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戦極結承 ◇◇ ~バッドエンドへ向かう少女の物語~  作者: 空斬しゅう


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39話 番外編Ⅲ ~正規軍の守護者と、神の奇跡2~

領主様からは労いの言葉をもらったが、衝撃的な事も教えてもらった。


**「魔法使いが一人で蛇神の討伐に向かう」**らしい。

その為、現場に近づく事は禁止だという。


バカな話だ。 魔法使いが一人で行って何ができる?

魔法の有効範囲に入る事は、敵の攻撃範囲に入るって事だぞ。

その為に俺達みたいな盾役がいるのに。 魔法使いが一人で行っても何も出来ねえよ、自殺行為だ。


だが、今後の情報を集める為に、現場から500mほど離れた所にある遠見塔に行く事を数名だけが許された。

俺も志願して許可がおりた。 そして今、遠見塔に俺を含めた3名で待機をしている。


蛇神はいまだに動く気配はない。 そろそろ魔法使いが来るそうだが。


監視をしていたやつが突然声をだした。



「来た! あれか?」


「ん? 女の子?」


「あの子は、まさか……」


「知っている子ですか?」


「ああ、例の病院で広範囲の回復魔法を使った子だ」


「ああ、あの聖女と呼ばれた……」


「あの子が今回の子なのか? 回復特化じゃないのか?」


「わからない」



女の子はまだ射程距離の外の所で止まって、ヘビに向かって手をかざした。



「何をしてるんだ? あの距離じゃ届かな……」



そう思った瞬間。 光ったと思ったら、ヘビの頭が吹っ飛び、遅れて轟音が届いた。



ドォォン!!



「!!!」


「な、なんだ今のは!」


「あれが魔法なのか?」


「あの距離であの威力だと? ありえない!」



しかし、頭だと思ったら偽装したしっぽだったみたいだ。

そしてヘビは女の子に向かって行った。



「戦闘になったぞ! 接近されて大丈夫なのか?」



今度は無数の「魔法の槍」の弾幕がヘビを押し返してる。



「すげ~~……」


「ありえねえ、なんて数だ」



その後も一進一退の攻防が続いたが、最初のような決定打がない。

あれは不意打ちでしか撃てないのか?

ならば俺がでて時間を稼ぐべきか?


そう思った瞬間、辺り一帯が**「氷の世界」**になった。

そしてヘビの動きすら止めてしまった。



「なんだこれは?」


「氷魔法だと!」


「しかもこの規模!」


「これは本当に人の力か?」


「これほどの範囲を一瞬で凍り付かせるなんて……」


「しかし、このチャンスに最初に撃った狙撃はしないのか?」


「今なら頭を撃ちぬけるのでは?」


「恐らく撃てないのだろう」


「途中から最初ほどではないが、力のこもった狙撃で頭を狙っているが大きく外れている」


「予想だが、最初の一撃はスキルで補正してたのかもしれない」


「今はスキルが使えないから、確実に当てるにはヘビに近づかないといけない」


「だが近づいたところで、ヘビの拘束がとけたら?」


「近づくリスクをとるより、他の攻撃方法を選んだのかも」


「じゃあ、今は詠唱中なのか?」


「あ! ヘビの拘束がとけたぞ!」



ヘビは女の子に向かって行く、しかし女の子はまだ動かない、まだ詠唱中なのか?



「やばい!」


「間に合わないぞ!」


「くそ! ここからでは間に合わない、俺が盾になる事もできない!」



もう女の子の目の前までヘビが迫っている。 「駄目だ、詠唱が間に合ってない? 逃げろ~!!」



駄目だ、全員がそう思った。 その瞬間。


物凄い光とともに轟音が響いた。



カッッッ!!!!



音と光が収まり、目を開けると……とんでもない事になっていた。


女の子から前方が1km近く、焦土と化していた。 そしてヘビも、明らかに死んでいた。

炭になっていた。



「お、俺は夢でもみているのか?」


「こんなの、どうやって報告するんだ? 誰も信じねーぞ」


「駄目だ、思考が追いつかない」


「・・神の奇跡か」


「何ですか、それ?」


「彼女が広範囲の回復魔法を使った後に、そうつぶやく人がいたのさ」


「なるほど。神の奇跡か。これを見ると本当にそう思いますよ」


「この判断は領主様にまかせよう」


「俺たちは見たままを報告するしかない」


「そうだな、では戻ろう」



そして俺は報告の為にその場を後にした。 (俺たちは今日、**本物の「伝説」**を目撃したのかもしれない……)

読んでいただきありがとうございます。

基本は一週間ごとに更新するつもりです。

ただ状況によってはきりのいい所まで連発で投げるかもです。


また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。


最後に投稿へのモチベーションを維持する為にも、コメントや評価、ブックマークをして頂けると執筆を続ける励みになりますので、どうぞよろしくお願いします。

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