41話 公開処刑?
私は報告? の為に、領主様もところへ連れて行かれる事になった。
でかっ! って言うか、これってもうお城だよね?
馬車をおりて、最初の印象はまさにそれだった。
「ユイさん、お待ちしておりました。ご案内いたしますので、こちらへ」
うわ~、絵にかいたような初老の執事さんだ。
「お願いします」
うん。失敗だった。
街の中の移動は馬車だったから人の目からは避けれたけど、馬車を降りてから通された部屋? 会場? まで結構歩いたよ。
その間、私を見る目が痛かった。
やっぱり、ちゃんとした服で来るべきだったよ。
ジャージで王城とか、どんな罰ゲームよ。
しかも思ってた以上に人がいる広場の中央まで案内された。
駄目だ、もう帰っていいかな? 視線が痛い。
何か執事さんが私の事を紹介したり色々喋っているけど、全く頭に入って来ない。
早く帰りたい。
私の意識は引き籠りモードに移行していたけど、自分が呼ばれている事に気づいた。
「え? あ、はい?」
目の前に知らないおっさんが立っているし、ビックリしたよ。
「この度は、私の街と多くの民を守ってくれた事に感謝をする」
「ありがとう」
私の? って事は、このおっさんが領主様?
やばっ、いつの間に目の前にいたの?
私も慌てて頭をさげた。
その後も感謝の言葉が述べられたが、テンパった私は頭に全く入らなかった。
何とか式典? を乗り切った私は馬車に駆け込んだ。
「はあぁぁ……」
「ユイさん、お疲れさまでした」
「はい、疲れました……」
「でもよかったのですか? あれは断ってしまって」
「あれだけは絶対に嫌です!」
「恥ずかしくて、街を歩けなくなりますから!」
「そうですか? 後世に英雄を称える為には普通だと思うのですが?」
「称えなくていいです!」
そう、領主様は街の広場に**「私の銅像」**を作ると言ってきたのだった。
しかもジャージ姿で!?
そんな羞恥プレイはいらないよ? そんなの公開処刑と変わらないよ?
だからそれだけは頑なに断った。
黒歴史の永久保存はやめて!
しばらくロスさんと話しているうちに馬車が止まった。
でも外に出てみると、そこは別の場所だった。
「冒険者ギルド? なんで?」
「領主様が冒険者ギルドに寄って、ギルドランクの更新と、ギルドカードへの報奨金の入金を受ける様に仰ってたので早い方がいいかと思ったのですが?」
「え?」
全然聞いてなかった。
「あ、ああ、そうですね。ちょっと行ってきます」
冒険者ギルドに入ると、全員の視線が私に注がれた。
はあ、さっさと用事を済ませよう。
ざわざわしだす冒険者ギルド。
「英雄だ」
「英雄がきたぞ」
「お前、道をふさぐな! 死ぬぞ?」
え? 何よそれ? 「道をふさいだら死ぬ」って、私どんなモンスター扱いよ?
酷い言われようだ。
文句を言おうと思ったけど、私を見たネモナさんが駆け寄ってきた。
「ユイさん、お待ちしていました。こちらへどうぞ」
私は個室の部屋に案内された。
「それではギルドカードをお預かりしますね」
ネモナさんは、私が差し出したカードを受け取って、作業をしながら話しかけてきた。
「こんな短期間で英雄にまでなるユイさんは凄いですね~」
「たまたまですよ、今回は運よく私が倒せる手段を持っていただけですから」
「そんな事は無いですよ。実力がないと運だけでは無理ですから」
「でも、ユイさんの実力を見抜くビオラさんもやっぱり凄いな~」
「私ももっと頑張らないと」
「ビオラさんは私の目標だから」
「ふっふっふ、じゃあ、まずは見た目から合わせましょう?」
「え? どういう意味です?」
「私の染色スキルで、ビオラさんの受付嬢の制服に色をつけてあげたの」
「ネモナさんも同じ色にしてあげましょうか?」
「そんなこと出来るの?」
「その紺色も、もしかして自分でつけたの?」
「そうですよ、でも内緒にしててくださいね?」
「はい、もちろん」
ビオラさんと同じなのがそんなに嬉しいのかな? 何か満面の笑みで喜んでくれてるし。
読んでいただきありがとうございます。
基本は一週間ごとに更新するつもりです。
ただ状況によってはきりのいい所まで連発で投げるかもです。
また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。
最後に投稿へのモチベーションを維持する為にも、コメントや評価、ブックマークをして頂けると執筆を続ける励みになりますので、どうぞよろしくお願いします。




