍵を渡された。



「私はしばらく本を読みあさるけど、ブルーナはどうする?」


「私も本を見てるよ」



私は数冊の本をもって、窓際のベンチに座って読む事にした。

最初はブルーナも私の隣に座って読んでいたけど、いつの間にか目の前の窓にもたれ掛かりながら読書をしている。



「座って読まないの?」


「うん、日向にあたりながら読むのが好きだから」


「そっか~」



私は気にせず再び読書を続けた。


……。 …………。




「じゃあ、今日はそろそろ帰ろうか」


「は~い、じゃあ本を返してくるね」


「制限解除した本はいいのあった?」


「うん、なかなか為になる内容が多かったよ」


「どんな内容だったの?」


「え? あ、うん。今日は薬品の調合とか、かな?」


「そうなんだ、見れてよかったね」


「うん」


「ただ、全部読むには時間がかかるから……ブルーナの家に1カ月ほどお世話になるかも」


「やったー!!」



ブルーナは飛び上がって喜んだ。



「じゃあ、しばらくは一緒にいられるんだね!」


「うん、ロスさんにも伝えておいてくれる?」


「わかった~! 任せて!」


「じゃあ帰ろう」


私たちは再び、手を繋いで(恋人繋ぎで)家路についた。

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